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目的を考えて中国ビジネスに挑戦する

◆断らないから開ける道

僕は、自分の会社が3期目を終わるまで、絶対にNOと言わないって決めています。
創業から3期目までは "種まき" みたいな時期で、自分のブランドだとか仕事の単価を考えるよりも、誘われて行動したことで見えてくること、経験やつながるご縁を優先したいと思っています。

だからもし、会いたいって言われたら絶対断らないし、頼まれたことに対してもノーと言いません。
それは、すべて中国で学んだことです。

中国の大きな百貨店へ提案に行ったとき、相手の質問に対して
「ちょっと会社に帰って社長に聞かないと分からない。もしかしたら本社に問い合わせするかもしれない。」って言ったら、
「お前帰れ!」と言われた経験があります。
「お前は会社を代表して来てるのではないのか?この場で決めろ。」と。

心の中では、「いやーどうしようかなー、本社に怒られるかな、社長に怒られるかな」と思ったのですが、とりあえず決めてサインしてきちゃったんです。

会社にそれを報告したら、「お前何やってんだよっ!」て、やっぱり言われました(笑)
けれど、この失敗を取り返さなきゃって必死で努力して形にしたら、結果は上手く行ったんですよ。

中国では交渉している時に、決裁権を持っていなかったら下に見られます。
「持ち帰って検討して、またご連絡いたします。」なんて言ったら、「はっ?」みたいな感じです。

その場で決めて、とりあえずやる方向で考えましょう、次にやることを決め、何日までに詳細をお互い持ち寄りましょう、とか。ジャッジのスピード感が、そのままビジネスの早さになるのが中国です。

次を決めないから、1回会って終わってしまう日本企業が多いような気がします。
これも忖度しすぎの悪影響です。
上司に叱られたらやばいな、機嫌悪くなったら悪いな、会社に迷惑かけたら悪いよな、って社内の反応を考えて行動してしまう。

売上を上げて社員を幸せにするとか、シェアを伸ばして会社を大きくするみたいな、目指すゴールは中国企業も日本企業も同じはずです。でも日本人ビジネスマンは、目的が変わっちゃってしまっている人が多いような気がしています。

減点されないようにしよう、覚えめでたく社内で出世しようみたいに、すごく内向き。
お客さんに喜んでもらうという、外向きに意識がいかないと、ビジネスも広がらないと思うのです。

◆中小企業が中国進出で失敗しない方法

もし日本の普通の中小企業から「中国で市場規模の大きい何兆元のビジネスしたい。」って相談をうけたら、僕は「やったことないし、できないですよ」って正直に言います。

上場企業なら、それこそ中国全土にむけて流通網を構築してとか、狙っていると思います。
それを中小企業がやると、中国のマーケットは規格外なので、日本国内の在庫や世界中の在庫かき集めて、中国にも送ってもまだ足りなくて、あっという間に品切状態になると思います。

中小企業が、中国で売れているから社運を賭けたプロジェクトにして、現地工場を作ろうという風には、人件費や土地の高騰など今のご時世たぶんなりません。
合弁会社を中国人と一緒に作ることも、独資でやるにしてもいろいろなルール・制約があって大変です。
駐在員の就労ビザも、いまはポイント制度があって取得するのがなかなか難しい。

僕がやってきたことは、日本でも売れている商品を毎月コンテナ1本2本送って、上海や蘇州で売ったことです。
似たようなビジネスを作ることに対しては、自分の経験をお伝えして同じようにやれば、再現性のある成功ができると思っています。

日本の人口の10倍以上のマーケットに、どうやって攻めるか、なんて言うのは本当のグローバル企業じゃないと無理です。
でもローカルの人口100万人くらいの都市にある企業が、上海の2400万人へ商品を届ける、年間1億円の売上げを作るのは現実的ではないでしょうか。

そのためにも、中国人のコミュニケーションの仕方、考え方を真似して、いいパートナーを見つけましょう。そのお手伝いを一緒にできれば、とても嬉しいです。

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