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リズと青い鳥の感想

リズと青い鳥を見ました。もう3回目くらいですが。

以下ネタバレ有



みぞれは希美を特別な存在と思っている、だからこそ手放したくない、青い鳥を手放したリズの気持ちがわからないと作中で言ってました。

しかし希美はみぞれのオーボエが好き、とライバル目線で見ることはあっても特別扱いはしてない、ただの友人なのです。

文字にしてビックリしましたが、感情の対比が凄いなと感じました。
恋愛でも友情でも、感情は片一方が強いと窮屈になるもの。

みぞれはその窮屈さを自分自身でも感じてたと思います。
でも特別な人だからこそ言えなかった。

作中でみぞれは教師に音大に行かないか声をかけられます。

でも、希美は教師に声をかけられなかったのです。
希美はみぞれのライバルですらなかったことを実感します。

ライバルとしてという前提があれど、特別だと思ってたのは、希美もそうだったんじゃないでしょうか。

本当に繊細なすれ違いなのですが、感情の駆け引きを書くのが本当に上手いなと感じました。

私はどちらかというと依存体質なのでみぞれの気持ちがよくわかりますが、お互いがお互いの熱量で感情を交換しないと苦しくなるものです。

私は必要なのに、貴方は特別な人間として必要としてない。とても苦しかったと思います。でもだからこそ、強い感情を示したのです。

ラストはみぞれが希美から自立していく事を選び、希美もみぞれの進路を応援するという形で終わります。

個人的に、やがて君になるにも少し通じるところがあります。その感情の対比は残酷であり、人間が生きてる限りあり得ることなのだと思いました。

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