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義弟と話ができた

勇気を出して、義弟に会いにいきました。
(夫の弟は、体調不良で退職後、約4年にわたり自宅療養していますが、食欲不振で体調はなかなか戻りません。)

そこで見たこと、感じたことは、noteにひとりよがりで書いてきたこととだいぶ違っていて、続きが書きにくいほどです。

何が違っていたかというと、義弟は思ったよりずっと元気でした。痩せてはいたけれど。私とも話してくれました。

義母のことを体調不良の息子を病院に連れて行かない人、異常だ、と思っていましたが、これなら受診をしない選択肢もあり得なくはないと感じました。

でも、私が母親なら、無理にでも受診をさせるとは思います。

想像力をどんなにたくましくさせても、実際はこんなに異なるものか、というのが一番の感想です。私は義弟が部屋から出てこなくて、話もできない精神状態なのかなと思っていたけれど、義弟はベッドに座り、私は床に座って、話ができました。

ずっと「どうして病院に行かないのだろう/行かせないのだろう」という気持ちがあって、最近は義母のことが苦手になっていましたが、思い違いの部分もあり、心が楽になりました。

義母とも話して「〇〇君がもっと具合が悪いと思ってて、病院に連れて行かなきゃいけない状態だったら、私が救急車を呼ぶ役目があると思ってました」「疑心暗鬼でいるのがつらかったです」と言いました。

義母は、私の夫のことをよくわかっているから、夫を通すと話が大げさになっちゃう、と言っていました。私もそれはわかっているつもりでしたが、義弟のことになると夫の情報を頼るしかなく、信じてしまっていました。

でも、義弟の体調は決して良いわけでなく、本当なら病院に行った方が良い状態です。

前から聞いていた話と、その場の勘で、義弟は無理に何かさせようとしても本当にダメな人なんだと感じて、病院に行ってほしいのはやまやまだけれど、それを言うことは控えました。結局、私も義母と同じです。

少しずつやっていこうということは訪ねる前から決めていたから、次回以降にしようとすぐ決めていました。

会うのも一年以上ぶりで、義弟と二人で何往復も続く会話は初めてのこと。

義弟が体調不良になる前から、たまに顔を合わせてもあまりにも素っ気ないから私は嫌われていると思ったこともありました。それは夫が強く否定していましたが、決して好かれてはいないと思っていました。

今回こんなに話してもらえて、嫌われていないんだ、と嬉しかったです。

私が2年以上心配していたことは、「やめてほしい、放っておいてくれ」と言われても仕方ないことなのに、義弟は「ありがとうございます」と言ってくれて、持って行ったもの(お守りのようなもの)も受け取ってくれました。

そして「今はお腹がアレだけど、直ったらゆっくり話でも」と言ってくれました。義弟はお腹の不調で、頻繁にトイレに行くような状態です。

話なら今いる義弟の部屋でもできるから、お腹が直ってきたら外のお店かどこかで話そうということなのか、真意はわかりません。そうだとしたら、楽しみです。

義弟は夫からも聞いていた通り、会話は成立しても、悩みみたいなことは言ってくれませんでした。まるで何も悩みがない人のようにも見えます。でも、悩みもなく、食事が摂れずに数年経つことなんてほぼあり得ないだろうと今の時点では、考えています。摂食障害は、精神科の領域という知識も得ているので。

医療とつなげることはできなかったけれど、拒否されないことがわかり、私には大きな一歩でした。これからは、しつこくならない程度に義弟の元を訪ねて、少しずつ話ができたらいいなと思っています。そうすることは、私にとって、負担ではなくて心からやりたいことです。

義弟は、夫から私へのモラハラのことも知らないし、私が夫の子ども時代に並々ならぬ興味があって夫や他の親戚からいろいろ話を聞いたことも知りません。

私が知る限り、義弟は夫と同じく安心できない環境で育ったから、体調不良も当たり前、誰も責めずによくやってる、と思います。

もし自分を責めているなら、その必要はないと伝えたいです。このことは昨年秋に渡した手紙にチラッと書きました。

夫の(つまり義弟の)実家のあり方に私はかなり懐疑的であることをいつかは伝えたいと感じました。でも、せっかく義弟が自分の実家にはさして問題がないと思っているなら、パンドラの函を開けるようなことになってしまうから、やめておいた方がいいのかもしれません。

今はただ、義弟と話す一回一回を大切にしていきたいと思っています。

私でなく夫が義弟と話す役割をしてくれたら、想像でなく「あの時のあれは嫌だった」と話せるのに、夫はそれがどうしてもできません。

夫と義父は、落ち着いてゆっくり話をすることがどうしてもできないタイプの人です。

だから、私は結婚してから、悩みを夫と分かち合ったこともなく、おまけにモラハラがあって一言では言えない大変さがありました。

義弟は何も知らないとは言っても、正月の集まりなどで、夫が私に強く言う様子も見ているし、私が我慢してきたことも何となくはわかるのかもしれません。

モラハラは直らないから速攻で逃げるのが定説だし、その通りだと思います。でも、私がしてきた我慢のおかげで、今は母親以外と誰とも会わない生活をしている義弟と話せたのなら、意味があったな、と感じました。


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