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コート1着分の重み

先日SC(スクールカウンセラー)と「繋がらない権利」の話になり、抜けたかったLINEグループを抜ける勇気が出た。


☆つながらない権利とは?
「労働者が勤務時間外には仕事のメールや電話などへの対応を拒否できる権利」(Wikipedia)のことで、フランスなどでは法制化されているそう。日本でもテレワークが広まり、この権利についても一時話題となった。


抜けたいと思っていた仕事関係のLINEグループを何年もそのままにしていた。
1年に一度あるかないか程度のことだけれど、タイムラインが動くたびにドキッとして、チクッとする程度の嫌な気持ちになっていた。

あんまり思い出したくないことを思い出してしまうのだ。




さて、SCと話した日の仕事終わりの帰り道、
LINEを開いて何度もグループ名を見ては、

消そうか…
いや、やめようか…
いやぁ、消そう…
でも今じゃないかな…
抜けたら何か言われるかな…
と悩んでしまった。

もうこんなこと何回繰り返したんだろうってくらいなんだけどね、これ。


えーい、もう、勢いだぁ!!!
と、SCとの会話を思い出して

サッ!シュッ!と
LINEグループを抜けてみたら、重いコートを脱いだように身軽になった気がした。

逆に言えば、コート1着分の重みしかなかったということだ。

なんだ。
なーんだ。
あんなに絡まって解けないような気がしていたシガラミは、たった一本の指で、ツルツルした画面に触れて、撫でるように動かして…まるで魔法のように消えていった。

ものすごく勇気が必要だったけど
スッキリした
心が凪いだ。


あぁ、これを忘れず
潔く柔く生きていたい。


「人間の悩みの殆どは、人間関係からくるもの」とは、名言にも程があるわ。

好きな人や物は多いけれど、大切に出来る人や物は大して多くないのかもしれない。

コート一枚の重みは大したことはなかったけれど、存在の意味は重かったのかもしれない。

とかなんとか思ったりもした。