そのライブはまるで渦のようでした。
ぐるぐると音に飲み込まれていく感覚。

2019年9月22日(日)

uP!!! SPECIAL LIVE HOLIC vol.24
supported by SPACE SHOWER TV

マカロニえんぴつ
GRAPEVINE

＠神奈川横浜ベイホール

ベイホールって名前だから勝手にホールだと思っていたらライブハウスでした。中は結構広くてキャパ1100人。なのでリキッドとブリッツの中間くらい？
元町・中華街駅から徒歩15分ってことでアクセスは良くないんですけどね。うん、遠かった、、笑

始まる前にSPACE SHOWER TVでボーカル同士が今回のイベントについて話していた内容がスクリーンに映し出されていたのとっても良かったです。

今回のマカロニ×バインの対バンってあんまりファン層被ってないのかなあと思っていたので、ライブ前にそれぞれのバンドの人となりだったり、ライブへの意気込みが感じられて良かったなあ、と。
特に今回のこの対バンってバインのことをずっとずっと大好きだったはっとりくん（マカロニえんぴつのボーカル）の想いがあってこそだったと思うので。はっとりくんの緊張が画面越しにもものすごく伝わってきて、同時に本当に憧れていて大好きなバンドだってこともよく分かりました。

前々から言っていたし影響を受けているのも知っていたから、本当にこの日が楽しみでした。

マカロニえんぴつ

最初は後輩マカロニえんぴつ。はっとりくん、今回のイベントのコラボTシャツで登場。本編からイベントTシャツ着てるの珍しくないですか？もうこの時点で嬉しそうだったなあ。

1曲目が『愛の手』だったのが意外すぎてびっくり。バラード？で始めるなんて。でもこれってしっとりと見せかけて力強い曲だから1曲目に持ってきても映えるなあって思いました。はっとりくんの歌にも気合いを感じた。

「十二月の空は青さが足りない」
きみはずっと落ち着きがない
平行に歩いていたつもりが
なんでかいつも二、三歩ずれてしまうな

バインが好きで、というMCを挟んだあとが『クールな女』だったのも最高でした。メンバーが思う”ブラックミュージック”ということで、単なる若手バンドのサウンドじゃないんだよね、マカロニえんぴつは。そういう部分をしっかり魅せていくの格好良かったなあ。

『光について』のカバーはあまりにも良かったですね。バイン愛を感じたなあ。ずっと聴いていたかったし、音源として欲しい。。

新曲『ヤングアダルト』はリリース後にライブで聴いたのは初めてだったんですけど、ううむ、やっぱり良い曲ですね。最近のマカロニちゃんの曲の中でもとっても好き。歌詞がどこを切り取っても素敵なの。
とびっきり明るいメロディーって訳ではないけれど確実に自分の力になる曲。前に進む力になる曲。

手首からもう涙が流れないように

この1フレーズが素晴らしいと思うんです。
はっとりくんの歌詞が本当に好きだな。

ラスト『春の嵐』で終わるのも珍しかった。大ちゃんのキーボードのメロディーが流れる中、バインへの想いを語るはっとりくんの姿が印象的だった。

GRAPEVINE

わたし多分2年ぶりくらいにバインのライブを観たんですけど、いやぁ圧倒的。久しぶりにライブハウスでどきどきばくばくしました。
"格好良い"という言葉しか出てこなくて自分の語彙力の無さに情けなくなってしまうくらい。でも本当に格好良くて仕方なかった。

バインのライブによく行っている友人も「セトリがやばい」と呟いていたので攻めたセトリだったんですね。わたしは攻められすぎていて半分も知っている曲が無かったのでこれからちゃんと聴こうと思います。

こういう曲も、シャウト多めの曲も、どっちも好き。
ボーカルの田中さん、歌っている時に魅力がだだ漏れているんですよね。白シャツで色気のあるボーカル選手権、優勝だと思います。異論はありますか、いまは認めません。いやだって見てみてくださいよ。きっと分かるから。

イントロ、曲の途中、アウトロ、1曲の様々な部分で湧き上がる歓声にビリビリと鳥肌がたちました。こういうライブが好きだな。こういうお客さんが好きで、こういうライブハウスが好きで、こういうバンドが好き。
その場の熱量を肌で感じられる、まさしくライブ体験。こういう夜があるのが救いだ。こころを揺さぶられる夜でした。

格好良さがね、渦のようだったんです。
気が付いたらどんどん飲み込まれて行ってハッとしたときにはもうすでに熱量のど真ん中にいる感じ。こんなライブしてくれるバンドってなかなかいないと思います。

GRAPEVINE、恐るべし。

格好良いライブとゆるりとしたMCのギャップも面白かったです。マカロニちゃんのこと大体のひとが「マカえん」って略すんですけど田中さんは「マんぴつ」って呼んでいて笑っちゃいました。その略し方は初めて聞いた。最終的にはそれでも長いからって「マカ」になっていたけれど。

アンコールはバインメンバー、マカロニえんぴつからはボーカルのはっとりくんとキーボードの大ちゃん。

アンコールの2曲『風待ち』と『HOPE（軽め）』どちらもはっとりくんをメインボーカルにしてバインの曲を。これ、すごく良かった。ふたりメインボーカルではなくて、完全にはっとりくんにメインを任せていたのがすごく良かった。
嬉しそうだったなあ、はっとりくん。そんな姿を見られてファンとしても特別な夜になりました。

田中さんのシャウトが格好良くて好きで、って言っていたはっとりくんがHOPEでシャウトするのもマカロニでは見られないから新鮮だったし、あと大ちゃんのキーボードがめちゃくちゃ格好良かったです。大ちゃん本当にキーボードすごすぎる。視線が忙しかったな。

最近前ほどライブハウスに行かなくなってしまって、こうして行かなくなってしまうのかなあなんて思っていたんですけど、こういう夜があるお陰でわたしはやっぱり音楽が好きでライブが好きでライブハウスが好きなんだなあって実感できます。

いつまでも、こんな夜が続きますように。

格好良さが鳴り止まず、誰かの胸に届きますように。