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人類は、また同じことを繰り返す?

私は日経新聞(電子版だけですが…)を愛読していて、毎日欠かさず読んでいる。とても感銘を受けるものや考えさせられるもの、中には世の中の暗い部分がありありと見えてもどかしくなるもの。どれも、自分の感性を磨く上でとても役に立つ記事である。しかも、私の感じる限り、かなりフラットな立場で記事を書いてくれているものが多いので、客観的に見られるのが良い。

今日はその中で、ちょっと気になった、思うところがある記事を紹介してみたい。(というか、心の声を発散したい・・・)

人類が宇宙や月に飛び立って、新たな世界を切り開いていく、というのが現実味を帯びてきていることがよくわかる記事である。とてもわくわくする面白い記事である。

でも、中でも気になった部分がこれ↓

月には水や貴重鉱物が満ちていることもわかってきた。38万キロメートル先では早くも陣取り合戦が熱を帯びる。

・・・え?

ちょ、ちょっとまって・・・。

人類は、まだ誰のものでもなかった地球の土地を、陣取り合戦をすることで戦争というものを生み出してしまったのですよね?まさに今も戦争の悩みで多くの方が苦しんでいるこの状況で、また同じことを、します??せっかく一からやり直せる大チャンスの時に!まだ誰のものでもない月を、皆でどうするか・・・。
人間は、技術だけはいっぱしに成長させておいて、心はあんまり昔から変わっていないのかな・・・。(むしろ、世界の小学生を集めて彼らに決めて貰った方がよっぽど平和な手段が見つかるのでは…?)
せっかく、「宇宙条約」やら「アルテミス合意」などを作っておいて、結局は自分達の利益の為だけに頑張ってしまうのですかね・・・。大人というものは・・・。・・・そう、思いませんか?


合意では1967年発効の宇宙条約などの国際的な取り決めを守ることを確認。平和目的や宇宙ごみ対策のほか、自国の政策や探査計画の透明性の確保、宇宙空間での遭難に対する相互援助、科学的データの公開などを盛り込んでいる。

宇宙条約では、宇宙を平和的に利用しようとか、領有権は禁止とか、軍事利用禁止とか、色々ルールを整備していて、アルテミス合意は基本はそれを守ることを確認しつつ、さらにルール整備を進めているようですが・・・。


ルール整備の行方は混沌としている。国連の宇宙条約は国家による天体の所有を否定するが、有志国による「アルテミス合意」に署名した米国や日本などは、宇宙資源には所有権が生じると考える。

何だか、結局ややこしくなってきているような・・・。
ぜひ、本当に平和的なルールを整備して欲しいです。


ちなみに、宇宙条約第一条の最初の文は下記のようになっています。

宇宙条約第一条
月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用は、すべての国の利益のために、その経済的又は科学的発展の程度にかかわりなく行われるものであり、全人類に認められる活動分野である。

chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/B-S42-0651.pdf

個人的にこの中で大事な部分は、「その経済的又は科学的発展の程度にかかわりなく行われるものであり」という部分であると思っているのだけど、「全人類に認められる活動分野である」と書いていて、全人類にチャンスがあるといいながら、結局今の状況を見ると、お金と技術と力のある国だけが陣取り合戦に参加しているという構図になっていて、全然すべての国の利益ではない気がする・・・。「その経済的又は科学的発展の程度にかかわりなく行われるものであり」と第一条で書いてある以上、もっと全人類を巻き込んで平和的にやって欲しい。

なんか、もっと根本から考え直した方が良いのではないかな。どうせ領有したり領土したりするというのであれば、現在の各国のバランスをみて、途上国とかに優先的に分配するとか、そういう事をした方が長い目で見た時に世界全体で上手に発展していけるような気もするのですが…。(考えがぬるいですかね・・・)でも、人も国も、結局は持ちつ持たれつの関係の時が一番上手くいくのだから、全ての国が同様に発展していた方がお互いに助け合えて良いと思うのですよね・・・。
まぁ、それぞれの国で、例え先進国であっても、それぞれの問題や悩みを抱えていて、それをまず解決してから他の国のことを考えよう、という気持ちも分かるのですが、その考えを持っている限り人間の心は進化しない気もするんですよね・・・。国という境界に縛られてしまっているからね。


中々難しい問題かと思いますが、せっかく、宇宙に飛び出すという、人類にとって一からやり直せるチャンスの時代。皆で仲良く発展出来るチャンス!今までの人類の行いを改めて見直して、直すべき部分は直して、前に進めると、良いですね。



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