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劇場版ハイキュー‼︎ゴミ捨て場の決戦 感想

映画初見後の興奮のまま乱文で書き散らしました。

まず、青空から始まるのが大変にハイキューらしくて良い。迷子の研磨と日向の出会いは一期のリバイバルだけど、映画らしい演出になっていてとてもよかった。

「スガちゃんが今日もホット」との黒尾の言葉にふさわしく、菅原ボイスはずっーとホットだった。「月島負けんな!」「上げてこ!こんなお祭り2セットで終わったらもったいねーべや!」「反則じゃないでしょうかーっ!」全てがageオーラに溢れていて最高だった。できれば「吹っ飛ばせ!ブロッッックラッシャー!!!!」もあればもっとよかった。入野自由の声の持つ明るさが本当にいいんだよなあ…
あと、日向に「ナイスレシーブ!」って声かけてくれるスガさんが天使すぎた。原作にないシーンな気がします、あまりにも美しすぎて、菅原のオタクが作り出した集団幻覚かと思った。

月島の「あいつは僕の先をいく男なんで」がどう考えても愛に溢れていて、この言葉が山口本人に届いていないのが残念だけど、それもツッキーらしいというか。黒尾と月島の絆って学年が離れているからか、それぞれの幼馴染には言えない本音を吐露している感じがしていいんだよね。ハイタッチと同時に走馬灯のように駆け巡る山口月島の歴史と、「最近のバレーはどうだい」に痺れる。「おかげさまで 極 たまに 面白いです」がまっすぐで、素直で、烏野の同期には見せない凛とした表情をしていてすごくいいよね。ただこの時の月島の表情は原作の方がよりアップになっていて良かった。

五色と天童のゆるゆるオンライン観戦がカットされてなくてhappy...でした。ミラクルボーイサトリのウザさあってこその春高だよね。

痺れたのはなんといっても研磨の描写。大きな猫目のアップが何度も印象的にうつり、観察されている感でヒリヒリする。烏野がお見合いしたときの悪役笑顔が最高にキュート。
「面白いままでいてね」の演出が原作以上にホラーで震えた。周りの音がピタッと消え、研磨の笑顔だけがくっきりとこちらを向いて、ネット越しに告げられる言葉。日向が飛び退くときには体育館の音が戻ってきているのがさらに良い。

黒尾と研磨のふたりの過去編、めっっっちゃ可愛かったが、2人の出会いと人見知りシーンがカットされてたのは非常にかなしい。引っ込み事案だった黒尾がバレーを通して世界と繋がっていったこと、研磨のおかげで引越し先でも一歩踏み出せたこと、ものすごく重要だと思うので…
「セッターは動かなくていいポジションなんだぞ」への「大嘘」ってツッコミが研磨の声だったのは痺れた。幼少期研磨も梶裕貴がやってくれてるのすごい、世界に感謝。

「このごほうび、俺たちどちらか、これで最後」の澤村と黒尾の互いへの指差しが、アニメーションだとバチクソにカッコよくて震えた。穏やかに見せかけて芯が強い似たもの同士の主将、お互いを尊重しつつめちゃくちゃライバル視していて最高なんだよなあ…

黒尾と月島の師弟関係についてもカットされずに映画に入っていて大変安心した。「ブロック横っ飛びすんな、ちゃんと止まって"上に跳べ"」のcv内山昂輝が大天才すぎる。「"良かった間違ってなかった"って思ったんだよね」の言葉の重み、黒尾がすすむ将来を思うと本当に噛み締めてしまうな。ツッキーの笑顔があまりにも無邪気で、眩しい。

研磨の片手での必死のセットアップを黒尾が打ち込むシーン、アニメならではの動きがよく表現されていてカッコよかった。
それから、「たーのしー」も原作以上に凝っていた。地面に突っ伏して、荒く息を吐いて、微笑んで、からの「たーのしー」で黒尾含め周りが息を呑む。最高の演出と研磨の表情と梶裕貴のおかげで劇場の時が止まりました。
エンドロールの名前順も2番手だったし、研磨はゴ決においては準主役なんだなと実感。影山や山口や烏野2年のセリフがもっとあっても良かったけど、このヒリヒリ感を出せたのは研磨にフォーカスした造りだからこそかもしれない。

本作イチのスーパー神演出はラスト一点のVR研磨。「バカ!ボールまだ落ちてない!」が本当にすきで、原作だと研磨の剣幕に周りがビビるんだけど、映画の演出は本人視点なのでそれどころじゃない感があって興味深かった。差し挟まれる夏合宿シーンの回想、画質がガビガビで、蝉の音がうるさく響いているのがどう考えてもエモすぎる。春高は1月で、思い出は8月で、ほんの数ヶ月前だけど何年も前のような、つい昨日のような、そんな不思議な感覚にさせられる。

「俺にバレーボール教えてくれてありがとう」の感動、原作でも何度読んでも沁みるシーンだけど、映画でもやっぱり骨身に沁みてしまった。「自分がやりたいバレーに研磨を付き合わせている」という負い目がずっとあった黒尾にとって、最後の試合でのこの言葉がいかに救いだったか。研磨は伸び伸びとやりたいようにやりながら、黒尾の精神的支柱となり、救いの象徴になっている。この言葉をきっかけに黒尾は「バレーの面白さをもっと伝えたい」との気持ちが強くなり、バレーボール協会を目指すんだろうし、研磨の存在が人生まで左右しているのは本当にすごい。

手白球彦が圧倒的にオーラがあって目を奪われた。音駒は個性的なチームだが、彼は特に独特な時間の中を生きている感じがする。あと福永本当に好き。首の動きがぬるっとしていて本物の猫みたいだった。顔面大賞受賞は夜久さん。こんなに可愛かったか?ってくらい毎秒キューティーなお顔を見せてくれた。リアコ大賞は赤葦。「ごめんね」が良すぎた、いつもありがとう。すぐみかもエンドロール後に尊い姿を見せてくれてありがとう。

本当に本当に最高の映画でした。古舘先生、映画の制作に関わった全ての方々、何度でも観たい作品に仕上げてくださり本当にありがとうございました。
あ、猫又監督の高校時代の神ビジュがカットされていたことだけが残念ポイントです。いつかアニメ化してね、頼むぞ!

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