本屋さんの心理学コーナーで立ち読みをしていると少しふくよかなおばさんが話しかけてきた。「心理学を勉強なさってるんですか？いい本ありますよ」とiphoneを取り出して紹介し始めた。最初、私は親切な人だなぁと思っていたが、話を聞いていると、宇宙のエネルギーを感じて手から放出し、それを利用して人を癒やすというハンドヒーリングなるものを行っているらしい。おばさんはスピリチュアルであることを否定していたけど私からすればスピリチュアル感満載の話だった。

初回は3000円で1時間の施術を受けることができるらしいのでおばさん曰く「騙されたと思って来てみて！」とのことだったが、私としては3000円と1時間をハンドヒーリングを受けるのに使うくらいなら心理学関係の本を買って一つでも自分にプラスになることを学び実践したほうが有意義だと思ったのでハンドヒーリングには行かなかった。

その後、ハンドヒーリングに行かなかった3000円分で「いやな気分よ、さようなら」という本を買って認知行動療法や思考の偏りについて学べたので超有意義だった。

もちろんスピリチュアルを自分の生きる力にしている人もいるし、それ自体を否定するつもりはないが、私はどちらかといえばスピリチュアルは好みではなく、科学的な実験に裏付けされた情報や施術を利用したいと考えているのでスピリチュアル感の強いものには拒否反応を示してしまうのだった。