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旅16-ドブロブニクの色彩

ドブロブニクです。
『アドリア海の真珠』と讃えられる町。
美しい旧市街がアドリア海沿岸に広がっており、城壁に囲まれている。旅人なら誰もが知っている町であり、クロアチアNO.1の観光地。反面、たくさんの観光客がいて、かなりツーリスティックであり、物価も他都市に比べて高いことから、首をかしげる人もいる。僕にとっては、最高! 冬季なのに滞在期間3日間ずっと晴れたこと!、なにより、それは旧市街に揺れる洗濯モノのセイなのだ。

元来、僕はツーリスティック過ぎるところが好きではないし、かといって遺跡好きでもない。多様な文化・個性的な文化、それも生きている文化が好きなのだ。ただただ過去の文化的価値を認められて保護され、保存されて、『どう?、すごいでしょ』というだけの遺跡はもう死んでいるのだ。遺跡のイセキって感じだ。そもそもRuinとは廃墟である。

ドブロブニクの旧市街はどうかというと、間違いなく生きている。確かにメインストリートには旅行者相手のレストランやショップが並び、港からは周遊フェリーやカフェに皆が群がっている。しかし、南北にせり上がっているこの街の奥に入っていくと、洗濯モノが靡いているのだ。
旧市街には人が住んでいるのであり、SOBE(民宿)もある。洗濯モノは人がそこで生きているアカシであるのだ。生活することで僕らは汗をかき、使用しているものが汚れるのは宿命。それを洗って、日光の下で干す。パタパタパタと音をたてて揺れる。真っ白くなったシーツやTシャツは清々しい。青い空には白いシーツ! 洗って白くする、白くするという行為の美しさを再確認してしまった。

そうして、自分の今日の洗濯にもいつもにも増して力が入るのである。


ただし、こういうもんはなかなか写真に収めないものである。人んちの洗濯モノを撮りまくるというのも、少々変態じみているし。ということで、写真は快晴のドブロブニクをお楽しみください。

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