見出し画像

結婚生活を破綻させるもの、潤わせるもの

 現在やっているオンラインソーシャルゲームのひとつに、「結婚」という制度が組み込まれているものがあります。
 自分のアバターをその世界で育て、別のプレイヤーと結婚するわけですね。

 結婚するともろもろ強くなります。 
 夫婦の絆や親密度が、自分の強さに反映されたり、子どもを作れば子育てもしなくてはなりませんが、その子どものくれるパワーが加算されたりもします。

 なかなかに楽しいシステムだなぁと思っているのですが、このゲーム内での結婚が、人間関係のトラブルに発展するのが、こういってはなんですが、なかなか興味深く学び深いところです。

 周りで「離婚」をけっこうたくさん見ました。
 かくいう、私のゲーム内の旦那様は、私との結婚で5回目だそうです!(私は初婚よ♪)

 ゲーム内ダーリンは、男性キャラを使っている女性プレイヤー。中身が女性同士ということもあり、姉妹のような楽しい夫婦チームになり、ゲーム世界を堪能しています。
 そのダーリンは「あなたが今までの結婚相手の中で最高!なんかホッとする」と結婚して少しして言ってくれました。
 その後も「あなたとは別れる気がないから、こんなこともしよう」とゲーム内の人生設計を色々と考えてくれ、なんと半年以上もゲームを継続し、今や子どもも増えて大家族。

 とても楽しくいい人なので、一体、私の前の4人とは何があって離婚したのだろう??とは思うことはあったものの、まぁ、今の生活には関係ないので聞きもせずでした。

 しかし、周りで結婚し、離婚し、が繰り返されていくのを見ていたり、時には相談事をもちかけられたりして、気づきました。
 結婚生活が失敗する要素は、みんな共通なのですよね。

 相手がゲームをやめてしまった、というのは仕方がないのですが、ゲームを継続する意思があるのに、夫婦が破綻するパターンは二つ。

・目的の不一致
・自分自分自分(別の言葉ではクレクレ)

 目的の不一致というのは、ゲーム世界で何をやりたいか、ということですね。強くなってランカーになりたいのか、楽しく生活し、人と交流したいのか。ここがずれていると、生活方針が合わないのでストレスになります。

 例えば、ゲームで強くなろうと思って結婚したのに、相手はそれよりも「会話」が目当てだったりすると、チャットで話しかけられてそこに時間をとられることがストレスになります。
 逆目線では、会話(交流)したくて結婚したのに、相手があまりチャットをしてくれなかったりすると、さびしくなり、ストレスがたまります。

 自分自分自分、というのは、文字通り、自分のことを一番に考えているわけですね。あれしてほしい、これしてほしいという要求が過多になると、相手が疲弊します。
 また、相手がそれに応えることができないと、してくれない、って自分も悩むことになります。

 そう。
 ゲーム世界もリアルも同じ!

 ちなみに、私は「結婚しただけでプラス」という考えです。
 実際、結婚したら自分のキャラに反映されるプラス得点があるんですね。あとは、夫婦間で色々協力すればするほど、そのプラス得点が上がります。ので、協力していくのが一番なのですが、相手にそれを「望み、伝える」ことはしても、「要求」はしません。

 だって、ゲームだもん。

 負担がかかってしんどくなるんじゃ、本末転倒ですね。
 楽しむために、やっている。

 破綻していく人たちは、
「あれして」
「これして」
が強い印象なんですね。

 軽い気持ちでゲーム進行のために結婚したのに、その結婚が負荷になれば、相手はゲームをやめたくもなるでしょうし、続けるつもりなら、離婚を考えますよね。

 4回離婚した私のゲーム内ダーリンは、私との婚姻で過剰な要求から解放されたことが喜びだったそうです。
 それだけでも十分と言ってくれるのですが、私は彼(キャラは男だから一応彼と呼ぼう)に貢献することもゲームのおもしろさだと考えたので、彼をランカーにするために内助の功をやることにしました。
 ので、彼はものすごく強くなりましたよ。^^
 ところが、彼は奥さんを強くしてあげようと考えていたらしく、私が知らないところで色々やってくれていて、結局夫婦ふたりでパワフルになりました。
 
 相手のために自分がいる。
 この境地にお互いがいたためか結婚生活はスムーズどころか、大変パワフルで楽しいです。

 ・・・まあ。なんて自慢気で、嫌な記事でしょうか。

 でも、これ、ゲーム内ではできても、実際の日常生活ではできてないんですよねー。
 できていなかったのですが、

 あー、なるほど。
 過剰要求はダメだな。
 あー、なるほど。
 もっと彼に尽くしてあげればいいんだな。

 そんなことを、ゲーム内結婚で学んだのです。

 ほら、ゲーム世界はこちらの世界よりも構造がシンプルだから、やることも少ないし、わかりやすいの。
 いいも悪いも簡単に結果になる。

 彼(リアルのダーリン)に、何をしてあげられるか。

 改めて、そこで爆睡している夫を見てみる。

 あなたのために、私が存在している。

 毎日そればかり考えて暮らすのは、心の大地の深いところから広い表面まで、潤って繁々している感じがします。


 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?