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映画監督を目指す若者へ

できればこれから映画監督を志す若者、子供たちに読んでもらいたい。

君はなぜ映画監督になりたいと思ったのだろう?

・金持ちになりたいから

・華やかな世界に入りたいから

・有名人になりたいから

・カッコいいから

このどれか1つにでも理由が当てはまるなら、やめた方がいい。ガッカリするだけだから。

金持ちにはなりません。華やかさなんてありません。有名にもなりません。別にカッコいい仕事でもありません。

映画監督になる理由はただ1つであるべき

「映画が作りたいから」


正直これが理由じゃない限り絶対に続かない。

そもそも映画監督は魂を売らない限り収入にはならない。日本では映画は映像作品の中でぶっちぎりで一番儲からない仕事だ。


そんな日本の映画業界には二種類の映画監督がいると思っている。

1. ビジネス映画監督: 映画監督として生活する事が優先。別に興味無い映画でも依頼があれば作る。

2. 芸術家映画監督: 作りたいと思う映画しか作らない。興味無い映画はどんだけ大金積まれても断る。そもそも映画監督として生活する事が優先では無い。


君がもし映画監督として生活するのが目標だとしたら、正直俺個人の意見としては、目指さないで欲しい。ただ、俺に止める権利はない。やりたりならやればいい。


ただなぜビジネス映画監督を目指して欲しく無いかというと、今の日本映画界にはビジネス映画監督が圧倒的に多すぎてもはや芸術性のある映画がほぼ存在しないからだ。


どう考えてもつまらない映画の製作を引き受ける人が存在しているからつまらない映画が永遠に製作され続ける。俺個人の意見としては、そういう映画の企画は全ての監督がボイコットした方がいいと思う。日本映画の未来を本当に大事に思っているなら。


君が芸術家映画監督を目指すなら、とことん突っ走って欲しい。観客の事なんか気にするな。自分の作りたい映画を自分のやりたいように作ればいい。それでこそ芸術としての映画なんだ。そういう監督が増えない限り日本映画は近いうちに滅びる。


映画監督は華やかな世界だと思う人も多いだろうが、実際の現場の監督はこんな状態になる。華やかさのかけらもない。

眠い、寒い、暑い、疲れた、腹減った、イライラ、などなど人間の不快感全てを同じ日に経験する感じだ。

しんどい。とにかくしんどい。肉体的に激しく動いてないのにしんどいのか?と思うかもしれないが、12時間以上ぶっ通しで数十人の人間に指示を出し続けた事ありますか?そういう仕事です。

他にもっと楽で儲かる仕事はあるか?

500%あります。

楽して儲けたいなら映画監督は絶対やめましょう。


もし君が有名人になりたいから映画監督を目指すんだったら意味ない事だからやめた方がいい。

有名にはならない。米国アカデミー監督賞取った監督でも、街中をふつ〜にぶらぶら歩いてて誰にも声かけられない。

声かけられるとしても超映画マニアの人か業界人ぐらいにしか気づかれる事はない。

女子高生にキャーキャー言われると思ってたら大きな勘違いだよ。映画監督はアイドルではない。

映画監督の名声なんてそんなもんだ。


映画監督がかっこいいって思ってる人は、一回考え直した方がいいと思う。日本にはカッコつけまくってる映画監督が多い。宣材写真がもはやモデルかアイドル並みのカッコつけ具合の監督が凄く多い。俺はそういう宣材写真を見るたびに笑ってしまう。(完全にバカにした笑い方をします。笑)

カッコつけたい気持ちはわかるけど、すんげえダサい事だからやめた方がいい。

見た目のイメージで勝負しないとダメな時点で君は映画監督として二流だと認めてる事になる。

自分のキャラとかイメージじゃなくて、作品で勝負するのが本物だよ。


とまあ色々言ったけど、映画監督ってやりがいあるのだろうか?と疑問に思うかもしれない。

やりがいある!

映画が好きならば、映画を作れる事ほど幸せな事はない。

自分が描きたいと思ったストーリー、キャラクターを実際に映画という芸術作品で表現する事ができる。

自分自信を投影した芸術、それが映画。

たとえどんだけ嫌な事とか辛い事ばっかりでも、本当に好きなら続けられるはずだ。

だから映画を作りたいと思ってる人は突き進んで欲しい。


あと、これだけは勘違いして欲しくない事が1つある。


CM監督と映画監督はまっっっっっっっっっったく別の仕事だ。撮影機材が同じなだけで、他に共通点はほぼ無い。それぐらいCMと映画は別物。

もちろん両方やってる人は大勢いる。

ただ、CMの方が収入が高いという理由だけで、映画や映画監督を見下す腐った奴らがよくいる。俺はそういう人間を全力で軽蔑する。映画がなければCMで使っている撮影機材や編集ソフトすらも存在していないのだから。映画に感謝しろボケ。


最後に俺が全力で挑んだ地獄のように暗い映画の予告を貼っときます。「暗い」「重い」「怖い」「悲しい」っていう感想が多かったけど、作品としてのクオリティを酷評するコメントは一切なかった。ただね、これも覚えておきな。内容が暗すぎるとどんだけ凄い作品でも人気出ないし映画祭ウケも最悪だから気をつけてね。一部のマニアにだけウケるよ。そういう監督の方が俺は好きだなぁ〜


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Koji Hellfire

映画監督です。現代の日本映画の現状を堂々と批判するので、よく「毒舌」とか言われますが、本当の事言ってるだけなので毒舌と言われる筋合いはないと思ってます。デスメタルとモフモフした動物が好きな30代です。
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