まよいご

スーパーの一角に乳児が遊べるフリースペースがある。9歳と7歳の娘に3歳の面倒をお願いし、サッサと買い物を終わらせることにした。
2人にお願いするのは今日が初めてで頼りになるのもある。
スーパーで買い物していると近所に住んでる義理父にあった。家も近いのでスーパーでは度々会う。
「居なくなったって〇〇(末っ子の名前)」
「え!?だって3人で遊んでるんじゃ」
「そこから居なくなったって〇〇(長女の名前)」カートをそのままにサービスカウンターに向かった。
「3歳くらいの迷子の子預かってませんか?」
「いえ、いらっしゃいませんが、大丈夫ですか?」
「あっ、わかりました。いえ、大丈夫です」と答えて、探し始めた。

まずは探している上の2人とも逸れたので3人探すことに。
今は冷静に書いているがスーパー内の歩いている人全てが敵に見えて、犯罪者に見えた。

私は入り口に向かった。何となくではない。
入り口から出られては困るからだ。
その時、上の子2人を見つけ
「バカ。どっちに歩いて行ったの?」と怒鳴った。「わかんない」
出入り口に近づいた時、全く不安そうじゃない愛想を振りまく3歳児がそこにいた。
「コラ!」私が声を出すと泣き出した。
きっと声の大きさに驚いたのだろう。
しゅんとして。黙ってた。
義理の父に見つかったことを連絡して「良かった」と言われた。

良くない。頭に血がもぼってる。
3人連れて始めにいたフリースペースに行き、事情聴取をした。
上2人はちゃんと見ていたと弁解してくる。
まず、先に末っ子が近くで遊んでるお友達ともめ、靴を履いて歩いてるのを「待って」とすぐ追いかけた。でも「来ないで」と言われているのに無理やり近くまで追いかけると、ますます走って離れていくのがわかっていたので、少しだけ遠くで見ていたと。間違っていない。末っ子の特性を良く知ってる。
でも逃げられたらどうしようもない。

結論。私が悪い。近くのお友達ともめた時に私でなければ解決しない問題が発生したかもしれない。彼女たちは彼女たちなりに考えて行動してくれたのだ。でも、お母さんでも無理やり捕まえる手は使う。命に関わることは。
話終わったあと、自信を奪われたような顔をしていた。責任は感じていたのだろう。
だから伝えた。もし、次お願いするときは、末っ子の機嫌はあとで何とでもするから守ってほしいと伝えた。
居なくなって5分で見つけたこと。たまたま行き慣れた場所だったことで出入り口の場所もすぐわかったこと。

子供に預けて買い物に出た、年齢にもよるが子供だ。責任は親にある。
子供の数だけ大人が居てくれればと思う。
こんな大型スーパーより八百屋なら迷子にならないのにとも思う。

私がこのスーパー内の人を全員敵だと思ったように、人に対してもっと寄り添えたらとも思う。
子供たちは自分に本当に寄り添ってくれる少ない大人。誰を信じ誰に愛されるかの、まよいごなのだ。少な過ぎて迷うしかないのだ。

私がこの人は大丈夫だよと側で教えていかなければ。私が他人に話を掛けて、話の掛け方を教えていかなければ。

でも、よかった。見つかってよかった。

#育児 #迷子 #子育て #心育て #3歳児


頂いたサポートは自分を甘やかす為に使わせて頂きます。でも娘3人に使うと思います。