ホラーとか見たりする?
先日の記事の続きです。
・5次元ホームレス?!
https://note.mu/kokonaru/n/n8208cbcb7231
S サリハ
R りえ奈
R サリハ、あなたが、ホラーとか見るかどうか、考えましたよ。
そしてね・・・
あれ???
私とあなた、ベースの次元が違うんだから「見る」という感覚そのものも「見えているもの」も、サリハと私じゃ、全く違うんじゃないかなと思ったんです。
ほら、2次元平面にはりついていると、3次元方向の高さのあるものは見えないでしょ?
例えば、公園の土の上を歩いてるアリは、実際には厚みがあるけど、まあほぼないとして、平面(2次元)の生き物ってことしますよ?
そして、高さのある私たち人間や犬とかは、3次元。
2次元にいるアリには、私たちの地面にくっついている部分は見えても、背の高さはわからないし、ボディも見えません。公園を走っている犬の足の裏が、次にどこに降りてくるかもわからないですよね。肉球が地面にぺたっと降りてきた時に初めて、何か障害物があるってわかる。
2次元の視界です。
でも、犬が走り回っているのをこうしてベンチから見ている3次元(・・・まあ、時間軸も入れるから4次元か)の私には、犬のボディも、次に犬の足の裏が地面のどこに降りるかも見えています。
私がもしアリと話せるとしたら、「次はそこに障害物くるよー」って教えてあげられます。簡単なこと。でも、アリから見たら、私は超能力者です。
ところが、アリに見えていて私には見えないものもあって・・・それはアリの視界の目の前の小さな砂つぶのひとつひとつの違いとかなわけですよ。
あ、見ようと思えばそれも見えますよ。
でも、さしあたって、ひとつひとつ見るニーズが私にはないんですよ!
存在する次元によって視野も違うし、そもそも「見たいもの」「見るべきもの」が違うわけです。
なのに私は、同じ視界を持っている前提で質問しちゃったの。
「サリハは、ホラーとか見るの?」って。
これって、アリちゃんが
「砂つぶの中に焦げ茶色のがあるんですけど、私、それ、つい見ちゃうんです。なんか見ちゃうんですよ。あ、あなたも焦げ茶色の砂つぶ、なんか見ちゃうこと、あります?」
・・・って私に聞くのと同じ感じだったんじゃないかな、と。
「いやー、りえ奈、僕らの世界にある葉っぱね、ギザギザの角度がこうなってああなってる感じのやつ、僕ら『ギザー』って名付けてんですけど、なんとも怖い感じがするやつでね・・・嫌なんですが、心惹かれてしまうというか、まあ、エンターテイメントっちゃあ、そうなんですけど、あ、りえさんも、ギザーとか見たりします?」
みたいな。
まあ、あなたたちを見ていてね、それが「ギザー」って呼ばれてるのは知ってるけど、そういう分類をそもそも私たちはしてないし、その「ギザー」を怖いとも思わないし、そこにスリルを感じようもないし。
みたいな。
S (ニコニコ)続けて。
R まあ、今、アリにも恐怖があるという前提で話しましたけど、そもそも持っている感覚諸々、違うんじゃないかなと。
私たちの多くは、同じ生き物、同じ生命、ってだけで、「それならここは共通してるよね」って最初から決めてかかって疑うこともないまま、ものごとを判断しているんです。
私たちって普段、「違い」に注目するんですよね。無意識に。それって「同じ」が前提にあるからこそ「違うところ」に意識が向くわけですよ。イレギュラーな存在に「はっ!」となるというか。
だけどね、最初から「何もかもが違うのが当然」だと思っていたら、違いなんて探さない。ただ、相手を知ろう、という思いしかなくなるだろうなって。
もしかしたら、違いだらけの中では逆に「同じところ探し」をするかもとも思ったけど、「なにもかもが違う」のが「前提」ですからね。同じなんて探さないんです。
似ているとしても、違うのが前提なんですから。
A このジュース、最高に美味しい!
B 私もそう思う!
という会話がない世界なの。
その代わり、
A このジュース、最高に美味しい!
B ほほう♪ どう美味しいの? 私はねこういう風に美味しいの。
A なるほど、私はねこんな感じなんだよ。
B ほほーーーー!!!
ってなる。
自分とは違う世界を体験している者「しか」いない。それが当たり前。
だけど私は「同じ世界にいるという錯覚を起こしている」し、そういう者が多いところにいるんです。だから、この前のような疑問がでちゃうわけ。
サリハは、ホラーとか見たりする?
でも、すべてが違うのが前提なら、この質問自体が生まれないですよね。
イエスであってもノーであっても、私にとってなんの参考にもならないから、知りたいという欲求がわかないんですよ。
「基本、同じであるあなた」が、ホラーを見るなら私は安堵する。私もそうであってオッケーだって。また、「基本、同じであるあなた」がホラーを見ないなら、私も見ないようになれる。あなたからアドバイスをもらってそうすればいいんだから。少なくともチャレンジはできると思えるでしょ。
でもねー、あなたが私とはまったく違う存在、例えば「太陽」だったらさ、ホラー見るかとか絶対聞かない。「私たちがまだ知らない、ホラーを見る生命がそこにいるか?」とは聞くかもしれないな。でも「太陽がホラーを見る」とは最初から思ってないんだよね。全然違うからさ。
だいたい、あなたがホラーを見ようが見まいが、私がどうありたいかには関係ないんだった。
あなたが笑った理由も最初は気になったんだけど、その理由も私がどうありたいかには関係ないんだった。
S ようこそ、同じものがひとりとしていない世界へ。
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