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タロットと西洋占星術のリンク⑩~エース・コートカード

皆さま、こんにちは。

前回(9回目)の4つの天体の品位について不利な配置、デトリメント(障害)やフォール(転落)は、サッカーや野球をプレーする場所として例に挙げてみましたが、野球といえばWBC、すごかったですね!! 準決勝・決勝では移動による時差ボケもありながら、雰囲気は完璧アウェー(+_+)。これぞデトリメント、フォール状態・・・しかし見事に勝利し、決勝でもドラマティックな展開を繰り広げました。野球ファンのみならず野球を知らない層まで夢中にさせたことは、これはまさに集合的無意識に訴えている瞬間だ!!と、また違う意味での興奮も覚えました。

これから占星術を勉強する上で、例えば自分の出生図の天体がデトリメントフォールしていても、良し悪しで判断するのではなく、それはその人の個性と捉え、活かすことによって人生を彩るものと判断するとよいですね。

さて、前置きが長くなりましたが、

前々回、デーカンに対応するタロットカード(小アルカナ各エレメント2〜10) をやりましたので、今回の10回目は、小アルカナのエースコートカード(人物カード)を探っていきたいと思います!!

下の図は8回目の小アルカナのデーカン対応表の外側にコートカード枠を加えたものです。内側枠に関しては8回目をご覧下さい。

※明記の日付はデーカンに割り振られているおおよそのものです。リーディング時、目安として使うこともできますが、各エレメント(スート)には時間単位があり、ワンド(日)、カップ(週)、ソード(月)、ペンタクル(年)などの見方もありますので臨機応変にご参考下さい。

まず、各エースとページはの4つのシーズンに対応します。

●ペンタクル・エースペイジは、牡羊座、牡牛座、双子座に対応し、春シーズンになります。●ワンド・エースペイジ夏シーズンは蟹座、獅子座、乙女座 ●カップ・エースペイジ秋シーズンは天秤座、蠍座、射手座 ●ソード・エースペイジ冬シーズンは山羊座、水瓶座、魚座。それぞれ中心にある星座が代表になっています。

 各ナイトクィーンキングの12枚は1デカン×3つ分の30度で丁度割り切れますが、区切り目をよくみると、3つが同じエレメントで揃っていません。例えばワンド・クィーンを見ると、魚座の第3デーカンと牡羊座第1、2デーカンで区切られています。他も同様に前の星座の第3デーカンとその星座1、2デーカンとで成り立っています。

●水のサイン→ワンド(火)
●火のサイン→ペンタクル(土)
●土のサイン→ソード(風)
●風のサイン→カップ(水)

このような組み合わせになっているのが分かります。ひとつ前のサインからのものを繋いでいます。異なるサインとの葛藤が原動力になったり、バランス良く繋いだり、刷新したり、いろいろなパターンがみえて、より一層コートカードを理解する上で役立ちそうです。

例えば、ペンタクル・クイーン射手座第3デーカン山羊座1〜2デーカンとの組み合わせです。ペンタクル(土)は現実性ものを形にしていく特徴がありますが、そこには射手座(火)からのものを使って実現していく過程が見えてきます。

私の知り合いの方で就活していた人の話しなのですが、倍率の高い難しい面接を受け、全く自信がなかったそうなのですが、受かったと聞いてびっくりしていました。しかし本人はなぜ自分が選ばれたのか? 職場は自分に何を求めているのか?と思っていて、タロットを引いたところ、ペンタクル・クィーンが出ました。これまでの実績真面目さ堅実さ、きちんと出社する安定した働きぶりを見込まれて選ばれたのでは?と教科書通りに言うことができるでしょう。後日わかったことなのですが、その人は国家資格を持っており、採用の決め手はそれが大きなポイントでもあったようです。射手座高等教育専門知識を司るサインでもあります。ペンタクル・クィーンがものを形にしていく過程には射手座の深い知識の習得や、理想を追い求め冒険や旅をしてきた経験があって為し得る境地なのだな、と感じた一例でした。

このように2つのサインを併せ持つコートカードのナイトクイーンキングですが、これらをどう解釈するかでまた新たな発見がありそうです。またリーディングの幅が広がりそうでワクワクしてきました!!😊

 これら小アルカナ、コートカードの占星術との対応は、黄金の夜明け団によるもので、トートタロットなどで用いられています。

※注意点、トートタロットではペイジのカードがプリンセスに、ナイトがプリンスに、クイーンはそのまま、キングがナイトに変更されています。

 参考文献
●『魔術師のトート・タロット 新体系本格完全解説』レオン・サリラ著(駒草出版 2015年)※絶版
●『トートの書』アレイスター・クロウリー著(国書刊行会 2004年)
●『Tの書 黄金の夜明け団のタロット秘密文書解説』中村心護著(2023年)
 ※Independently published

文・イラスト:加藤マカロン

※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固くお断りします。

【著者プロフィール】
加藤マカロン

イラストレーター&占い師。公式サイトは、マカロンタロットweb 。カードの基本的な意味などを知りたい方は、『マカロンタロットで学ぶタロット占い』(駒草出版)をご参照ください。SNSは、Twitterアカウント (@katomacalon)、facebook などでも情報発信中。


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