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元教師が教える、部下の育て方

◆柔軟性がなくなった日本人

みんな相手の言葉を直球どストレートに受けてしまっている気がしています。もちろん、受け手がどう感じるかで判断するので、言動した人が悪いという大前提がありますが…

人から言われた言葉を、自分の中に落とし込む際の「言葉の変換」がうまくない。

「これパワハラ発言かな、ちょっとスレスレだな。」って受け取った瞬間は思っても、ふと考えれば、「この人なりに、一生懸命に気を遣って考えたんだな。この人なりの思いやりかも。」って思えたりすることもあるわけじゃないですか。

みんな良く言えば "素直" で、悪く言えば "柔軟性がない" 。
心に余裕がない、そういう人間関係に、この国はなってきているんじゃないか、と思うんですよね。

海外・中国に行って仕事したから分かるんですが、中国人ってやたら顔近づけて、許可もなしに写真撮ったりするんです。

彼らからすると悪意はなく、興味があるから近寄って、もっと関わりたいと思ってるだけなのですが、日本人からすると「なんだ、こいつ」距離近いなって、思う。
私もそこを理解するまでに時間がかかりました。
ハラスメントに感じたり、ストレスを感じるのも、経験がものをいう場合があるのではないかと。

その事が分かっていれば、距離感が違う中国人に対しても「なるほど、興味持ってくれてるのだな、この人は。交流してみようかな。」と、大きな気持ちになれれば、そこから新しい人間関係が生まれるかもしれません。

自分の価値観とは違う行動をされても、一呼吸おいて、ちょっと考えるみたいな、心の余裕が求められるのが、これからの時代じゃないかなと思います。

◆メンタルが弱い若者!?が多い理由

これの要因っていうのはやっぱり、核家族化と縦社会に慣れていないこと。
SNSで横のつながりは得意だけど、部活動など縦のつながり、先輩が理不尽なことを知らないとか。

最近の大学でも、最上級生が部室やトイレの掃除するとかあって、僕らの時代ではありえない話ですよ。
掃除なんて、先輩から言われる前に、必ず一番下がやるものだったから。
それも時代の流れの一つだと思います。
やってない時は、先輩から説教うけて、叱られて、理不尽な言葉を投げられて、それをグッとこらえて聞かなきゃいけなかった。

親からも学校でも、叱られる経験が少ないから、社会人になって上司からキツイ言葉を投げられると、すぐ凹んでしまう子が多い。
へこたれずに、ナニクソの精神で次に立ち向かっていく人が減っていっているし、その経験をしている人は貴重な存在になっているのではないかと思います。

◆元教師が教える、部下の育て方

上司として部下を育てる立場の人にアドバイスするとしたら、やっぱり、まずは認めてあげる事ですね。

まずは、良い所についてはしっかり褒める。
良いことをしたら褒めろ、と僕が言うと、「褒めると調子に乗る」という上司がいるんです。
けど、そうではなくて三つ褒めて一つ叱るぐらいがいいんじゃないかと。

相手の存在をまずは認めて、受け入れて、承認してあげることで、信頼関係を築いてから、そのうえで仕事を進めるうえで言わなきゃいけなければ、きちんと叱りなさい、と。

自分は叱られて育ったとか、灰皿なげられた、蹴飛ばされて育ったとか、そう言う人はいっぱいいるんですけど、世代によって社会環境も違えば、受けてきた教育が違うんだから、そこは受け入れなければいけない。

みなさんが新卒採用されたときも、その時の上司に当たる人達は「この若造が!」って、絶対思ったはずですよ。

自分たちとは、全部違う、仕組みだって違うわけですから。
受け入れて、相手に共感して、その存在を認めてあげたうえで、コミュニケーションを取らないとだめです。

信頼関係が生まれてない時に、苦言を呈しても、「はあ?何言ってんの?」と思われるのがオチです。

◆関西人はメンタルが強い?

オチといえば…、これはまだ、確証があるわけじゃないんですが、関西の人たちってメンタルが強いかもと思ってるんですよね。

「アホ、ボケ」って言われても、「なんでやねん」ってツッコミを返して笑ってるみたいな。
コミュニケーション能力が高くて、言葉のノリツッコミみたいなのが、良くできるじゃないですか。
関西で3年暮らしていて、当初はまったく理解できませんでしたが、慣れると心地よい。
いま私が暮らしている関東の人って、どちらかと言うと、真に受けがちだから、「あほ、ボケ」って言われると「すいません」って返事しちゃいそう。

僕のセミナーでアンケートを取ってみたり、研修で伺う企業の方に、こっそり聞いてみようかなと思っています。
面白いエビデンスが取れるといいなと思っています。

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