子供が塾を3ヶ月で辞めた話ーその8:塾に通って3ヶ月

前回までのあらすじ

突然塾に通いたいと言い出した子供。私立中学受験に全く興味がなく、何も知らない状態でまずは友達の親に色々と聞いてみることに。小学校高学年になってくると定員がいっぱいで入れなくなるから、辞めるのは後でできるからとりあえず入ってみたら、というアドバイスをもらう。次はいよいよ塾選び。入塾試験なる不思議な関門を乗り越え、体験授業で感激した子供はついに塾を選んで通うことに。塾のシステムに不慣れは親は、最初の難関、宿題の多さに四苦八苦する。特に最初の数週間は塾、宿題、試験というサイクルに慣れるのに時間がかかり、家庭内での諍いが増える。授業内容と試験内容にやや疑問を持ち始める。Ankiを使って暗記科目を克服し、クラス分けを楽しむ子供。

3ヶ月後の様子

塾での受講、宿題、試験とルーチン化してきて、宿題をするスピードも速くなってきました。そのうちに自然と国語と理科は妻が宿題を見て、社会と算数を自分が見る、という分担になりました。ですが自分は結構ほったらかしで、本当は丸付けなどをして分からなそうなところを教えてあげれば良いのですが、たまに気が向いたときにするぐらいであまり時間を取れなかったです。

ただ、これは親が教えられる状況でないと、結構子供としても辛いと思いました。塾で先生に聞ける時間は限られていますし、子供によって分からないポイントは様々なので、本当は親が個別にどこが分からないのか教えられた方が良いと思いました。実際、ほったらかしにしていた算数は、応用問題のようなやや難し目の問題が全く歯が立たない様子で、応用問題はできる人だけやればいいから、などと言い訳をして、宿題の量が多すぎて間に合っていないこともあって、毎週宿題には手をつけていない様子でした。

子供が塾に通うまでは、塾に行ったらそこで勉強してくるんだから、親のサポートなんていらないだろうと思っていましたが、これは甘く見ていました。塾で全てをサポートできるわけではなく、つまづいたところを個別指導で教えてくれるわけではありません。塾のスタイルはあくまで昔ながらの講義->テストがメインで、自習の時間などに講師に聞きに行けば教えてくれるのかもしれませんが、わからない子供全員に時間を割いて教えることは不可能です。個別指導が必要であれば、家庭教師を雇うなど、塾以外のサポートが必要になるのだと思います。

知り合いなどが、子供の受験があるので土日は忙しくてとか、有給を取ったけど子供の受験勉強に付き合っていた、というのはこういうことなのか、と理解できました。共働きだと厳しい、というのはどちらかの親が個別に子供に教える時間が取れないから厳しい、ということなのだと思います。個別に親が時間を割けない場合は、家庭教師を雇うなどさらなる経済力が求められるのだと思いました。

中学受験が加熱する理由

と、書いていて思ったのが、中学受験が加熱するのは、親が教えられるからというのが大きな理由の一つではないだろうか、ということです。中学受験であれば普通の親でもおおよそ教えることができます。内容が簡単だからです。算数は図形問題などは難しいかもしれませんが、計算問題は大抵の親ならできると思います。国語も漢字や慣用句は一般常識を超える範囲のものは出ないです。社会、理科も同様です。

これが高校受験、ましてや大学受験になったら、ほとんどの親は太刀打ちできなくなる=口出しできないので子供任せになるのではないだろうか、というのが私の仮説です。小学生が解く問題なら親でも理解できるので、なんでこんなものが解けないのだ、とか、こういう問題はこうやって考えれば解けるはずだ、という自己流のやり方が巷に溢れているのだろうと思いました。

高校受験では算数は数学といかめしい名前になり、おそらく二次方程式など覚えている人は少数でしょう。国語はまだわかるかもしれません、理科は物理ぽいものや電気工学的なものも出てきて、難関高の問題は解けない問題の方が多いと思います。

クラスが上がる

最初に子供にはクラスはなかなか上がらないと思うけど、コツコツ宿題をやっていけば自然と上がってくると思うよ、と話していました。2回目の試験から無事にクラスが上がり、3回目の試験ではさらにクラスが上がりました。

これは子供にとってかなりモチベーションが上がることのようで、楽しそうでした。また、できるだけ授業が終わった後の迎えに行くようにして、帰りに塾の様子や新しく学んだことなどを聞く機会を設けるようにしていました。話を聞くと、毎回テストがあって、前回の講義でやった範囲と宿題で出た範囲のテストをやるらしく、今日は何点だった、クラスで何番だった、今日はなんとかという先生の授業が面白かった、という話をしてくれました。小学校4年生から塾に通い始めるのは遅い方で、開始時点で他の子から差が大きかったので、やればやるだけ最初は成績が伸びやすかったのだと思います。

一方で、この状態が続いて一番上のクラスまで順に上がっていけば面白いだろうけど、上がらなくなった時のプレッシャーとかモチベーションの維持は心配だと思いました。塾の体験談などを読むと、クラスが上がらないことの焦りで感情的になってしまう子供や、友達のいるクラスに追いつかずに不安になってしまう子供など、負の側面をあるようです。

我が家の場合はそうなる前に辞めてしまったので、そのまま通い続けていたらどうなっていたのかは分かりません。ただ、子供ながらプレッシャーは大きいのだろうなと思いました。

まとめ

今回は3ヶ月目の様子を書きました。次こそ学校選びについて書く予定です。

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