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小学校受験 願書攻略=イメージを掴む

こんにちは。コキア受験教室の桜井です。

さて、コキアでお受けした今年の願書のドラフトが少しずつ出てきております。

そこで、願書を書くときの手順や考え方については今までにも幾つか書いてきたのですが、今回は違うアプローチでお話をしてみようかなと思います。

実は、私が願書添削をしていて一番大切にしているのは想像力です。

概念的な話になってしまうので、今日は少し伝わりにくいかもしれないのですが…伝わればいいな、という思いで頑張って書きますので是非お付き合いくださいね!

私立小学校には、ホームページにも説明会資料にも書いてあり、先生方から何度もお聞きになる「教育理念」という揺るぎない柱があります。それは何かというと、学校の目指す理想の姿です。

私立小学校は、「創立者の掲げたその教育理念に沿うような児童を創り上げるべく、資質のあるお子様を集め、特色ある教育活動を日々行っている場である」いうことを、私たちはまず深く理解する必要があります。

ですから、いつも私は「その学校で育っていく我が子が、我が家の目指す子どもの姿なのか」ということを考えていただきたいとお伝えしています。

学校側も適切な運営のため、より資質の高い児童を集める必要がありますので、ホームページや説明会資料には耳障りのいい言葉を書きます。

これは表現が適切ではないですね。

もとい、より多くの人が納得しうる言葉を選んで掲載しています。

例えば、ある学校には「個性的な子どもを育てる」という教育理念があるとします。そうすると、概ね皆さま「貴校の個性を伸ばす教育がどうのこうの…」という話を書かれます。

でもですね、一度冷静に俯瞰して見てみましょう。

「個性的な」って表現自体が、そもそも個性的じゃないんですよ。だって、この教育理念を掲げている私立小学校は、一体どれほどあるでしょう。つまり、その学校の本来の特色はそこじゃないということです。

願書で書くべきは、その学校でなければならない理由です。

個性的な話を書きたいなら、より具体的に「(その学校の)どういう教育が個性を育てると思うのか」「その学校で育つ個性とは、例えば何を指しているのか」ということを示さねばなりません。

コキアに来てくださっている方で、恐らく一番志望者が多いであろう早実の話をしてみますね。

早実の校訓に「三敬主義」がありますよね。願書に必ず触れるように言われている言葉です。

これは他者を敬い、自己を敬い、事物を敬う…ということですが、この字面だけを追うと、何ら特別なことではありません。自他の尊厳を守り尊重するのも、物を大切にするのも人として当たり前のことです。恐らく、まともな家庭なら普通に教えること。

ですから、それについて縷々書くだけでは、ただご自身の理解が浅いことを知らしめることに他なりません。

早実の教育方針は、結局のところ一貫して「社会の役にたつ強いリーダーを育てる」というところに突き当たります。
そのために「三敬主義」という校訓が生きてくるというところまで、しっかり考えを広げているでしょうか。

この「学校が、どういう子どもを育てようとしているのか」というところを適切に拾い出し、イメージを掴むことができていないと薄っぺらい願書になってしまいます。

ここで、頭書に書いた「想像力」。

早実で育った子どもは、どんなふうに育つと思いますか?学校は、どんな人間に育つことを期待しているでしょう?

それをイメージするんです。
学校が掲げた「社会の役にたつ強いリーダーを育てる」という言葉ではなく、自分の言葉で置き換えてみましょう。

私にとって、ある学校は「暗闇の中でも希望を与えられるような人間」に、ある学校は「マザーテレサのように強く道を切り開ける人間」に、ある学校は「どれほど枝葉を風に煽られようとも、決して根本が揺るがない大樹のような人間」に、ある学校は「どんなときにも自分のやるべきことを見出せる人間」に、ある学校は「周囲の人間との調和を大切に共に生きる人間」に育つ事を期待しているように見えますよ。

改めて問います。

早実で育った子どもは、どんなふうに育つと思いますか?学校は、どんな人間に育つことを期待しているでしょう?早実のいう「社会の役にたつ強いリーダー」とは、どういう人でしょう。

そういうイメージをしっかり持っておくと、面接も願書もブレず、何を聞かれても一本筋を通してお答えすることができますよ。

塾の待ち時間に、通勤時間に、寝かしつけたその後に、ぜひ考えてみてくださいね。


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