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たかが仕事、されど仕事...?


「わたし正直毎日しんどいんです。
周りから調子いいね、期待してるよって言われて、どこまで頑張ればいいんだろうって
夜も寝れなくなって、もう心が限界です」


2個下の後輩が
パスタを食べながら
うるうるした目で言ってきた。

あぁ、かわいい。

ぱっちりとした大きな瞳で営業されたら
そりゃあ申込しちゃうよなぁ
なんていつも思うけど
彼女の前では「見た目」はNGワード


実力で勝負してないと思われるのが
尺に触るようだ。

一方の私は...
知識なんて皆無だけど
雰囲気だけで営業している。

別にそれはそれで武器だと開き直って
はや何年、、?

新卒から勤めた会社も
気付けば9年目か...
立派な中堅で
雰囲気だけでは通用しない30歳…

独身な私は産休・育休に入るわけでもなく
かと言って
別に部下がいるわけでもなく
いち担当者として
平日は仕事、休日はふらっと出かけたり
自由気ままに過ごしている。

いつからだっけな。
頑張らなくなったのは...
いや、頑張れなくなったのは。


彼女を見ていると
いつかの走り続けなければと
必死に食らいついてた自分を思い出す。

営業センス抜群な彼女。
エンジンがかかると
物凄い集中力で一気に数字を上げるし
今期は特に調子が良い。

「あー、辛いよね。そういうの。
でも心だけは壊さないでね。
ある日、急にプツッと出勤出来なくなることもあるから」
「そうですよね、、
こゆきさんのこと見てて心配でした。今そうなりそうで怖いです。どこで止まっていいか分からなくて」


ほんの2ヶ月前のこと。

ある朝、急に仕事に行けなくなった。

いつも通り起きて
いつも通り朝ご飯を食べて
いつも通り化粧をして
いざ出かけようとしたら
涙が止まらなくなった。

急に襲ってきた限界で
きっともう会社には行けない。

このまま辞めてしまうのかもしれない。

そんな風に思ったりもしたけど
「もう仕事やめようかな」と
休日に会う友人に話すと
さすがは私の友人達。

私に甘々だ。

「いや、新卒から同じとこに勤めてるだけ偉いよ」
「とりあえず家賃払えなくなったら、次の仕事
決まるまでウチにいていいよ」
「あ、私の職場来る?いま人いなくて困ってて」

温かい矢が心に刺さっては
じんわり溶かされて気付けば回復していた。

幸いにも職場の人達も、みんな温かい。

上司からも同僚からも
だれにもかれにも心配されて
私って新卒から変わってない。


「あーあ。私そろそろ管理する立場なのに。
こんなに心配かけてしまって」
なんて思ったりもしながら
ゆっくり休んで
4日間の海外旅行に出かけたら
なんだかんだで持ち直し
我ながらなかなか図太いことを再確認。


「仕事してるだけ偉いじゃん、私」と
思えるようになってから、
何も考えずに会社に行けるようになった。


「たかが仕事」
「されど仕事」、、?


すごい楽しい旅だったな
本当に楽しい日だったな

プライベートな思い出は
いつでも振り返ると私を救ってくれる。

だけど...
なんていい案件だったんだろう
なんていい仕事をしたんだろう

そんな風に後から振り返って
仕事を思い出すことが私にはない。

頑張るときも踏ん張るときも
上を目指すときも時には必要。

だけどいまは...
少しのプライドと情熱を脇に置いて…

どうせ私は、ポンコツだ。

一度、営業成績最下位を味わった私は、
「いったん、最下位になってみ?
そしたら周りの目とかどうでも良くなって
楽になるから(笑)」なんて
先輩としてはなかなか最低なアドバイスを後輩にして、その日はお開き。


がんばっている、あなたへ

心が壊れるのは一瞬だけど
どうかその前にひと休み。

ゆっくり休んだら
またエンジンをかけてもいいし
かからなかったらもっと休めばいい。

出勤してるだけでも
学校に行ってるだけでも
起きてるだけでも
それだけでも、もう充分よ。

出来なくても出来ても
あなたの価値に変わりはないよ。

コーンスープを飲みながら
TVを観て笑いながら
ポツリポツリと打ってみました。

記念すべき初投稿です
ステキな休日を。



若月こゆき

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