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武尊は「7代目タイガーマスク」になって何をするのか

 5月24日、都内で「7代目タイガーマスクプロジェクト」の記者発表会がありました。
 出席したのは「初代タイガーマスク」佐山聡さんと武尊。武尊が佐山さんからタイガーマスクを継承するというのです。

 武尊が「タイガーマスク」としてプロレスデビューする、という話ではなく、佐山さんは初代タイガーマスクとして養護施設・福祉施設の子どもへの寄付をはじめとした社会貢献活動を積極的に実施してきて「未来ある子どもたちへの支援活動」をより普及したい、自分の思いを理解する格闘家にタイガーマスクを継承してほしい、と考えていたといいます。

 そして、武尊と出会い「7代目タイガーマスク」として、タスキを繋いでほしいと今回の発表になったといいます。





 ↓ 会見の詳しい内容、佐山さんのお話や武尊選手のメディアとの質疑応答などは「ゴング格闘技」を読んでください。 


 記者会見では、佐山さんが「慈善活動は非常に大変なことです」と日頃のハードトレーニングや試合前のプレッシャーと戦いながら、慈善活動を続けていくことの大変さを語り「相当人間性に優れていないと出来ない。それを継承してくれるのは武尊選手において他にありません」と語っていたのが印象的でした。

 また、以前から地元の鳥取県などの施設慰問をしていた武尊は「今までも試合前にそういう施設に行ったり、子供たちに会うと逆にパワーを貰える」「『子供たちに勝った姿を見せなきゃ』っていういいモチベーションになる」と語り、社会貢献活動は負担になるのではなく「パワー、モチベーションを貰えるもの」と捉える彼の強い信念を感じました。

 今回の「7代目タイガーマスクプロジェクト」の会見では、児童養護施設の現状が紹介されました。
 児童養護施設は様々な事情で親と暮らせない子供たちが入所しますが、原則18歳になると退所しなくてはなりません。しかしながら、まだ18歳の子供が一人で生きて行くのは大変です。会見では「養護施設の現状」として4つの問題点が紹介されました。

1,児童養護施設を出た後の生活が不安定。
2、進学後の学費問題(大学や専門学校への進学率は低いです。進学出来ても奨学金という借金を抱えて社会人をスタートしなくてはいけない)
3、離職率が高い(東京都の調査では約4割が就職から1年未満で辞めてしまう)。
4、一度就職に失敗したらたちまち窮地に陥る(保証人が立てられないために社宅や寮の完備された職場を選ばなくてはならないことも多いが、そこを退職すれば、同時に住む場所も失う。住所を失えば、再就職、転居、携帯電話の契約が難しくなってしまう)。

参考資料として。

 

「7代目タイガーマスクプロジェクト」では、養護施設出身者の自立支援を中心とした社会貢献活動を行なっていくそうです。
 私自身、かねてから児童養護施設の現状について「まだ18歳で、誰にもサポートを受けずにたった一人で社会に出ていかなくてはならないのは厳しい」と考えていました。
 武尊選手が、支援を必要としている人に手を差しのべることは素晴らしいことですし、自分自身の知名度や影響力を支援が必要な人たちのために使うことは、まさに「タイガーマスク」と名乗るのにふさわしいと思いました。

 私も微力ながらこの活動を応援していきたいと思っていますし、格闘家の間にこの活動の輪が広がってほしいと願っています。



カメラマンのリクエストに応えてタイガーマスクの決めポーズをする武尊選手。会見での言葉を聞きながら「使命感を持って自ら困難な道を突き進む。リアルな正義のヒーローだな」と思いました。

武尊選手のYouTube。記者会見の舞台裏です。


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