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もうすぐ、有馬記念

有馬記念というレースは、自分たち一人一人の様々な物語が、馬たちの境遇や物語と幾重にも折り重なる不思議なレース。

人間は、上り坂、下り坂、絶好調、絶不調、そうした悲喜こもごもの日々を送っている。

そうした自分自身の状態が、それぞれの馬の境遇や状況とオーバーラップして、何とかその馬に勝って欲しい、と夢を見るのが有馬記念グランプリなんだと思っている。

グランプリというと、思い出すのが関西テレビの杉本清アナウンサーの実況。
あの名実況は、グランプリに託す人々の想いをズバリ言い切っているよね。

「あなたの、そして、わたしの夢が走っています。」

これは、トウショウボーイとテンポイントの激闘の一戦だった1977年の有馬記念の日にその壮絶な叩き合いのさなか、発せられたフレーズ。

以来、グランプリのたびに、「あなたの夢は、トウカイテイオーかウイニングチケットか」みたいな実況に、心の中で、「オレの夢は、ライスシャワーだっつーの。」とか呟いてた気がする。

テンポイントがトウショウボーイを倒したあの日から、46年の月日が流れた。
テンポイントが勝った時、もちろんオレは馬券は買えない年齢だったけど、母親がテンポイントのファンであれこれ言っていたのをうっすら憶えている。

毎年のように、
「今年のオレの夢は、〇〇〇だ!」
と想いを馳せることができる有馬記念というレースに心から感謝している。

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