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2023年 特に印象に残ったワイン10選



はじめに


いよいよ2023年も残すところあとわずかとなりました。

賑やかな年末のシーズンも穏やかな空気へと変わり、皆様も久しぶりにゆっくりとした時間をお過ごしかと思います。

私は昨日、年内最後のイベントを終えました。本日より少しの間ではありますが充電期間へと入らせていただきます。

先日、このnoteで2023年の振り返りをお話ししましたが、最後の締めくくりと致しまして、今回は今年一年間で特に印象に残ったワインをご紹介致します。

まさに、2023年にテイスティングした中のベストワイン10本。今回は価格制限は一切外して、率直に自分の中で感動したワインを挙げさせていただきました。



ワインを選んだ経緯


昨年も同様の記事を執筆しましたが、当初は最も印象に残った1本のみに絞って発表しようと考えていました。しかし、1年間に撮影してきたワインの写真を全て見直していると、やはり1本に絞りきるのは今回も難しいと判断しました。

候補を順番に挙げていくと、2〜3本というのもなかなか難しい。1,500種類以上のワインテイスティングしてきた中から時系列でチェックを入れていくようにしました。

毎月発表しているシリーズと違い価格制限なしのため、かなり高額であったり、希少価値の高いものばかりとなってしまいましたが、純粋に選んでみた結果となっています。

写真を見直していると、その時に感じた香りや味わい、雰囲気、情景が今でも甦ってきます。そういう意味でワインというのは、音楽や絵画、映画などの芸術作品とよく似た、取り巻く環境全てを含めて一生の記憶に残してくれる存在と言えます。



2023年 最も印象に残ったワイン10選



その1 フランス ボルドーの白ワイン


前置きが少し長くなってまいましたが、今回選んだ10本のワインを順不同でご紹介していきたいと思います。


シャトー・オー・ブリオン ブラン 2017

フランス ボルドー地方の著名なメドックの格付けの中でも、堂々の一級に名を連ねる「シャトー・オー・ブリオン」。五大シャトーの中でも唯一グラーヴに位置するぺサック・レオニャン村から選出され、他とは異なる存在感を放っています。

オー・ブリオン自体はこれまでに何度もテイスティングする機会がありましたが、その白をテイスティングするのは今回が初めて。そういった経緯も含めて今回こちらを選ばせていただきました。

現行ヴィンテージでさえもその取り引き価格は20万円に迫り、赤以上に高額で取り引きされる驚くべき存在となっています。

香りは非常に複雑性があり、程よいムスクのトーンは、シャトー・ムートンやマルゴーの白ワインを想起させますが、それらをも凌駕する取引価格を掲げているのは、世界から非常に高い評価を受けていることが理解できます。



その2 イタリアの赤ワイン


カーゼ・バッセ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ リゼルヴァ ソルデラ 1995


第一印象はまさに「圧巻」。イタリア トスカーナ州を代表する、いや、イタリア全土を代表すると言っても過言ではないトップクラスの赤ワイン。

まさにトスカーナの真骨頂を体感できるワインであり、その名はもちろん知っていましたが、これまで自身が勤めるレストランで取り扱ってきた経験もなく、今回初めてテイスティングする機会をいただきました。

力強さとエレガントさ、複雑性を兼ね備えており、ボルドーワインとはまた違う、イタリアならではの個性がしっかりと感じられながら、これまでに飲んできたトスカーナのワインとは一線を画した存在感。

ヴィンテージも素晴らしく、まさに全盛期を迎えたタイミングでのテイスティングとなりました。テイスティングの機会をいただき心より感謝いたします。


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