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「あの人は私のもの、私だけのものだ」

みなさん、織田作之助という名前は聞いたことありますか?

私自身、彼のことを知ったのは今年になってからのことでした。彼は、太宰治や坂口安吾と同じく、無頼派と呼ばれる作風の小説家。

太宰と坂口についは、高校で日本史や倫理で習ったため知っていましたが、織田作之助は知らなかった私。

彼を知ったきっかけは、「文豪ストレイドッグス」という文豪をモチーフにしたアニメ。

このアニメを通して、一気に文学(特に近代日本文学)に興味が出た私は、さっそく図書館で借りて読むぞ!

…と思っていたんですが、読む時間がないし、返却期限日来るの早すぎ⁉

というわけで、今日の今日まで読めていなかったんです。

さて、今日から(日本)文学を読み始めたわけですが、第1冊目は…

「天衣無縫」

冒頭で紹介した織田作之助が著した短編小説です。

彼が大阪人ということもあり、大阪や夫婦を描いたものが多いのですが、この作品もその一つ。

容姿がいいとは言えないような二人の男女が、お見合いを通して結婚し、その結婚後までを描いたものです。

今でいう「ダメ男」な旦那と、それを何とかしようと尽力する妻。

見合い結婚で、二人の間に愛はないのかもな。と思いながら読んでいると、

「私は急にあてどもない嫉妬を感じた。」
「あの人は私のもの、私だけのものだ。」

最後の2ページで、この妻の胸の内を知り、

世間から見れば「ダメな夫」かもしれないけれど、妻はそんなお人好しで、損得勘定で動かない彼を、どこかで愛しているんだなあ、と感じました。

また、この小説の最後の4行も印象的でした。

1時間もかからずに、しかもAmazon Kindleでは、Amazonプライム会員じゃなくても無料で読めるので、気になった方は是非読んでみてください☺

それでは~👋

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