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◎音喜多氏の参議院選出馬に関するコメント

 先週末、以下のニュースが報道されました。

維新、参院東京で音喜多元都議を擁立へ 比例には現職都議
https://www.sankei.com/politics/news/190601/plt1906010004-n1.html

 先の統一地方選で音喜多氏を個人的に応援した立場から、今回の件についてコメント致します。なお、本コメントは氏と同じ党に属する私の妻とも関係なく、個人的な意見となっております。

 まず結論から言うと、音喜多氏の今回の日本維新の会からの出馬は、とても残念に思っています。

 理由は以下です。

(1)現在の維新の会は、丸山穂高議員や長谷川豊氏など、資質に問題がある議員が多い

 メディアでも報じられている通り、北方領土において「戦争をしないと、どうしようもなくないですか」発言をした丸山穂高議員や、「人工透析患者は死ね」「8割がたの女はハエ」発言の長谷川豊氏を一時期公認する等、あまりにも人材の質が低く、かつ人材管理に問題があるのでは無いか、と感じざるを得ない事案が頻発しております。

 また、国会内においても「民進党はアホ」「朝日新聞、死ね」等、暴言を連発し、幾度も懲罰動議を出されている足立康史議員の事例もあります。

 もちろん多くの維新の会の議員の方々は真面目にやられているとは思いますが、一部の議員・候補者の言動や行動によって、党としてのあり方自体に、大いに疑問を持たざるを得ない状況だと感じています。

 そうした党から、まさに丸山・長谷川問題で炎上している最中に出馬するということが、本当に正しいことなのか、首を傾げざるを得ません。


(2)あたらしい党を放り出すことになってしまう

 音喜多氏は新党である「あたらしい党」を立ち上げ、その代表に就いたわけですが、あたらしい党の代表でありながら、維新の候補(または議員)になる、ということが成立しうるのか、私には理解しづらいところです。

 あたらしい党が維新の下部組織になるようなことは無いとは思いますが、見え方としてそう見えてしまうとしたら、あたらしい党に票を入れてくれた人々がどう思うだろうか。

 いらぬ心配かもしれませんが、私はそのように思ってしまいます。


(3)「何がしたいか分からない人」という印象を与えてしまう

 2ヶ月前には「あたらしい北区をつくりたい」と言って北区長選に出馬し、にもかかわらず来月参院選に出る、というところだけを見ると、「何がしたいのか」「政治家になりたいだけじゃないか」と思われてしまっても仕方がありません。

 本当は音喜多氏なりの様々な思いがあるのだと思います。けれども、有権者の多くは丁寧に音喜多さんの心情に寄り添ってくれるわけではありません。


***

 上記のような理由で、私は友人(だと自分は勝手に思っている)の音喜多氏の挑戦に、心から応援できないでいます。

 一方で、政治家というのは落選すれば「地域で一番有名な無職」になってしまいます。それが4年間も続くと思うと、焦りや悔しさで胸がいっぱいになるだろう気持ちも、理解できます。

 話題がなければ、忘れられてしまうという怖さもあるでしょう。収入が無ければ家族に迷惑もかけてしまうでしょう。

 こうした厳しい環境の中、音喜多氏が懸命に活路を見い出そうとしていることは、心から理解ができます。

 ただ、だからこそ、逆境の中、自分と向き合う選択肢もあったのではないか、と思います。そうした厳しい環境だからこそ、なぜ自分は政治を志したのか。誰を助けたいのか。誰の笑顔が見たいのか。そうした根源的な問いと向き合える機会でもあったのではないでしょうか。

 政治家というポジションは、手段です。解決したい課題を解決する、実現したい社会を実現するための。

 しかしいつしか手段が目的になり、アイデンティティそのものになってしまう罠があります。その罠に自覚的になり、自らの虚栄心やおそれを手放し、本当に叶えたい未来を手探りする時間を置く選択肢もあったのではないでしょうか。

 音喜多氏のような、若くて情熱溢れる、それでいて多くの人に発信ができ、人々を惹きつけられる才能は、なかなかいるものではありません。

 だからこそ、私は彼に違う道を選択してほしかった。光のあたらない闇の中を、地べたに這いつくばりながら、それでも成果を一つ一つ積み重ねることで見えてくる地平もあるのではなかったか、と。

 とはいえ、才能ある音喜多氏なりの深い考えがあるはずだと思うので、その決定は尊重します。

 音喜多氏とその素晴らしい仲間たちの健闘を、心より祈っております。


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駒崎弘樹

NPO法人フローレンス代表理事。慶應SFC卒。05年〜訪問型病児保育を開始。08年Newsweek「世界を変える100人の社会起業家」に選出。10年から待機児童問題解決のため「おうち保育園」開始。後に小規模認可保育所として政策化。14年、障害児保育園ヘレンを開園。
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