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GA4使っていますか?実際につまづいたところを公開①指標・設定編

Googleアナリティクス4(以下GA4)、導入は進んでいますか?

昨年3月、Googleから、今までのGAであるユニバーサルアナリティクス(以下、UA)は2023年7月1日でデータ収集を止めるという無情な宣告がありました。そのせいで、今まで見ないふりをしていたGoogleアナリティクス4と真剣に向き合う必要性に迫られました。

今後に備えて2021年に主要なサイトのプロパティは作っていたものの結局UAばかりを見る日々だったので、本腰を据えて取り組もうと思った今、つまづきの連続です。

ここでは、私のつまづいたポイントや、意外と便利と思ったポイントを①指標・設定編②レポート・探索編と2回に分けてご紹介します。GA4と戦う皆さんに「同じところ躓いている!」という共感や「私もっとできてるじゃん」という自信につなげていただけたら嬉しいです。

なお、ここに記載している「便利ポイント」の大半はGoogleアナリティクスをはじめとするGoogle系分析サービスの設定や相談をご依頼している株式会社アピリッツさんにお教えいただいたものです。いつも本当にありがとうございます!
また、文責は私にあります。調べて記載していますが、もしかしたら正しくないものも含まれているかもしれませんがご容赦ください。

全部「イベント」??「ページビュー」がない、「エンゲージメント」ってなに? まずは知っておきたいUAとGA4の考え方の違い

GA4は全ての行動が「イベント」

UAでは、「セッション」「平均滞在時間」のように別々の指標がありました。GA4はそれがぜーんぶ「イベント」というくくりになっています。「イベント」のなかに「セッション」「平均エンゲージメント時間」等の種類がある、ということですね。UAでいうところの「イベント」は「カスタムイベント」という名前になりました。この名前の変更に混乱しました。

UAとGA4の計測のしかた(GA4勉強会資料-アピリッツさん実施-より)

指標の名前が変わってる

GA4では類似の指標でも名前が変わっているものがあります。
一番といっていいほどよく使う「ページビュー」は日本語の指標名としては姿を消し、代わりに類似の指標として「表示回数」という指標が出来ました。(イベント名は「page_view」です。)詳細はここで記載しますが、Webだけでなくアプリでの表示もカウントできる指標になっています。

謎の指標「エンゲージメント」

そして何より一番わからなかったのが「エンゲージメント」。「ユーザーが意味ある行動をとった回数」というなんともぼんやりした定義で悶えました。例えば、"2ページ以上アクセスした場合""10秒以上継続した場合""コンバージョンイベントが発生した場合"などが「エンゲージメントがあった」と扱われます
今までは、1ページを熟読して離脱したユーザーは「直帰ユーザー」として軽視されがちでしたが、特にアプリの場合はそうとも限らない。「1ページを熟読したユーザーをどうやって計測するか」に苦心した結果が今の「エンゲージメント」になったのかも?と思っています。

(GA4勉強会資料-アピリッツさん実施-より)

これが困った…設定回り

「ビュー」がない…!

サイボウズでは分析したいサイトが多いので、UAでは、「プロパティ」でグループ分けを行い「ビュー」で細分化する、という少しイレギュラーな利用の仕方をしてきました。
頻繁にチェックしないサイトや一部コーナーだけ計測したい場合は、全サイトを計測するプロパティの中に、1サイト(1コーナー)のビューを作って見ていました。

ところがGA4は「ビュー」がないので、全部プロパティにしなければならない。
頻繁に分析するサイトは、そのままプロパティを移行すればよいのですが、困ったのはあまり頻繁に見ないサイトやコーナー。
何とか整理して、その中でもよく使うビューはプロパティを作り、あまり見ないビューは「探索」で見るか、「レポート」にフィルタをかけて見る方針としました。
…が、今後まだまだ改善の余地がありそうです。

「フィルタ」や「イベント名」ちょっと不便な設定回り

UAでは、「フィルタ」設定は複数のプロパティで共有できましたが、GA4の場合はプロパティ単位で設定が必要。内部アクセスを除外する設定など、共通で設定したい時に思った以上に労力がかかってしまうことがわかりました。

また、GA4ではイベント名に日本語が使えません。使おうと思えば使えますが、2バイト文字だとエラーを起こす可能性があるため推奨されていません。
コンバージョンのイベントを設定したい時、UAでは「目標」を使っていましたが、GA4では「イベント」に対して「コンバージョン」というマークをつける方式。その時のイベント名には日本語であってほしいのですが、日本語を使えないため何か英語表記をひねり出す必要があります。

ここが良かった!設定回り

色々不満を書きましたが、もちろん嫌なところばかりではありませんでした。初見はとっつきにくくても意外と痒い所に手が届く良い奴、それがGA4です。ここでは特に設定回りでよかったポイントをご紹介します。

ファイルのダウンロード、Youtube動画の再生回数は自動計測

UA時代には、ファイルのダウンロードリンククリックや動画の再生クリックを計測するためには、UAのイベントとして別途設定する必要がありました。
ですが、GA4の場合は個別のイベント設定を行うことなく計測ができるんです!これは便利。ただし、動画はYoutube動画しか計測できないので要注意。他の動画のクリック回数を計測したい場合は、今まで同様カスタムイベントを設定する必要があります。

SPA(単一のURLで画面が切り替わるコンテンツ)のアクセスも通常のページ同様に「表示回数」で計測できる

SPA(Single Page Application)は単一のWebページでコンテンツを表現するサイトのこと。ページ遷移がないので通信量も減らせて動作性が向上したり、表現力が向上するというメリットがあります。
このSPAの計測をする場合、URLベースで計測しているUAでは、URLの変更がないため、同一ページ内で画面が切り替わっても”1PV”としかカウントされない、というデメリットがありました。UAでは同一ページ内で画面が切り替わった際に、別途ページビューとして計測する設定を行えば計測は可能なのですが、GA4では特に設定がなくとも「ページが読み込まれるたび、または閲覧履歴が変更されるたび」に計上されます。SPA内での画面切り替えも通常ページと同列で分析できるのはありがたいです。

SPA(Single Page Aplication)のしくみ

次回は、分析のメイン舞台、「レポート」「探索」についてお届けします!


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