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NewsPicksの有料会員増加数が急減速⁉︎その理由と打開策とは‼︎

こんにちわ、国家公務員総合職試験に最終合格したものの官庁訪問でフルボッコにされた「ゆこま」です。

総合職試験って最終合格すると順位がわかるんですけど、168人いる経済区分の合格者の中でなんと166位でした笑
滑り込みセーフもいいところです笑

そんなこんなで就活も終わったので初めてnoteで企業分析を書いてみようと思います。

自己紹介noteは👇

テーマは「ID推移から見る企業分析」です。
対象は就活でもお世話になった株式会社ユーザベースが運営する「NewsPicks」

流れとしてはこんな感じになっています

1.ユーザベースについて
2.NewsPicksについて
3.ID推移についての分析とマーケティングトレース

1と2では流行りのビジネスモデル図解を取り入れてみました。
3はIDの推移を分析しながらNewsPicksのマーケティングを見ていく感じになっています。
タイトルのことについて知りたければ3だけ読めば大丈夫です。

長文になってしまいましたがお付き合いいただけると嬉しいです。
いいねとか押してくれると泣いて喜びます。

ユーザベースについての分析

分析を始める前にNewsPicksを運営するユーザベースの説明をさらっと書いておきます

ユーザベースは「経済情報で、世界を変える」ことをミッションに2008年に創業しました。

主な事業としては

1.世界の企業・業界情報の統合プラットフォーム「SPEEDA」

2.経済ニュースメディア「NewsPicks」

の2つで、SPEEDAがBtoB事業でNewsPicksがBtoC事業となっています。

ユーザベース全体のビジネスモデルを図解したものが下図になります

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ユーザベースはBtoBであるSPEEDA、BtoCであるNewsPicksの双方がサブスクリプション型のビジネスモデルであり、安定した収入を得ることができている企業です。また、SPEEDAのデータを使い、NewsPicksのオリジナル記事を書くことで、データサプライヤーへ支払うコストから得られる利益を増加とNewsPicksの質の向上を同時に実現していることがわかります。

NewsPicksについての分析

ユーザベースの全体像がつかめたところで本題の「NewsPicks」の分析をしていこうと思います。

まずは、ビジネスモデル図解から

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こうしてみるとNewsPicksは多方面からデータを得ることでコンテンツを充実させていることがわかります。
得られるデータを分類すると以下のような感じになります。

①有料で得ているデータ
・外部メディア(記事の提供)
・記者・カメラマン等(記事や写真の提供)
・SPEEDA情報を利用した記事(支払いはSPEEDAと共有)

②無料で得ているデータ
・ユーザ―(コメントや記事のPick)

③料金を貰い、得ているデータ
・広告主(記事と同じように掲載)

特に注目してほしいのは、お金を払わずにデータを得ている②と③です。

②はSNSの側面を持っているNewsPicksの優れた点でユーザーが増加するほどユーザーの便益が増える規模の経済性が働くように設計されています。
つまり、ユーザーを獲得するほどコンテンツも充実していくようになっているのです。

③は広告すら1つのコンテンツのように扱うNewsPicksの面白い点です。これはNewsPicksBrandDesignが手掛ける「Sponsored」と書いてある記事となっています。
↓ こんな記事です

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ここまでのことをまとめると

・NewsPicksは規模の経済が働くためユーザーが増えるほどコンテンツも充実する
・広告もコンテンツとして扱うことでコンテンツの充実度を上げている

となります。

ここで重要なのは広告もユーザー数に依存しているということです。ユーザー数が少なければ広告主がリーチできる人数も少なくなり、結果広告を出す価値が減少してしまいます。

つまり、NewsPicksにとってユーザー数とは最重要指標であるといえるのです。

**そこで今回はID数に関する分析をやっていこうと思います。

ID推移分析**

その前に潜在顧客がどのくらいいるのかを確認しておきます。今回は「ネットで見る経済情報にお金を払う層」の参考数値として日経電子版の有料購読者を使用します。調べたところ65万人ほどいるみたいです

流石は日経新聞って感じですね
では、市場規模がなんとなくわかったところでNewsPicksのID数を見てみましょう

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見事に右肩上がりですね
有料会員の割合もどんどん増えており、すでに1万人近い数になっています
とはいえ、日経の有料購読者は65万人、まだまだ成長余地はあるように思えます。

次に増加率を見てみましょう。

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落ちてきてはいるものの、全体数が増えていけば増加率が低下するのは仕方のないことなのでそこまで気にするようなことでもないと思います。
ただ、1つ注目してほしいのが2017年から2018年にかけての有料ユーザーの増加率です。ここにきて下げ止まり、70%程度で安定しています。無料は相変わらず落ちているのにです。

なので今回はここを深堀りしていこうと思います。
ということでこの部分の四半期推移を見てみましょう。

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上が会員全体、下が有料会員となっています。
大きく変動した部分を抜粋してみていこうと思います。
※有料ユーザー数=(当四半期有料ユーザー数)ー(全四半期有料ユーザー数)

まずは2017年9月末ですね。
これは「NewsPicksアカデミア」による有料コンテンツの充実と「NewsPicks book」による知名度の向上が影響していると思われます。

次に2018年3月の有料会員の増加を見ていきます。
これは全体の会員数がそこまで増えてないことから「学割プラン」を始めたことによる影響なのではないかと思います。時期的に就活生をターゲットに据えたものでしょう。

次に2018年9月末の増加数が激減している部分を見ていきます。
これは炎上した「さよならおっさん」によるものかと思います。
個人的にここら辺からコメント欄の意見の偏りが加速したように思います。

次に2018年12月末の有料会員の急増ですね。
それは「紹介キャンペーン」の影響かと思われます。
学割の時と同様に有料会員のみ増加しています。

そして、最後の2019年3月末ですね。
有料会員だけ急激に減っています。これに関してはおそらく👆のキャンペーンで増えた有料会員を繋ぎ止めておくことができなかったために、いつも以上に有料会員が流出してしまったのだと思います。
それが理由かはわかりませんが最近動画コンテンツを拡充して、コンテンツの質を上げるように努力しているようです。おそらく5Gを見据えてという部分のほうがメインだとは思いますが。

ただ個人的に繋ぎ止められなかった一番の原因は「さよなら、おっさん」あたりから感じるようになったNewsPicksの閉鎖感が原因だと思っています。
もし、自分がキャンペーンの打ち手なのであれば、SNS部分にメスを入れてからにしたほうがいいのかなとは思いました。

まとめ

・会員数は右肩上がりで、市場規模も大きく、成長余地はありそう
・ただ、コメント欄の閉鎖感がボトルネックになっているように感じる
・コンテンツの質を上げるためにも、コメント欄で多様な意見が見えるようにし、かつ新規がコメントしやすいような施策を打つ必要がある

分析は以上になります。

つたない文章ですがここまでお付き合いいただきありがとうございます。
よかったら「スキ」を押してくれると嬉しいです。

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