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「他人に理解されない」ときの乗り越え方。私の仕事はラクなのか

『家族に自分のやっていることを理解してもらえない』

『友達に大切にしていることを馬鹿にされた』

こんな経験は多くの人にあるかもしれません。
私もここ最近で心に残っている言葉があります。

「小麦さんの仕事、簡単そうでいいですよね」
「ラーメン食べてお金になるなんて羨ましいです」

はて。。
やったこともないのに
人の仕事の「ラクさ」が分かるのでしょうか?

私が発言者の仕事の詳細も楽しさや苦悩もわからないように、
私の働き方のアレコレはきっと誰にもわかりません。

”ラーメンを食べるだけ”に見えている投稿の背景に、
リサーチ・アポ取り・インタビュー・執筆・クライアントとの編集・先方確認・掲載…などたくさんの手続きがあることも、発言者からは見えていないはずです。

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なぜ今日この話を記そうかと思ったかというと、
本日開催した読書会で友人がおもしろい絵本紹介してくれたから

レオ=レオニ作「フレデリック」

「何もしていない」ように見えたねずみ「フレデリック」が、
実は非常に『必要』なことをしていた
というお話です。

あらすじ
仲間の野ねずみたちが、冬に備えて木の実などを貯えているのに、フレデリックだけはなぜか何もせずに、ぼんやりとしています。 でも長い冬、野ねずみたたちを救ったのはフレデリックでした。

レオ・レオニズ  フレンズ公式サイト
https://leolionni.jp/books/316/   

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絵本「フレデリック」に出会い、
私は先日訪れた美術展を思い出しました

その名も「あ、共感とかじゃなくて。」

東京都現代美術館で
2023年 11月5日(日)まで開催されているこちらの展示。

「見知らぬ誰かのことを想像する展覧会」と言われています。

ちょっと長いですが、公式から説明文を引用します。⏬

SNSの「いいね!」や、おしゃべりの中での「わかる~~~」など、日常のコミュニケーションには「共感」があふれています。共感とは、自分以外の誰かの気持ちや経験などを理解する力のことです。相手の立場に立って考える優しさや思いやりは、この力から生まれるとも言われます。でも、簡単に共感されるとイライラしたり、共感を無理強いされると嫌な気持ちになることもあります。そんな時には「あ、共感とかじゃなくて。」とあえて共感を避けるのも、一つの方法ではないでしょうか。

この展覧会では、有川滋男、山本麻紀子、渡辺篤(アイムヒア プロジェクト)、武田力、中島伽耶子の5人のアーティストの作品を紹介します。彼らは作品を通して、知らない人、目の前にいない人について考え、理解しようとしています。安易な共感に疑問を投げかけるものもあれば、時間をかけて深い共感にたどりつくものもあります。それを見る私たちも、「この人は何をしているんだろう?」「あの人は何を考えているんだろう?」と不思議に思うでしょう。謎解きのように答えが用意されているわけではありませんが、答えのない問いを考え続ける面白さがあります。共感しないことは相手を嫌うことではなく、新しい視点を手に入れて、そこから対話をするチャンスなのです。

東京都現代美術館 公式HP
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/empathy/

「すぐに結論を出さずに考え続ける面白さを体験してほしい」
というメッセージを伝えるこちらの展示。

特に印象的だった展示は、有川滋男さんが手がける、
会社の業務内容を説明する映像が流れるブースです。

誰かの仕事風景をおさめた映像ですが、
何回観ても、なんの会社か、なんの仕事なのか分からないのです。

その誰かの仕事風景は、
私の目にはふざけているようにすら映るのです。

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絵本と展示、2つの作品を紹介しました。

これらを通して、見つけた大切にしたい気づきは
「すぐに意味付けをしないこと」です。

物事への「意味づけ」を急がないためにも
「他人の世界、全ては想像しえない」という事実
意識するように心がけています。

当たり前のように思えて難しいのです。
25年間、何度も間違えて悔やんでいます。

完璧な「共感」なんてできないんです。

自分の取り組んでいることや想いも、
他人に全て理解してもらうことなんてできないんです。

自分の「意味がわかる」範囲なんですごく小さいんです。

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でも私は、
少しでも想像できる範囲を増やすべく、

人に会い続けます。
知らない場所に足を運び続けます。

触れたことのないものは
絶対に想像できない
ですから。

想像力の欠如ゆえに、他者への加害性を強めたくないと願っています。

合わせて、
何かを馬鹿にされた時は

「”私”を想像できなかったのかなあ。
 簡単に意味づけされる人生じゃなくてよかった〜〜♪」

と捉える、たおやかな自分で在りたいと思います。

自戒も込めて、記します。
どうせまた間違えちゃうから、また思い出そう。

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【うすやまこむぎ プロフィール】
元ホームレス旅人。長野県松本市出身。
新卒で岩手県大船渡市に移住し、起業。ICT利活用推進をミッションに、地域おこし活動に取り組む。協力隊のほか、コワーキングスペース「OFUNATO DX_Hub」管理責任者、旅ライター、LGBTQ講師なども務める。
動き続けたい「マグロ」体質。

最後までお読みいただき、ありがとうございます!


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