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【国宝探訪】長崎・福岡二人旅(福岡編)

今回の探訪記は、2018年2月3、4日のもの、間が空きましたが、長崎編その2の続きです。

旅の二日目は急遽、宗像大社へ。いつもは聞いても特に行きたいところがないという返事をする友人が、長崎でバタバタして福岡のことを全然話せなかったときに限って、一日目の夜に何気なく聞いたら、宗像大社に行きたいと。え、どこにあるんでしたっけ?
この日は福岡市博物館に行くだけだったので、余裕で行けることがわかり、宗像大社に行くことになったというわけです。

泊まったホテルには大浴場があったので、ぜいたくに朝風呂に浸かってきました。ところが、屋上の大浴場に向かうときに外を見ると雪が降っているではありませんか。うっすらと積もってきていたので、これ以上積もりませんようにと祈るしかなかったです。
準備して、空港に荷物を預けたついでに座席指定もして、博多駅直結の商業施設で朝食を。福岡空港は何と言っても博多の街、そして、博多駅から近いのが最高ですね。
それから電車で宗像大社の最寄り駅に向かいましたが、だんだん雪が激しくなり、車窓の景色はまるで雪国。電車が止まって帰って来れなかったらどうしよう・・・。という不安はありましたが、空は明るいところもあったので、気にしないことにしました。

宗像大社は九州本土にある辺津宮、大島にある中津宮、沖ノ島にある沖津宮で構成されています。沖ノ島の祭祀遺跡出土品が国宝に指定されていましたが、昨年、宗像大社全体が世界遺産になりました。今回はいわゆる宗像大社と呼ばれている辺津宮を訪れました。

宗像大社

境内は広いけど、普通の神社だなと思ったのですが、本殿はなかなか立派な佇まいでした。拝殿のような、廊下のような、本殿の付属の建物のようなもの(写真左端)はなんだろうか?やっぱり拝殿かな?
友人が神宝館という宝物館にも行きたいと言うので、行ってみることにしました。神宝館まで行く参拝客はまばらで、入り口で引き返す参拝客もいました。拝観料800円。ためらう参拝客がいるのも頷けます。私も何点かは見ているので、どちらでもいいかなという感じでした。
友人がポスターになっていた金の指輪が観たいというので、それが展示されているようなら入ることにしました。指輪が展示されていることを確認して、中に入って驚きました。状態の良い銅鏡や勾玉、ガラスの装飾品、金銅製の馬具などがいくつも展示されており、それらすべてが沖ノ島で出土したものだったのです。ここまで状態の良いものがこんなにまとまって展示されているとは思っていませんでした。
特に目を引いたのは、機織り機のミニチュアです。部品が揃っていて、組み立てれば実際に織ることもできるほどの精巧なものだそうです。昨年あたりに、東京で宗像大社に関する展覧会があり、私は訪れなかったのですが、チラシか何かで機織り機の写真を見て、なんだろうと疑問に思ったことを思い出しました。
古文書の類も展示されており、拝殿を再建してほしいと願い出た書状の説明に「拝殿は小早川隆景が再建した」とあり、あの建物が小早川隆景が造った拝殿ということがわかりました。

満足して、宗像大社を後にして、博多駅に戻りました。宗像大社でも雪が舞っていたのですが、来る途中で見た雪国状態はなぜか解消されていました。
余談ですが、父が天気予報やニュースを見て、予定を切り上げて新幹線で帰ってこないと帰れなくなるとよっぽど電話しようかと思っていたそうです。
そんなことになっているとつゆ知らず、のんびり旅は続きました。

そして、この旅の最後の目的地である福岡市博物館へ。地下鉄の駅から少し歩くのですが、歩いても温まらないくらい、最後までとても寒かったです。
この博物館に来るのは二度目で、前回は金印を観に来ました。今回は国宝の刀です。この日までの展示ということで、わざわざ旅行日程を合わせたのです。
目的の刀を見たものの、私と友人の感想は「隣の槍の方がカッコいい」でした。

圧切
日本号

刀というのが、「圧切」と呼ばれる信長の手元にあった刀で、槍というのが、黒田節にうたわれる名槍「日本号」です。(珍しく撮影可でした)
前回見たので、日本号がカッコいいってことはわかってましたけど、まさか隣に展示してるなんて、地味な圧切じゃインパクトに欠けるのよね。
本当は刀剣の類では、信長が持っていたということで、一番観たかった圧切なのですが、友人とも日本号の話で盛り上がってしまいました。
でも、圧切を観て、刃文に湾れが入っていることはわかったので、少しずつ刀剣もわかるようになってきたようです。

それから金印も観にいきました。友人には「小さいよ、本当に小さいよ」と何度も言っていたのに、見た瞬間、「なにこれ~、ちっちゃい!」と。
やっぱり想像より小さいんですよね。

2日間で、長崎・福岡を回りましたが、どちらも魅力的なところでした。福岡で食べた福岡を代表するいちご「あまおう」も新鮮なだけあって、東京で食べるよりずっと美味しかったです。ぜひ、また行ってみたいです。

基本情報(2018.2現在)
※ ルートは私が探訪時利用したものを基本としています。
宗像大社(辺津宮) 福岡県宗像市田島2331
東郷駅から西鉄バス「宗像大社前」バス停下車すぐ
公式サイト→宗像大社 公式ホームページ (munakata-taisha.or.jp)

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