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ジョジョの物語はここから始まった


『ジョジョの奇妙な冒険』は1986年から漫画の連載が始まり、今もなお続いています。
もはやジョジョの奇妙な大冒険

大まかなあらすじとしては”ジョースター家と、吸血鬼・ディオやその後継者との1世紀以上にわたって繰り広げられる戦いの物語”と言うことになりますが、1部から現在連載中の8部まで全て主人公が異なるのです。
主人公が変わるだけでなく、時代や舞台となる国も変化するところがジョジョの特徴のひとつ。

変わることによって敵がどんどん強くなって行くのを(前よりも強い敵を出さなくちゃいけないものじゃないですか)一旦リセット出来るのが他の長編漫画とは違う強みです。

そして作品全体の大テーマは”人間賛歌”
「こういう一面もあるのか」「こういう考えだから敵対してしまうのか」と味方・敵関係無しにあらゆる登場人物に対してついつい思いを馳せてしまいます。そういう魅力が荒木先生の描く人物には詰まっているのです。
自分の信念を曲げない為に戦っていると分かれば、たとえ主人公側から見て敵だとしても十分魅力的に感じるんですよね。どちらも死んでほしくないと思うほどに。


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そんなジョジョの一部『ファントムブラッド』を観ました。

舞台は19世紀のイギリス。
主人公ジョナサン・ジョースター(通称ジョジョ)と名門貴族ジョースター家に養子として引き取られた貧民街出身のディオ・ブランドーによる奇妙な石仮面にまつわる物語。

”ジョジョの奇妙な冒険”の始まり。


1部の漫画は1986年から発表され、全5巻
アニメは1部と2部をまとめて1シーズンで放送しているものの1部の内容だけだと全9話なのでサクッと観られます。アニメは2012年に放送が始まっているので漫画の連載が始まってから26年後ですね。

そのためオープニングの冒頭には6部の主人公から1部の主人公までが漫画のコマで次々と出てくる演出があったり。
1部のアニメを放送する時にすでに漫画は6部まで進んでいる訳で、実際にリアルタイムで連載を読んでいたひとたちの感動もきっと大きいんだろうなあと思います。

1部のオープニング、ジョジョ感強めで大好き。
「そーのー血ーのーさーだーめー!ジョーージョ!」って一緒に歌いたくなっちゃいます。実際に歌っちゃいます。


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1880年。12歳の時にディオはジョースター家に引き取られます。ジョージ・ジョースター卿(ジョジョの父)はディオのことをジョナサンと同様に実の息子のように育てますが、ディオはジョースター家の財産乗っ取りを計画し、ジョジョ(ジョナサン)を陥れ始めるのです。

やられっ放しのジョジョでしたが、初恋相手のエリナに対するディオの行動に怒り、初めてディオを打ち負かします。


…このシーン、いきなりアニメの1話で出るんですね!
有名なズキュウウゥンの効果音がつくキスシーン。

このキスシーンは効果音も面白いけど、エリナが抵抗しながらディオの白シャツをビリビリと破いていくところが個人的にはツボです。破けるんだね。

そしてこの後にジョジョ史上いちばん有名なモブキャラの台詞と言われているものが!有名で大事な台詞だからってモブキャラなのに当時既に売れてきていた声優さんにお願いしたっていうのをこの間の5部制作者オーディオコメンタリーで聞きました。

さすがディオ!
おれたちにできない事を平然とやってのけるッ
そこにシビれる! あこがれるゥ!

ジョジョは名言ばかりですね。「あ、それジョジョの台詞でしょ」って分かるような荒木先生色が強い表現が多くて面白いです。ついつい口に出したくなっちゃう。やけに盛り上がるモブキャラたち可愛い。


1部で他に好きな台詞といえば…

襲われたジョジョが敵への攻撃を緩めたシーン。
紳士を目指すジョジョらしさが出ている台詞。

ぼくは父のためにここに来た…だから蹴る瞬間!
君にも父や母や兄弟がいるはずだと思った…
君の父親が悲しむことはしたくないッ!

ジョジョ…優しさの塊だわ。
そしてそんなジョジョに着いていこうと決めるのが世話好きな男・スピードワゴン。お笑いコンビのスピードワゴンもジョジョからきているんですね。


あと石仮面の力を借りて吸血鬼となり、不老不死になったディオの戦闘中の台詞(?)が最高。

貧弱! 貧弱ゥ!

「無駄無駄」はジョジョのイメージがあったんですけど、これもなんですよね。ディオが初めて口にした瞬間、わあって声が出て思わずにんまりしてしまいました。

というのもSAKANAMONというわたしの好きなバンドに『淡麗アルコロニカ』という曲があるんですけど、その歌詞に出てくるんですよね。

無駄無駄 貧弱貧弱 オラオラ やれやれ

全部ジョジョ用語じゃあないかッ!
…と、分かる人には分かる歌詞なんです。ジョジョを好きになったことによってさかなもんのこともより一層好きになれるなんて、とっても素敵な相乗効果。


話を戻して、一番印象的だったのはディオの台詞。
ディオは石仮面を被り、人間を超えた存在・不死身の吸血鬼になってしまうんですね。
そんなディオとの戦闘でツェペリ男爵の質問に対するディオの回答がこちら。

きさま-
一体何人の生命をその傷のために吸い取った!?

お前は今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?

この返し!アニメを見ながらひとりで声出して笑いました。こんな真っ当なことを言う悪役…!うーん、ディオ好きですね。


そして名言の中の名言といえば、ポコ!

隔離された部屋でジョジョがピンチに陥るシーン。少年であるポコだけが入れる場所があるんですよね。だけどポコは一般人。そりゃあもうめちゃくちゃ怖い状況な訳です。ジョジョがピンチなのはもちろん嫌だけど、自分が助けに行くのだって怖いし嫌だ、と。

そんな時に姉の言葉をポコは思い出します。

「あんたなんでいつもやり返さないのよ」
「…あ、明日、やってやらぁ!」
「明日っていつの明日よ」
「あ…明日さ」

いじめられていたポコに対して姉は平手打ちをし「一番怖いのはこの痛みなの?痛いのって怖いの?」と投げかけ、こう続けるのです。

あんたいつまでも…
大人になってもひとりじゃなんにもできない方が
もっとこわいと思わないの?

このポコのお姉ちゃんの台詞も良いんですよね。

姉のこの言葉を思い出したポコはジョジョを助けるべく行動を移すのです。そしてその時のポコの台詞がこちら。

姉ちゃん、明日って今さ!

これぞ名言。
ポコの勇気が格好良くて大好きなシーン!


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1部、2部はまだスタンド能力というものが無くて波紋法を使用してディオたち吸血鬼と戦うんですよね。波紋法とは呼吸法によって生命エネルギーを練り上げたもので、太陽光と同じ波紋なら太陽光に弱い吸血鬼も死滅させることができる、と。

スタンドの戦闘とはまた違ったちょっと男臭さみたいなものも感じられてこれもこれで面白いんですよね。


1部だと好きなキャラクターはディオと黒騎士ブラフォードなんですけど(ちょっとしか出ないけどポコの姉も好き)こんなにも敵側に感情移入して好きになる作品も珍しいなあと思います。


さあ、お次は2部!戦闘潮流!



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