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「チープである」という良さもある

こんにちは、こじまのはんこやです。

最近、Nintendo Switchで「ドラゴンクエストⅢ」をダウンロードしました。

実はわたくしなかなかのドラクエファンでして、過去にそこそこいろんなタイトルをプレイしてきているという経歴を持っています。(雑)

ドラクエⅢは、1988年にファミリーコンピュータで発売され、以降、1996年にはスーパーファミコン、2000年にゲームボーイカラーなどでもリメイク版が発売されてきました。

そんなこじまは1996年の「スーパーファミコン版」ドラクエⅢファン。あのドットのグラフィック、BGMなどがたまらなく好きでした。(こじまは1993年生まれです笑)

しかし2021年になった現在、スーパーファミコンってなかなか触れる機会がなく…

そんな中、今回Nintendo Switchでその「スーパーファミコン版」がダウンロードできるという噂を聞きつけまして、これはプレイしないわけにはいかない!と思い、早速購入したわけです。

プレイして早速気付く…

「BGMが現代版に超アレンジされている…?!?!?!」

さらに、心なしかグラフィックが綺麗に整えられている。

あくまでも全体のベースはスーファミ版なんだけど、中途半端に所々現代風を吹かせていたのです…。(人物と文字の部分だけ改良加えられてる)

運営側は良心でそのように制作したのかもしれませんが、私が求めていたのは「あのころのまま」のドラクエⅢだったのです。

「えええー!BGM、ほぼ違う曲じゃん!そこ楽しみにしてたのに!リズム感とかアレンジしなくていいから!イントロとか増やさなくていいから!」と、ツッコミどころが満載で、正直落胆してしまいました。

過去作のファン故の病いみたいなやつですね。Switchでは単純にスーファミよりかなり表現の幅が広がっているから、そっちに合わせたんだろうなぁなど考えながらモヤモヤ。

そういえば、ロックマンエグゼシリーズも、ゲームボーイアドバンスからニンテンドーDSに移植されたときに、BGMで表現できる和音の数が増えたからか、カッコイイアレンジがバンバン増えてたなぁと思い出したり。でも私はゲームボーイアドバンス時代のチープさが逆に好きでした。


(好きなゲームはサントラまで買っちゃうタイプ)

そういえばのそういえば、1995年にスーファミで発売された「クロノ・トリガー」が、4年後の1999年にプレイステーションに移植されるタイミングで、BGMの作曲を手掛けた光田康典さんがインタビューでこんなことを言っていました。

“クロノトリガーのプレイステーション移植版が出ると聞いて、僕自身としては複雑な気持ちでした。沢山の想い出の詰まった作品であるし、作曲者・光田康典として世に出た初めての作品であるため、ものすごく大切にしていることに間違いはないのですが、やはり今聴き直すと未熟な所が沢山あり、少し恥ずかしい気持ちもあります。いっそのことこの機会に書き直したい、と思う曲が多々あるのも、正直なところです。”


(この中に書いてあった)

これを読んで、「作り手側」ってそう思うんだな〜、と思いました。だってクロノトリガーのプレイヤーって、「あのBGM」が大好きだと思ってる人たちばかりだと思うんですよね。

作者としてそれがどれだけ未熟に感じる作品だったとしても、プレイヤーはあのままが好きなんですよねぇ。今後クロノが別のゲームソフトに移植されたとして、仮にもそのBGMが「超アレンジバージョン」だった場合、悲しむファンの人は結構出てくるはず。(でも作者としてはそれが今の自分が胸を張って世に出せる作品ということになるから難しい)

作り手側がしたいことと、受け手側が求めるものはなかなか一致しないもんだなぁとゲームの音楽を通して考えたりしてみました。

私も消しゴムはんこを制作して生きている人間で、はんこやを始めてそろそろ7年目になりますので、駆け出しのころに比べるとそれなりに作品のクオリティは高くなってきてると思います。
昔の作品を世に出すとなると確かになかなか恥ずかしい。でも昔のまだ未熟なころの作品を「味があって良い!」と思ってくださる方も少なからずいるんだろうなぁなんて考えたみたり…。

そんなこんななお話でした。

私は作り手側でもあるし、受け手側にもなれるので、どちらの立ち位置からの景色も大事にしながら日々生活していこうと思いました。

皆さん、大変な日々ではありますがなるべく楽しく生きていきましょう。ちなみにまじでクロノトリガーはおすすめなのでプレイしてみてほしいです。では!

こじま


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