見出し画像

アジア紀行~ミャンマー・バガン⑦~

バガン2日目の朝

目を覚まして時計を見ると、7時45分。よく眠った。顔を洗って身支度をし、レストランに行く。

画像2

地図を見ながら、今日の行程を考える。移動手段は、ホテルの前に並んでいたバイクがよさそうだ。
といっても、この前バイクに乗ったのはいつのことだっただろうか。若い頃は原付バイクやスクーターに乗っていたが、早くに車にかえてしまった。バリ島で現地の知り合いに借りて乗ったことがあるが、たぶんそれが最後のはずだ。だとすると、もう20年以上は乗っていないことになる。ちょっと心配。
フロントの人に声をかけて、バイクを見せてもらう。ガソリンではなく、充電して走る電動バイクだ。こちらでは「e-bike」と呼んでいる。

画像3

アクセルもブレーキもすべて手元で調整する。思ったより簡単で、すぐに慣れそうだ。
3日後の移動先であるインレー湖までのバスのチケットをどこで買えばよいか、フロントで尋ねると、ここで買えるという。さらに、朝ホテルまで迎えに来るそうだ。これはラッキーだ。バスターミナルまで行かなくてすむ。
あれこれしているうちに、10時になってしまった。そろそろ出発だ。

オールド・バガンへの道

画像1

ホテルの前の道を南西にまっすぐ行くと、古い寺院や仏塔が集まっている場所がある。ここは「オールド・バガン」と呼ばれている。
この道とエーヤワディー川との間にもう一本「オールド・バガン」に通じる道もある。この道は「バガン・ニャウンウー・ロード」という名称だ。

e-bike で朝のバガンを走る。交通量が少なく、風を切って走るのは快適だ。
オールド・バガンに行く途中、道路沿いの右手に寺院があった。荷台を改造して座席をつくったトラックで、参拝者がやって来る。

アロータッピィ・パヤー(Alo-tawpyi)

アロータッピィパヤー

中に入ると、壁画と仏様。右手を地面につけている。バガンの仏座像は、触地印(降魔印)のものが多い。

アロータッピィパヤー2

アロータッピィパヤー3

道路を走っていると、左右に小さな仏塔や寺院跡がいくつも見える。これがバガンの景色だと思って、目に焼き付けながら通り過ぎる。

画像7

アーナンダ寺院(Ananda Temple)

オールド・バガンの手前に、ひときわ高くそびえる仏塔がある。バガン遺跡の中で最も有名な寺院のひとつ「アーナンダ寺院」(Ananda Temple)だ。バガン王朝の最盛期の王といわれる第3代チャンシッター王が、1105年に建立した寺院である。

Ananda寺院2

Ananda寺院1

「アーナンダ」というのは、釈迦の十大弟子のうちの一人の名前だ。
アーナンダ寺院は白亜の寺院で、一辺の長さは約60メートル、その上部は多層テラスとなっていて、中央部には傘飾りを頂く高さ約50メートルの仏塔がそびえている。

Ananda寺院3

建物のコーナーには例の獅子、屋根の上にもずらりと聖獣が並んでいる。

Ananda寺院4

建物の内部には四方に礼拝堂があり、中心部分には東西南北の四方を向いて巨大な壁龕が穿たれ、そこに四体の巨大な仏立像が安置されている。

Ananda寺院5

内部には二重に回廊が設けられていて、仏龕がいっぱい。外側の回廊には、生誕から悟りに至るまで、仏陀の生涯を描いた80の浮き彫り像が配置されている。

Ananda寺院6

もう、見所いっぱいの寺院だ!
やっと見学を終えて、庭に出る。外は暑い。もちろん裸足だ。
寺院の建物のコーナーを守る獅子が気になる。そばに寄って細部を観察する。

Ananda寺院8獅子

Ananda寺院7獅子

google map で見ると、アマンダ寺院の形が十字形であるのがよくわかる。

画像16

建物の外側の12のコーナーに、すべて獅子像が外向きに置かれている。
日本の狛犬は一対で阿吽になっているが、ここミャンマーではそういう規定はなさそうだ。口を開けているものも閉じているものもある。
角や翼があるのは、西洋の一角獣やグリフィン、スフィンクスとのつながりが想像されておもしろい。オスのシンボルもはっきり示されている。

Ananda寺院9獅子

アーナンダ寺院の見学だけで、たっぷり時間をとってしまった。オールド・バガンはもう目の前だ。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?