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fuzkueありがとう日記:読書記録のための読書記録

なんのジャンルにせよ記録をつけないと気が済まない病気ってあると思うんですけど、とりわけ「読書」って記録厨泣かせですよね。わたしも長年苦悩してきたんです。たとえば映画とかライブとか美術鑑賞だったら、

・〇月△日 映画「ほにゃらら」@なんとかシアター
・〇月×日 ほにゃららライブ@なんとかライブハウス
・〇月▽日 「ほにゃらら展」@なんとか美術館

って、サクッと記録できるじゃないですか。でも読書記録ってサクッといかない。なんというか、読書って読み手側にめっちゃ中断が許されていて…まぁ映画とかも途中で中断することあるけど、たいてい一気にみますよね。それに比べて読書って、バシッと「何月何日にこれ読んだ!」って記録しづらい。何日もかけて読むことあれば、途中でやめて違う本読むこともあるし。読みはじめの日と読み終わりの日を記録するとかやってみたこともあるけど、いまいち続かず。途中で読むのやめた本とかの取り扱いもわからず。でも、まあ、記録するために本読んでるわけじゃないし?まぁいいか!と開き直りながらも、心のどこかがモヤモヤしたまま生きていました。昨年末までは。

今年のはじめ、fuzkueさんのブログを読んで、幸福がわたしを包みました。

これだ…
感動しました。そういえば以前、管啓次郎さんの『本は読めないものだから心配するな』を読んで「本に冊という単位は存在しない」みたいな考えに触れて「そうそうそうそうそうそうそうそう!ですよねー!そうですよねー!!!」って感じたのに、その気持ちを全然活かすことができていなかった。

わたしは結局のところ「本」に焦点をあてて記録をつけていた…!だから、なんとなく途中で読む気分じゃなくなってきた本とかでも、読了という薄っすらとした強迫観念に支配されていたのであります。
fuzkueの阿久津さんはブログの中で次のように述べられています。

2018年、読了にこだわらない読書をできるようになりたい、と思い、でも僕は記録魔なので、読了にこだわらずとも記録癖を満たせる記録方法とは、と考えた結果これになりました。

もうマジで、感動で膝から崩れ落ちました。「本」じゃなくて、シンプルに「いつ何を読んだか」に焦点をあてれば良かったんだ。途中で読むのやめても記録していいんだ。何日もかけて読んだものは何回も記録すればいいんだ。

そういうわけで、こちらを真似て今年からevernoteに下記ルールで読書記録をつけています。

▢ 年/月/日📗『タイトル』著者名
※読了したときはチェック欄に✔️を入れる
※📗マーク:紙媒体は緑、電子媒体はオレンジ
[例]

この記録法をはじめてまだ2ヶ月ちょっとですが、非常に幸福です。日々の満足度が格段にアップしました。あまりにも幸福なので、これはTwitterにポロとつぶやくとかではなく直接お店に行ってお礼を言いたいと思い、平日有給とってお店に行きました。帰りがけ、この記録法を真似させてもらってる旨を伝え、無事お礼を言うことができました。いったんお礼を言えたものの、しばらく経ってもまだ満足が続いており、改めてありがとうございますという日記を書きたくなってきて書きました。しつこくて申し訳ありません。
fuzkueというお店の存在は、読書に依存して生活している人間にとっては福音。こういったお店が存在していることに甘えず、なにか自分も貢献したい…けどまぁ私にできることは客として行くことくらい。ともあれ、この読書記録法は本当に最高。fuzkueさんは特許申請した方がいいと思います。これのおかげで、自分の人生を肯定することができている感じ。この読書記録により、なぜかこう、自分が文章を読んだり書いたりすること、他人が文章を読んだり書いたりすることを、ひろく肯定していきたい、というような気持に包まれています。まぁ極端な感想ではありますけど。もちろん記録のために本読んでるわけじゃないけど。でも記録って最高。

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