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旅37-イタリアに至り

イタリアに至りました。
ダジャレだが、ギリシアのストでトラブル大アリでの到着だったからこその安堵感。しかししかし、アイネイアスの軌跡を辿る旅、長居はしません。ブリンディシに朝到着、すぐにバーリへ移動。バーリからアルベロベッロへ日帰りして、夜行バスでパレルモへ。この旅2回目の連続夜行移動である。

イタリアのカカト、ブリンディシに到着。タクシーが言い寄ってくるが、港から町までの無料バス発見。駅まで2kmほど歩き、電車でバーリまで移動する。バーリの町。ここのインフォメーションはgood。情報を得てアルベロベッロへ向かう。

アルベロベッロは特に女の子に評判がいい町らしい。

確かにトゥルッリはかわいい。髭面の僕にも好感度高い街。南イタリアも寒かったのだろう。今日は雨がパラつくが、トゥルッリの屋根に雪が乗ってたりする。

バーリからシチリア島の中心地パレルモまでは夜行バス。切符を買うときに直通だと聞いていたのだが、時刻表が不穏、やはりシチリア島入り口のメッシーナで乗り換える必要あり。何度かヤリトリのトラブルが続いていた。なぜか考えてみた。
理由は、イタリア人は想像以上に英語が使えないからだと思う。長距離バスの切符売場や安ホテルの従業員も英語が苦手。5W1Hさえ通じないときがある。ウソだろ? 鎖国してるのか? それでも、適当に答えちゃうのだ。それも中東や北アフリカでよくある、わからないのに勘で道を教えるやつ。いつも思うのだが情報がまとまらなくなるから、分からないならわからないと言ってほしい。これは有難迷惑だが、彼らは親切心で言っているのだから受け入れるしかないだろう。旅人は、教えてもらった情報の真偽を見極める技術を身に着けるべし。

イタリアは好きかと言われれば、やはり好きだ。ピザとアイスクリームは最高にうまい。シチリア島へ移動して味わった、パレルモのクアトロ・カンティ裏の『ベッリーニ』は最高だ。日本の宅配ピザは勿論、僕が今まで食べたピザの中でも最高だ。そして、アイスクリーム。€2の小さなコーンでも、溢れんばかりのアイスクリームが乗る。これなら安い。そしてたっぷりと甘い。ホント、濃くて甘い。よく甘いケーキやアイスに関して、「甘過ぎなくて上品でおいしい」と言う人がいるけれど、僕はそれを聞くと後ろから蹴とばしたいと思うときがある。ふつう、甘いもんだろう。甘すぎて何が悪い。“甘さ控えめ”は媚びてるとしか思えない。少なくとも、そういう人はホントに甘いものが好きな人ではない!、だろ?それからパレルモは厳かで美しい町です。 (この旅の情報、特に物価に関しては2009年の情報なのでご注意ください。)

さてさて、アイネイアスの話を。彼らはシチリア島を回ってエスペリアへ向かうルートをとる。長靴のつま先と三角ボールの間の海峡は航海の難所だったのだ。ギリシア神話では怪物の生息地として登場する。1つはカリュプディス。顔は乙女だが下半身は海蛇。もう1つはスキュラ。潮流を起こし、海峡を狭め、船を砕く。現在はそんな怪物もどこかに隠れてしまい、平穏に渡ることができる。

パレルモで一息つき、僕は船でチュニジアへ向かう。アイネイアス達はパレルモ近海で嵐に遭い、カルタゴへ流された。
僕も大好きなアラブ圏へ流されることにする。

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