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その他大勢でOK

才能についてもう一つ思っていたことがある。

これまで、何かを習う時、
「才能がなければ習う資格がない」と思っていた。

せっかく時間を割いてもらっているのだから、
突出したスキル向上を見せたり、鋭い質問を投げかけたりしなければ
いる意味がない、と。

ただ、私も教える立場だったから分かるが、
たとえ上達が遅くとも、「その場にいる資格がない」とは
思わなかった。

たとえこちらの予定しているより
上達していなかったとしても、
何かしら収穫を得てくれればいいと願っていた。
少しでも、その人にとってプラスになることがあれば、と。

人のことなら、そうやって一歩引いて、
温かい目で見ることができるのに、
自分のこととなると、これまで見てきた
あらゆる鬼コーチ、先生(大抵はフィクション)を
召喚して、自分を否定してしまっていた。
(実際、自分が習ってきた先生たちは、
皆それほど厳しくはなかった)

その他大勢でもいいから、続けてみようと思う。



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