「30day song challenge」、二十二日目のテーマは「前向きになれる曲」。本日は中島みゆきさんの名曲「ファイト！」をお送りします。

前置きとして、この曲は世間によくある「そっと背中を押してくれる応援ソング」ではないと思っています。正しい道は分かっているのに進めなかった自分、甘い考えに負けた弱い自分、謂れのない外野の声は気にしなくていいと分かっているのに心が折れそうな自分。
そんな風に足が止まってしまった時に、背中を勢いよく蹴っ飛ばすほどのパワーを持った、そんな曲です。この曲を聴くといつも、蹴っ飛ばされた勢いで思わず一歩足が前に出て、歯を食い縛りながらでもホテホテと歩けるようになるのです。

ファイト！
闘う君の唄を　闘わない奴等が笑うだろう

今まさに「闘う人」にとって、これほど刺さる歌詞はないと思います。

わたしがこの曲を初めて聴いたのは高校3年生の受験期でしたが、勉強に行き詰まっている自分の心に嫌ほど届いて、めちゃくちゃ泣きました。
受験や仕事など、一見ありふれた出来事に見えても闘っている人はいる。ましてや人と違うこと、前例のないことに挑戦するときほど、道は険しくて難しい。そして、そういう「人と違うこと」をやってみようとするときほど、周りの反応は冷たい。

普通はそんなことしないよ、とか。

そんなことして何になるの、とか。

そんな声に縛られている人や、心が折れかけている人がいたら、この曲を聴いて欲しいです。きっと涙がポロポロ出て、しっかり歩けるようになると思います。

そしてこの曲は、自分が「闘わない人」であるときにも痛烈に刺さってきます。自分に被害が及ばない場所から、見てるだけ。言いたいことだけ言って、挑戦しない自分を誤魔化しているだけ。他者への羨望や憧れが疎ましさに変わりそうで、それを認めたくない自分を強烈にあぶり出してきて、わたしが「闘う人を笑うやつ」になるのを押しとどめてくれています。

この曲を聴くといつも泣きたくなるくらいに心が震えるのですが、その心の震えそのものが、わたしがこれからも闘って行くため、闘う人を応援するために必要なんだと思っています。