日本国民最大の不幸

 岸田内閣の支持率が各新聞社・通信社おしなべて20%を割り込んでいる中、様々な不祥事が起こり、当の岸田内閣御本人が車座集会でお笑いで言うところの“ボケ”かと思う程のピンボケ発言を繰り出す有り様。
 世が世なら即刻『政権交代』の盛り上がりをみせる筈が……そうはなってませんわね?
 事情通の話では、
 「岸田さんは“一日でも長く総理でいたい”人だから。だから任期途中での解散総選挙なんか絶対しないよ」
 とはいえ、自民党の不祥事が相次いで支持率も2割を割り込んでいる。ここは野党が結束して解散圧力を強めるか……というとそうでもない。
 野党各党の足並みが揃わない、これも理由の一つですが、最も深刻な理由は野党への支持率が絶望的に低い上に、こうした状況下にありながら上昇する気配すらない!という事。
 つまり、有権者にしてみますと「自民党、ふざけるな!」の怒りを選挙の際の票に託そうとしましても、
 「じゃあどの党に入れたらいいの?」
と立ち止まってしまう訳ですわね。

 これこそ【国民最大の不幸】と言わずして何としましょうや!

 実は掲げている政策の面で言いますと、“準与党”の維新と“真の野党”を標榜するK産党を除きますと、大まかな点で各党の言ってる事に大した齟齬は無いんです。悪い言い方をしますと“五十歩百歩”とも“目くそ鼻クソ”とも言えますがね。
 じゃあ何がポイントなのか?
 ……単純に『仲が悪い』!これに尽きるんです。
 まぁ、立憲民主と国民民主の両党は結党の経緯からして喧嘩別れしとる訳ですから、意地でも歩み寄りなんかはしたくない。
 その“小っちゃさ”が国民に丸分かりだから支持されないんだって事にいい加減気付かないといかんと思いますがね。

 国会中継を見たり、ニュースをチェックしたりして感じますのは野党と与党の発言の質の違い、であります。
 野党議員さんの発言は、若手であろうとベテランであろうと、どこかの記事や書物から引っ張ってきた『知識』なんですわね。その人自身の血肉から出たものとは思えないほど
“薄っぺらい”ンですよ。
 与党、特に自民党のそれなりに当選回数と役職経験を積んだ中堅・ベテラン議員さんの発言は一言で言うなら『知恵』。実行に移した場合を頭ン中でシミュレートした上で口にしている。
 ……勿論“政権与党ボケ”はしてますし、
 「どうせ何をやらかしても、今の野党じゃ間違っても政権を取られっこない!」
という確信の下で上から下まで緩みきってるのは間違いないんですけれど。

 野党が頼りにならない、でも与党議員に緊張感を持たせたいとすると、地方自治体と同じく『二元代表制』にするってのは一案だと思いますがね。
 従来通りに国会議員の選挙は行いますが、その後それぞれの党が総理大臣候補を立て、その候補者を中心に組閣リストまでを作成した上で国民に問う“総理大臣選挙”を行うシステムに改める、と。
 勿論政策マニフェストも含め、ですけどね。
 同じく、通常、特別を問わず国会毎に、裁判員制度に倣った、国民の中から無作為に抽出した“国会員”を選び国会で議決した法案等々を最終的に採用するか否かを議決して貰う、とか。
 つまり国会議員の“数”さえ集めれば何でも罷り通る、という今のシステムが諸悪の根源なんじゃないですかね?

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