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ほんとにあった!呪いのビデオ 82

2020年6月10日現在の小出です。
年明けにちょっと時間があったので「今でしょ」と、『ほん呪』近作の記事をまとめて書いていたのですが、1月後半〜2月にかけて他の原稿仕事でバタバタとしているうちに、コロナウィルスの影響で本業の方が活動自粛期間に入ってしまい、逆に趣味を発信しにくくなってしまいました。
この『ほん呪82』のレビューは、なんなら発売当時に最初の下書きを作っていたので、丸1年かかってアップすることになってしまいました。
まぁ、趣味だからいいんですけどね。誰にも催促されない。それが趣味。

つい先日、製作委員会が新体制になってから2度目の「夏の3部作」の1作目『ほん呪87』がリリースされ、なかなか熱い展開……と言うか、説教したいヤツが出てきたので、早く記事にしたい!
と、いうわけで、これからなる早で『ほん呪82』〜『ほん呪87』までの記事を元気よくぶわーっと更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

(ちなみに、以下は2020年1月に書いた文章をそのまま載せていますので、それを踏まえてお読みください。)

【2020年1月当時の文章です】
【後半にネタバレあります】

ご無沙汰しております。
趣味で『ほん呪』のレビューを中心としたnoteをやっております、小出です。あけましたね。おめでとうございました。

さて、つい先日、最新作『ほん呪86』がリリースされたのですが、当noteは『81』の記事で止まっておりまして、「まじか」と、なりました。
「全部観てたのに、なぜ記事にしていなかったんだ?」と、思い返してみたら、昨年夏の『ほん呪』20周年イベントの準備でシリーズ全作を見直すという、誰にも頼まれていない作業をこなしたので、若干の燃え尽き症候群になっていたと思われます。(久しぶりのアトロクでの特集もありましたしね。)

なぜ、こんなにも『ほん呪』を追い求めるのか。
吉田豪さんがおっしゃっていました(と、丸山ゴンザレスさんがおっしゃっています)。
〈割に合わないところにライバルはいない〉と。
僕の『ほん呪』への力の注ぎ方もこういうことなのです!
実際いないです、ミュージシャンに『ほん呪』のライバル(笑)。
はっはっはー!

自分的には、最新のものはすぐにレビューし、合間でこつこつ過去作のレビューを書き溜めていくというペースをイメージしています。
最新『86』まで怒涛の追い上げを見せるべく、連続で更新していきますので、よろしくお願いいたします。

「ほんとにあった!呪いのビデオ82」
2019年7月3日 63min
演出:KANEDA
構成:KANEDA、新津徳也、美濃良偲
演出協力:菊池宣秀、
美濃良偲、藤本裕貴、細沼孝之
演出補:中田亮、知花はる

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うん、だから「怖い」じゃなくて「危ない危ない危ない!」なのよ。パッケージの方向性見失ってる説。

【収録映像】
1.ナイトサファリ
2.佇むもの
3.静止する身体 前編
4.初日の出
5.何を呼ぶ
6.マジシャン
7.切断
8.
静止する身体 後編

映像:☆☆☆ 
観ているときの自分のテンション:☆☆★
おすすめ度:☆☆☆
※5段階評価

【解説】

まずは全体的なことを。

本作はKANEDA監督期2作目の作品。
単品6本と「静止する身体」の前後編、合わせて8本から構成されており、収録時間も63分と、とてもバランス良くまとまっている巻と言っていいと思います。
近年の『ほん呪』は80分台がざらにあったので(短けりゃいいってものでもないですが)正直これくらいタイトにまとめていただけると、大量に観る側としてはとても助かります。集中できるので、しっかり内容が入ってきます。

また、これまでになかった工夫として、OP映像が前回と違っています。
実は、以降も毎回映像を変えてきているので、KANEDA監督のK.U.F.U.に脱帽です。新たな楽しみが出来ましたね。


【見どころ】

タイトにまとまっている一方、映像のパンチは控えめであるという印象はありますが、「佇むもの」の映像の臨場感はとても良かったです。

雨が降る中を走るバイカー。信号待ちの交差点で白い服の女が、傘もささずに佇んでいるのを見かけます。
しばらく(約1kmほど)走ったところでも、同じ白い服の女が出現。その後もくりかえし数度出現しますが、その間隔が徐々に短くなっていき、最後にはバイカーの間近に現れ、思わず転倒。横たわるバイカーの頭越しに、先程の女がこちらを見ているのが映ります。

近い出現パターンの映像は以前にもあったような気がしますが、なぜこういうことするんですかね。霊は。
くりかえし出現して、しかも、その間隔をどんどん短くしていく……そんな手法、一体どこで思いついたん? 生前やってたん?
こういう理不尽さが怖いですよね。この世で一番怖いものは理不尽です(いま思いついた)。


【静止する身体】

本作『ほん呪82』から『84』まで3巻またぎで続く検証の、第1話にあたるエピソードです。

投稿者・三橋百合子さんが、友人・磯貝さつきさんの家に遊びに行った際の映像。
磯貝さんと他愛もないおしゃべりをしながら、その様子をスマホで撮影している三橋さん。
途中、磯貝さんにスマホが渡り、三橋さんを映し、再び三橋さんへとスマホが戻ります。
続く他愛もないおしゃべり。しかし、映像には、一点を見つめ完全に停止している磯貝さんの姿が映っていました。そして、奥のドアのすりガラスには黒い人影が……。

事情を聞くために、三橋さんと磯貝さんに取材をしますが、その際のサブカメラ(別アングルのカメラ)にも同じ現象が起き、停止する磯貝さんの姿を捉えてしまいます。

後日、三橋さんは、夫婦でドライブ中に原因不明の事故で負傷。磯貝さんも、何者かに歩道橋で押されて怪我を負いました。

また、三橋さんが勤務先の大学で、人の気配を感じる奇妙な体験をしたといい、スタッフは取材に向かいます。
取材時のカメラに異常はありませんでしたが、後日、防犯カメラの映像に、磯貝さん宅に出現したものと同じと思われる黒い人影が映り込んでいることがわかりました。

スタッフは原因を探るために、磯貝さんの自宅マンションの取材を申し出ますが、再三断られてしまい、「マンション周辺に原因がある」という仮説を立てて取材を続けます。


ほとんど全部書いちゃいましたけど 笑、これが第1話のあらすじです。
KANEDA監督も「初めてのケース」と言っていますが、「音声はそのままなのに人物は完全に停止している」という画がなかなか面白いです。

事件は始まったばかりです。
続きは次回の記事で。

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