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琵琶湖が…小さくなってんのん⁈

今週のランチ会で同僚にいただいた大胆なお言葉。

琵琶湖が小さくなっているというのはどういう意味なのだろうか。

「んっ⁈」というなんともマヌケな顔をしてしまった…。

どうやらテレビのニュースで,滋賀県知事が「毎日,私も琵琶湖を眺めるんですけど,確実に小さくなっていっている,そういう印象を持ちますね」っという発言をしていたのを聞いたそうだ。

このなかの『琵琶湖』・『小さく』っという日本語の単語を聞取り,どういうことなのかとランチ会にぶつけてきたようだ。

( ゚Д゚)いろいろヤバい…。

この話を正確に表現すると「2021年11月17日午前6時の時点で,琵琶湖の水位が基準水位よりも65センチ下がった」ということになるだろう。小さくなったとは少しニュアンスが違うかもしれない⁈

琵琶湖の水位がこんなにも下がったのは14年ぶりだそうだ。

とりあえず,14年前…環境問題に特化して言えば,映画「不都合な真実」がヒットして,米国元副大統領アル・ゴアとIPCCが共同でノーベル平和賞を受賞した年だ。

琵琶湖の水位が下がるとなにが大変かというと…

まず船が航行しにくくなる。漁業やその他多くの産業にも影響がでる。生活用水や工業用水として使用する水の量にも制限がかかる(節水の呼びかけや取水制限の実施)。さらに,生きものにとっても厳しい環境になる…。

なぜ”今”,琵琶湖の水が少ないのかというと,今年の10月以降の降水量が少なかったことが影響しているようだ。そういえば,滋賀県において今年の秋に雨傘を使う日はあったけれどレインブーツをひっぱりだす日はほぼなかったなと思う。

これも一種の気候変動の影響なのだろうか。

世界の気温上昇を1.5度に抑えるため「努力を追求する」との成果文書が採択されて11月13日に閉幕したCOP26は記憶に新しいでしょうか⁈

コップ(COP)とは,”Conference of the Parties”:条約の締約国会議のことで,気候変動の会議だけをさすものではない。今回が26回目の「国連気候変動枠組み条約」に関する会議なので「COP26」と呼ばれる。

併せて生物と人間の付き合い方についてだって考えなければならない問題はたくさんある…。今年開催されたもうひとつのコップ=「COP15(国連生物多様性条約の15回目の締約国会議)」の情報発信がCOP26にくらべて本当に少ない気がする。その背景には色々なものが動いているのだろうなとも感じる。むらぎもの…。

あっ!サンデーモーニング(2021年11月14日放送)の涌井さんの黒板解説がダブル・コップを表現してくださっているので貼ります。

琵琶湖が小さくなると聞いたとき,湖の底がお風呂の栓のように抜けてしまうのか⁈と勝手にあさっての想像をしてしまった…。

研究で得られた結果を限られた時間(尺)や字数の中で的確に正確に,併せてヒトの印象に残るようにハイライトするのは本当に難しい。表現をエコ?ケチ?している場合ではない。

日常会話でもそうなのですが,とくに昨今,環境問題を説明・報告する際の情報発信における単語(言葉)の使い方は本当に重要で,言葉の綾によって大きな誤解を招きかねないと痛感?実感?体感?しました…いつぞやの「セクシー」発言のように…。



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