& アンド / おかざき真里

& アンド / おかざき真里

「女ってのは成長の過程で二種類の男性を経るもんだろう
ひとりは父親から子としての承認
もうひとりは第三者の男から女としての承認」

「自分に自信がないから
他人からの承認が必要なんですよね」

「できることより自分のやりたいことを大切だと思っていたり」

「悪口が図星のときは言う方に同じものがあるからですよ」

「心底 ”認められたい” って願う相手に肯定もらえるって奇跡じゃないですか」

主人公のうじっとした感じにちょっと、うーとなりつつも…
先生とうまくいって欲しいと想って、ああ、もう!!ってなったり。
一瞬の幸せそうなエピソードにさらに切なさが増したり…。
自分と主人公が似ていて、周りの人の言っていることに自分が言われたことのように傷ついたり。
“悪口”…って言葉を聞くと、「お前がそういうこと言っているのは似合わない!」って言われたことを思い出して悲しくなったり。
うまくいかなくなっていく時の、ものすごく辛そうな主人公をちょっと前の自分に重ねたり。しんどいけど、読まずにはいられなかった。泣きそうだ。

先生の背負っているものが大きすぎて…でも、それに惹かれてしまう主人公がすごくわかる。自分を必要としてくれる感じにほっとしたり、それが自信になることも。
まっすぐに、「お前はこうだろう!」とずばっと言ってくる人に言って欲しいことなんて言われないってわかっている。なのに、求めてしまって、傷ついて…「大丈夫」と認められたら、それが自信に繋がって。
一言、一言に振り回される。
そんな自分に嫌気がさす。でも、止まらない。

好きすぎる、心底認められたいと想う相手を持つことは感情が上がったり、下がったり、振り幅が大きすぎて疲れてしまう。麻薬みたい。
ずっと上に居られるならいいけど、絶対落ちるんだ。その落ち方は、半端じゃない。

“惚れたもん負け”
本当にその通りなんだ。ちょっと好きくらいだったら、相手がいかにわがままで偏った言い方をしているかがわかるのに、もう惚れてしまったらわからない。

自分に自信がないから、他人からの承認が必要、求めてしまう。
どうやったら自分で自分に自信を持てばいいのかわからない。
常に不安だ。何を根拠に自分は”大丈夫”だって指標にしたらいいのかわからない。他の人はどうやって、その軸を持ったんだ。
自分がこれまでやってきたことの延長線上の何かなら、少しはわかるかもしれない。でも、結局、それがいいか、悪いかは周りが決めることじゃないか。

彼女は強い。逃げなかった。
頑張り続け、自分で立とうとし誰かに逃げなかった。
そうすることで…一緒に居た時間を反芻し、力にし、そう決めた自分を自分で肯定した。いつか会ったときに、”あぁ” と思ってもらえるように。
想像でしかないけど、どうかもう一度。

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