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【雑記】高校生だらけのドラフト直前版 2018

 以前、高校野球の注目選手を『高校生だらけのドラフト 2018』と題してとりあげました。公開時は全国高校野球選手権大会が終了したばかりで選手たちの進路はほとんど知りませんでした。プロ志望届提出期限である10月11日直前まで進路がわからない選手が多く、最後に駆け込むのは誰かとはらはらしながら状況を見守っていました。ここで当時とりあげた選手たちの進路をまとめてみましょう。

プロ志望届を提出した選手
【投手】  市川悠太(高知・明徳義塾)
      吉田輝星(秋田・金足農業)
      渡邉勇太朗(埼玉・浦和)
【捕手】  石橋康太(東東京・関東一)
【三塁手】 野村佑希(埼玉・花咲徳栄)
【外野手】 万波中正(神奈川・横浜) 

プロ志望届を提出しなかった選手
【一塁手】 松下壮悟(神奈川・星槎国際湘南)
【二塁手】 齊藤大輝(神奈川・横浜)
【遊撃手】 松田憲之朗(京都・龍谷大平安)
【外野手】 湯浅麗斗(徳島・生光学園) 
      森下翔太(神奈川・東海大相模)

 投手は打者より早い段階でプロに対応できるケースが多いので、ある程度の実績を残した選手が即プロ入りを目指すのは不思議ではありません。ただし吉田選手だけは進学が濃厚ではないかと見られていましたが、国民体育大会高等学校野球競技終了後にプロ志望届を提出、TwitterのNHK公式アカウントが記者会見の模様を何度もTweetする騒ぎになりました。もっとも今大会の活躍ぶりを見れば仕方ないこと。小生も挑戦していただきたいと願っていたので安堵しました。というのも、高校生時代の投球数が多すぎるのが気がかりだったからです。高校野球ほどではないものの大学野球でも酷使されることはありますし、実力と個性を兼ね備えているなら、ケアのレベルを考慮しても早期プロ入りする方が安全だろうと思っていました。進学しない道が無難か問われると返答に窮しますが、肩や肘にかかる負担を慮る場合は早めの決断が望ましいですからね。

 進学を選択した選手は半数近くにのぼりました。すでに進路が明かされていた松田選手のほか、松下、齊藤、湯浅各選手は進学の可能性が高いと見ていました。個人的に湯浅選手は荒削りながら抜群の体力を披露していただけに心残りではありますが、前回記事でも記述したように進路は大事なので本人の意志を尊重しましょう。野球を続けるのであれば大暴れしていただきたいですね。意外だったのは森下選手です。高校通算57本塁打を記録した名門東海大相模の主砲であり、将来的には中距離打者として活躍できる逸材と期待していました。選抜高等学校野球大会での不振と夏の北神奈川県大会敗退が影響したのかも知れません。現在、進学先は不明ですけれども大学野球でも特大のアーチを描けるよう応援する次第です。いつか友人にしてライバルの齊藤選手とともに大舞台に出場する日がきますように。実現したら胸が焼けるほど熱くなります。

 それにしても本年は二遊間の選手が極端にわかれていますね。遊撃手は根尾昂(大阪・大阪桐蔭)、小園海斗(兵庫・報徳学園)、太田椋(奈良・天理)、増田陸(茨城・明秀日立)、中神拓都(岐阜・市岐阜商)といった前途有望な選手が名乗りをあげています。それに対して二塁手は先述の齊藤選手のほか、山田健太(大阪・大阪桐蔭)、矢吹栄希(福島・聖光)、芳賀大成(茨城・明秀日立)各選手がプロ志望届を提出しなかったためパッと思い浮かばない状況となりました。アジア選手権でも遊撃手が集中的に選出されて、本来遊撃手であるはずの奈良間大己選手が二塁手を務めたのは記憶に新しいです。難しいポジションだけに安易にコンバートできませんし、球団の方針次第でドラフト指名する選手が変わることが予想されます。遊撃手たちの前には狭き門が立ちはだかっていると見てよいでしょう(根尾選手は内外野いずれもこなせそうですが)。そのドラフト会議は10月25日に開催されます。今から楽しみです。

 では、改めてプロ志望届提出済みの注目選手を列挙します。今回は大学生にも焦点をあててみました。例によって身勝手極まりない見方をしているので、2億4千万の確率で関係者の目に入ることを考慮して「ごめんなさい」と謝っておきます。それから小生は投手なら奪三振と速球、打者なら本塁打を愛する脳筋なので、あらかじめご了承ください。

