犬に「自分の尻尾を噛め」と言ってる話

 国会議員のセンセ達から見れば今メディアや巷で沸騰している世論なんて“犬に「自分の尻尾を噛め」と言ってる”ようなモンなんでしょうな。
 裏金問題しかりキックバックしかり、政治資金規正法の改正?やる訳がないし、仮にやったとしても抜け道だらけの“ザル法”にしかなりませんよ!
 だって規制を受ける側の国会議員がそのルールを作るんですから、ダルダルに緩いか抜け道なりバックドアを巧妙に仕込むに決まってますやん?
 私だって自分を縛るルールを自分で作って良いと言われたらそうしますもん。

 日本は立法・司法・行政の三権分立と言われますが果たしてそうなのか?
 司法・行政のトップクラスの人事は首相官邸が握っておりますし、さりとてじゃあ立法府の頂点たる首相はというと、政策立案は行政のトップたる霞が関の役人に丸投げですし、役人が動いてくれないと首も回らん有り様。
 “持ちつ持たれつ”と言うと聞こえは良いが、要は三権が互いにズブズブの関係にあるので全く緊張感が無い。
 しかも立法府のお目付役を担わねばならない野党が弱い上に国民から信頼もされていない。
 それが自民党の長老議員及びOB達の度重なる失言・舌禍事件を誘発しとるのは考えなくても分かる理屈です。

 こうなると良く言われますのが「投票に行かない有権者が悪い」ですとか「そんな議員を当選させているのは国民なんだからね」。
 じゃあ次の選挙で有権者全員が覚醒して投票率100%を達成し、その結果野党政権を樹立したとしましょう。
 それで今国民が怒っている諸問題にまつわる政治資金規正法が国民の思う形で改正されるかと言いますと、私は無理だと思いますよ。
 だって、今現在の野党議員のセンセ方が仮に野党政権樹立に伴って与党の役員や閣僚になったとしたら腹の中では「今度はコッチの番だ!」とガッツポーズするんですから。
 今は清廉潔白な事を仰っていたって、権力は人を変えますからね。

 実現できるかは様々なハードルをクリアせねばなりませんが、国会議員及び国家公務員を裁き規制する法律を特別法として国会ではない別の議決機関で制定し、司法機関が所管するようにするしか無い気がします。
 他に方法があるならそちらでも結構。
 とにかく、国会議員を裁き規制する法律を国会議員自身が作り、決めるなんて馬鹿げた現状を変えなければ先の未来を見据えた政策など出て来る筈が無い、と思いますけどね。

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