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Comme des Garçonsのデザイナー。


今回は、ぼくが尊敬する偉大なデザイナーの
お一人である川久保玲さんに関して、
文章を書かせていただきたいと思います。


川久保玲さんという方は、
インタビューやご自身のことについて語る
ということをあまりされないため、

謎に包まれている部分が非常に多く、


あくまで、ぼく自身の考えを
整理、共有することを目的として、
今回は文章を書かせていただきたいと思います。



それではさっそく、、、。



まずは川久保玲さんという方の
ご紹介から、、、。


慶應義塾大学文学部哲学学科を卒業後、
株式会社旭化成宣伝部へ入社。

3年で会社を退職し、その後、
フリーランスのスタイリストとなります。



スタイリストとして仕事をしている中で、
「選びたい服がない。」ということをきっかけに、
1969年にファッションブランド「Comme des Garçons」
を設立されます。(あーもう既にかっこいい。)


Comme des Garçonsのデザイナー兼社長として、
現在も活躍されています。




1981年、パリコレクション初参加。



当時、女性の身体の線を意識したような、
いわゆる、「女性的な美しさこそが美」
というような西洋ファッションの主流に対して、

川久保玲さんの発表したコレクションは、
直線的で、ノンセクシャルなもので、
まるでボロ布とも言われてしまうような、


しかし、川久保玲さんのアバンギャルドな服作りは、
当時のファッション界、モード界に対して、
大きな衝撃を与えたのは事実だと言います。


その後も伝説とも言える、「黒服」
セーターに穴を開けたような「スイスチーズのセーター」
身体から不自然なコブが派生した先に服が生まれる、
「ボディ ミーツ ドレス」など、



数多くの伝説を生み出し、
当時のパリのファッション界だけでなく、
世界のファッション史に大きく名を残すような
コレクションを生み出してこられました。


川久保玲さんの服を生み出す上での思想、
ファッションというものを通して、
社会に対して何かを訴えかけようとする志、
何かに囚われたように「新しいもの」を
生み出し続けようとする生き方。


ぼくにとって、川久保玲さんは、
決して一言では言い表せないような、
強くもあり、儚くもあり、
生き方そのものに魅力を感じてしまう、
尊敬してやまない一人のデザイナーです。


(たまりません、、、。)



そして、川久保玲さんは、
服だけでなく家具などのインテリアから
店舗などの空間デザインまで、

あらゆる視点から、徹底的に
思想をカタチにしようとする
表現者のお一人でもあります。

(あーもう、かっこいい!!!!)



ということで、前置きがだいぶ
長くなってしまいましたが、
そろそろ本題に入っていきたいと思います。



川久保玲さんという方について文章を
書こうとしたら、何をどこから書くべきなのか
収集がつかなくなってしまうくらい
偉大かつ、ミステリアスな方なので、


今回は、川久保玲さんのデザイン、
ビジネスの一つでもある、


「DOVER STREET MARKET COMME des GARÇONS(以下DSM)」


について考えていきたいと思います。



DSMは、
ロンドン、東京・銀座、ニューヨーク、シンガポール、北京、ロサンゼルス
世界に6店舗を置き、現在パリに7店舗目を計画中だと言います。


DSMのビジネス・コンセプトに関して、
川久保玲さんはこのように語ります。


「美しきカオス」


DSMは、デパートではなく、
かつ単独のブランドの店ではない。

ターゲットごとにフロアを仕切るような、
目的別の構成ではない。

それぞれのブランドが違うということ、
それが一番大事なのです。

私は何よりもメゾンの新しい
ビジネススタイルをここで作りたい。


(SWITCH APR.2017 VOL.35 NO.4 より)



ここで考えられることは、
川久保玲さんは服を作ることだけに留まらず、
服を売ること、「ビジネス」として成り立たせることにも
徹底してこだわっており、

そして、
その「ビジネス」が川久保さんの思想を
成立させる上では欠かせないものであるようにも
感じています。


DSMは、決してComme des Garçonsの服を
売るための空間としてだけ存在している
わけではありません。


川久保玲さんの思想に基づいた、
様々なブランド、デザイナーの服が
一つの空間に集結することで生まれる
「カオス」を体感する場として、

セレクトされるブランドやインテリアデザインなどが
構成されています。






ここでいうカオスとは、多様性。


従来のデパートでは、
ブランド同士が混ざり合うということを
成立させることは事実上、
難しいように考えられています。



一つ一つのブランドとデパートとの
契約上の関係や商品の仕入れなどの
流通業や小売業の抱える問題がそこには
存在しているから。


そのような中、川久保玲さんは
流通業や小売業の抱える問題から自由になれる
プラットフォームを構成するだけでなく、


さらに、
ブランド同士の間に生まれる「美しきカオス」の力を、
起爆剤として転換としているようにも感じます。


DSMに置かれるブランドについて、
川久保玲さんはこのように語ります。


「才能ある若い人を発見したい。」


「デパートでは自分のスペースを作ることなど
到底無理なデザイナーたちがここに集まっている。
古い価値観ではなく新しい価値観を持つことで、
DSMでは一緒に仕事ができる。それには、
アートに飲み込まれていくほどのデザインが必要です。」

(SWITCH APR.2017 VOL.35 NO.4 より)



川久保玲さんは、服を作り、売る場を作り、
さらには現代のファッション界を活気づけるような、
きっかけを結果として生み出しているようにも感じます。


「結果として」ということばを選択したのは、
上に記しているようなことが川久保玲さんの、
本当の目的ではないと感じているからです。


きっとその先には川久保玲さんの思想から生まれる
目的があるように感じます。


と同時に、
川久保玲さんはこのようなことばを
残しています。


ものを作る時に、どういう評価を受けたいとか、
何か自分のメッセージを伝えたいとかいう
目的はないんです。


その時にかっこいい、綺麗だと思うことを
形にするというのがスタートです。




このことばを目にした時、
僕は一人のインテリアデザイナーを
思い出しました。


倉俣史朗さんです。


活躍されていた時代も業界も
異なるお二方ではありますが、


デザインとは何か?


インテリアやファッション、
それぞれをデザインしようとするのではなく、
あくまでインテリアやファッションは、

デザインとは何か?ということを
模索する手段としてそれらのものと
向き合っている。


僕はこのお二方にはそのような
共通の認識を感じています、、、。



ということで今回は、

川久保玲さんという一人の
偉大すぎるデザイナーに関して
文章を書かせていただきました。


この方の魅力を言葉にするには、
ぼくの知識と表現力が
まだまだ圧倒的に不足している、


そう感じずにはいられない文章と
なってしまいましたが、


この記事がぼく自身にとって
デザインとは何か?ということに
向き合い直すきっかけとなればと
思っております、、、。


それでは長くなってしまいましたが、
本日も最後までおつきあい、

ありがとうございました!





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