プロ志望届を提出した注目選手 高校生
【投手】  市川悠太(高知・明徳義塾)
      吉田輝星(秋田・金足農業)
      渡邉勇太朗(埼玉・浦和)
【捕手】  石橋康太(東東京・関東第一)
【一塁手】 山下航汰(群馬・健大高崎)△外野手?
【二塁手】 ――
【三塁手】 野村佑希(埼玉・花咲徳栄)△一塁手?
【遊撃手】 増田陸(茨城・明秀日立)
【外野手】 濱田太貴(大分・明豊)
      万波中正(神奈川・横浜)
      水谷瞬(島根・石見智翠館)

 大阪桐蔭の選手を入れていないのは前回記事で述べた通り、詳細はすでに書かれている記事に任せるというもの。アンチではないので何卒誤解なきように。それはさておき二塁手の空欄は想定外でした。二塁も守れる選手はいても正二塁手と呼べる有力選手が思い付かなかったのです。増田選手は積極的な打撃が持ち味で、高い身体能力を見せています。たまに乱れる送球が改善されたら頼もしい遊撃手になりそうです。捕球技術を生かして二塁手に挑戦するのも面白いですね。濱田選手は二年生の頃ほど話題になっていないものの高校通算45本塁打は立派な成績ですし、力強いスイングを見ていると先が楽しみになります。最後の水谷選手はロマンを追い求めてみました。注目度はあまり高くないようですが、192cm94kgの恵まれた体格は魅力的で大化けする可能性を秘めていると見ています。ドラフト下位もしくは育成枠で指名されるかも知れません。

プロ志望届を提出した注目選手 大学生
【投手】  梅津晃大(東都大学野球・東洋大)
      甲斐野央(東都大学野球・東洋大)
      松本航(首都大学野球・日本体育大)
【捕手】  頓宮裕真(東都大学野球・亜細亜大)△一塁手?
【一塁手】 中山翔太(東京六大学野球・法政大)
【二塁手】 中川圭太(東都大学野球・東洋大)
【三塁手】 平山快(首都大学野球・東海大)△一塁手?
【遊撃手】 米満凪(近畿学生野球・奈良学園大)
【外野手】 逢澤崚介(東京六大学野球・明治大)※1
      正随優弥(東都大学野球・亜細亜大)
      辰己涼介(関西学生野球・立命館大)

 ※1 逢澤選手の「逢」は1点しんにょうが正式とのこと。

 不勉強故高校野球よりも知名度と直感に頼った選択になりました。中でも投手陣に関してはドラフト1位候補ばかり選んだので「もっと冒険しろよ」とブーイングを浴びそうです。打者陣では亜細亜大学が誇る五厘刈りのホームランバッター頓宮選手、法政大学の中山きんに君こと中山翔太選手、史上12人目の三冠王に輝いた東海大学の平山快選手に期待を寄せています。

 頓宮選手はU18アジア選手権壮行試合で体勢を崩されながらもレフトスタンドに放り込んで話題になりましたね。いかつい容貌は迫力満点。ドラフト上位指名が予想されます。中山選手は絵に描いたような筋肉愛好家で、法政大学野球部の部員紹介には彼の筋肉に対する並々ならぬ愛情が綴られています。井上晴哉選手(現千葉ロッテマリーンズ)を想起させるフォロースルーも力強く、見ていて楽しいパワフルなキャラクターです。平山選手は高校時代に通算37本塁打を記録しており、当時からドラフト候補として注目されていました。バットコントロールに秀でていて広角に長打を打てるのは魅力ですね。高打率を残せる長距離打者になる予感がします。心配なのはポジションです。頓宮選手は捕手、平山選手は三塁手としましたが、二人とも一塁を任される場面が多いのです。注目選手たちが揃って一塁手に専念する可能性もあり、果たして大丈夫なのかと気を揉むこの頃です。もしも捕手枠と三塁手枠があいたら、捕手には池田鏡介選手(愛知大学野球・中京大)、三塁手には佐藤龍世選手(北東北大学野球・富士大)を加えてください。

 高校生の提出数は123名
 大学生の提出数は128名
 どうなるドラフト会議。どうするドラフト会議。

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※続編『ドラフト結果はどうなった 2018』を公開しました。注目選手のドラフト結果、また前回今回で触れていなかった気になる選手のことも書いています。ぜひ読んでくださいネ。→『ドラフト結果はどうなった 2018』へ!


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