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社内にリスキリングを広めるには、「嫌われない自分」が大事だった

普通の企業や行政機関で、システム周りの仕事をしていると、「なんか、嫌われ役?」「(製品名を言っただけで)ドンびきされている?」と、感じること、ありませんか?

私は、あります。

そもそもですが、経営者からは「◎◎部門のDXを進めろ」という指示がでます。現場で、そのまま準備にとりかかると、「あなたしかできなくなってしまうの!」と、ダメ出しをくらいます。
とはいえ、「コスパよくDXしたい……という会社のニーズ」のために自分が給料をもらっていると感じてきたので、悩ましいなあと感じていました。

その間、「私の好きな『ノーコードツール』ならどうか?」と、便利なキントーンでシステムを準備して相手に引継ぎしようとしました。それでも、相手のモチベーションは低くなっていきました。

そんな悩みを抱えていたころを振り返ると、板挟みでつらくても、次の言動は避けるべきだったな、と思います。たとえ、言葉にしなくても、思考は相手には伝わります。

■ システム担当者の「嫌われ言動」3つ

1「ああすべき」「こうすべき」

「ああすべき」「こうすべき」

2 「うちの会社はダメ。よそはいい」


「うちの会社はだめ。あの会社はいい」

3 今どき少なくなった「高額で外注」。ですが、とりあえず「自分でつくる」も、微妙な反応に……。


高額発注はともかく、自己流の開発も微妙な反応の模様。


こういう言動・思考になっているシステム担当者・DX担当者っていると思うんですよね。当たり前の気持ちだと思いますし、それを変えろと言う気はないんですが、きっと、自分が一番、しんどいんです。

あるとき、私は、その頃の上司から、注意をうけました。
まず、当時の仕事の姿勢を注意を受けました。

■ 私の仕事に向かう姿勢「やらされている」。理由は「誰々に言われたから」ばかり。


板挟みに疲れるので、目先の「言い訳の根拠」をさがしていた感じです。

そこに、上司から、改めるべきポイントとして、いくつかの指摘を受けました。

■ 改めたポイント 3つ

1 他人が協力したいと思える自分であること

上役から伝えてもらって「なんとなく協力してもらう」でなく、社員一人ひとりからの「YES」をもらうようにしました。

2 スキルはたやすく教えないこと

みんなで出来ればいいな~と、仲間をふやす感覚で教えていた私です。

聞けば、「どれほど、会社と合わない人でも、仕事に意欲がない人でも、スキルがあると、『居場所』になってしまう面もある」とのことでした。

実践していくと、たしかに、スキルを身につけたい人が現れるように感じます。
本当に勉強したい人に出会ってみると、自分は、自分が頑張って学んだスキルやノウハウを尊重していなかった……と気づきました。

3 やる気ない人との関与は、リソースの無駄。

「上司が嫌がる」「あの人がだめと言っている」でなく、ポジティブなスタンスの人の協力をひきだす企画の立て方をイメージするように指摘されました。

■ スタンスを変えた自分が計画した「リスキリングセミナー」

「人に頼ること」「頼らせてくれた人に報いること」を想定して、社内でも社外でも、メリットや楽しさが生まれるようなことを想定してリスキリングセミナーの企画を考えてみました。

デジタルリスキリングに適した「ノーコード」「ローコード」のツールのなかで、コミュニティがホクホクしているのは、kintoneとPowerAutomateforDesktopだったので、そこを軸に進めてみました。

そして、一緒に、社外向けのリスキリングセミナーなどを計画しました。

もちろん、講師をお願いした4名の方たちは、いい個性のあるモチベーション人間ばかり。
なおかつ、「数年かけて、メリットをお届けできる……」と、自分たちが恩返しできることも想定してから、話を切りだしています。


■ 「自分ごと」から「会社ごと」にできたのは「リスキリングセミナーのファシリテーターを幹部へ依頼」。


そのセミナーでは、幹部にファシリテーターになってもらいました。
そうすると、幹部も忙しくても、めちゃくちゃ勉強してくれるので、「リスキリング大事!」となってくれます。講師とは、私より仲良くなってくれます

幹部が深く理解したことで、「アプリ開発できるようになって」と、(どや顔で)発信をしはじめてくれました。

■ 参加者の3か月後を追うと……?

社外だと、「参加者のその後」を追えないのですが、社内の見学者に対しては、その後を追えることができました。

そのなかで、キントーンによるリスキリングセミナーを見学した人たちは、見学から1週間で「キントーンのアカウント獲得」、1か月目で「キントーンの標準機能の研修受講」2か月目で「トヨクモなどの拡張機能の勉強開始」3か月目には実用化させています。

それどころか、3か月後の今、噂が噂をよんで、アプリ開発に取り組む人は、プロパー社員全体の3割になっています。

その間、「kintoneやりたい」の声が急増していたので、今夏、社内向けのキントーンの研修も開催することになりました。ちなみに、その告知は工夫して、「A課のA事業には、●●というツールでこんなふうに開発したり、コスパをよくする可能性がある」というバージョンは、全部署の分つくりました。

今はもう、社内のリスキリングのスピードも展開についていけず、自分の理解の範疇を超えています。

もし、読んでくださった方が、リスキリングを広めたいのでしたら、「嫌われ言動・受け身姿勢」を改めるのも、いいかもしれません。

(おしまい)

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行政のシステム導入に必須の「庁内説明用の資料」|ぴょん@ノーコード事務員 (note.com)

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