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そんな簡単に趣味って言えない



「趣味はなに?」


相手を知るために一番聴きやすい問いだと思うので、よく聞かれる質問だ。だが、私はこの質問がすごく苦手だ。


苦手な理由はすごくシンプルで「趣味なんてない」から。でも「趣味はないです」と答えることは失礼だと思っているので困ってしまう。

聞いてきた人が私に興味を持ってるか持ってないかは別として、知ろうという気持ちや、話を繋げるためにこの質問を聞いてきていると思う。そこで「趣味はないです」って答えてしまったら話が終わってしまう。もしそこで会話が途切れてしまったら、申し訳ないなって気持ちになってしまう。

また、ツッコンでくるタイプの人だと


「じゃあ、好きなことは?」

「土日なにしてるの?」


と、さらに答えにくい質問が飛んでくる。切り返して

「じゃぁ、あなたの趣味はなんですか?」

と聞くことはもちろんできるけど…きちんと相手の質問に答えたいと思う。


そんな私が最近気付いたことがある。私が質問に答えられないのは、そもそも私の中で「趣味の定義(ライン)」が高いからだ。

私が思う趣味の定義は


・好き

・そのことに関してすごく知っている

・定期的にやってる(最低週一)

・飽きない


だと思っている。


自分が普段していることで趣味になりそうなものは、読書か文を書くことかボルダリング。では、これら3つがなんで趣味にならないのか。


まず読書は好きだし、定期的にどころか毎日読むし、飽きたりしない。すごく知っているか、と言われればあまりにも範囲が広すぎて難しいが、まぁ、知っていると思う。でも私の中で読書は「習慣」なのだ。息を吸うのと同じくらいの感覚で、趣味っていう感じにどうしてもならない…。あと勝手に「趣味ってなに?」の答えはアクティブなもので答えたいという勝手な欲から解答にできない。


次に、文を書くこと。これは最近やるようになったことで、好き…なのかまだわからない。書くのは楽しいけど、毎日書くのは苦しかったり、途中で嫌になったり、自然にはできないのだ。趣味に対して嫌な気持ちになることはないと思っているので、文を書くことは私の中で趣味にならない。


最後にボルダリング。始めて半年くらいなので、3つの中では一番やるようになって短い。読書と違ってアクティブで流行っているので、最近はとりあえず答えとして使っている。だけど、自分の中ではやっぱり趣味じゃない。好きになってきているし、週に1回は必ずやる。でもボルタリング用語はあまりわからないし、他の情報もすごく好きな人が近くにいるから知っているだけで、自分で情報を取得するような行動はほとんどしていない。また、飽きないとはいえ、身体が元気だったらずっとやっていられるという感じでもない。


こんな風に思っているので結果的に「趣味がない」という状態になってしまうのだ。


だから「趣味はなに?」って答えに、すぐにまっすぐ答えられる人はすごいと思う。そういう人は、答えるときすごく楽しそうにいい顔をする。本当に好きだからまっすぐに答えられると思うので、その後その答えを中心に色々聞いていくと、その人のことをすごく知れる。


もっとラフに趣味を定義してもいいのかもしれない。でも、まっすぐに答えている人を見ると、その人たちくらいのレベルで答えたいって思ってしまうのだ。



みなさんにとって、趣味ってなんですか?


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