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公道とその他の道路について

車や徒歩での移動で利用する道路は、誰もが利用したことがある社会インフラとして私たちの生活に密接しています。また、歴史上においても、シルクロードやローマ帝国のローマ街道と言った道路のシンボルがあるなど、都市の経済や文化に発展に大きく寄与する重要な要素でもあります。
そんな道路について、あまり知られていないことを書いてみます。

1.公道と私道

道路は、道路の所有権や管理権によって公道と私道の大別されます。

公道は、国や地方自治体などが所有・管理する公共の利用が認められた道路で、住宅街を通る生活道路から、幹線道路、高速道路などの高規格な道路まで、多くの道路がこれに該当します。
また、その管理者は、国や地方自治体、旧日本道路公団の民営化により発足されたNEXCOなどありますが、「高速道路」や「国道」と言った主要な幹線道路であれば日常的に呼び分けて認識されやすいと思いますが、「都道府県道」や「市町村道」となると、意識しないと管理者が違うことを認識されにくいと思います。

一方、私道は特定の個人や法人が所有・管理する非公共の道路で、沿線住民や宅地開発前の土地所有者が個人所有する道路、宅地開発業者が所有・管理する道路などがあります。私道では通行権限や維持管理が所有者に委ねられ、公道に適用される道路法は適用されません。
私道は、宅地開発の際に、公道に指定する幅や基準を満たさないなどの理由で造られるもので、個人的な感覚としては、私道は昭和50年代以前に開発された地域に多くあって、近年新しく開発される地域には少ないと感じます。

住宅街の道路においては、公道も私道もどちらも見た目は同じ道路ですから、沿線に住むなど、地域の方じゃないと分からないことがほとんどだと思います。

2.道路の役割について

行政が管理する道路には、公道のほか、農道や林道などと言った産業活動を目的に整備される道路もあります。ほんと、様々なんです。それぞれの道路は、それぞれの役割に沿って利用され、社会活動全体の向上に寄与しています。
(ここでは公道🟰道路法に基づく国道、都道府県道をさして書きます)
ちなみにですが、北海道では聞きなれない道路として里道(りどう)と呼ばれる、大正9年の旧道路法施行で市町村道に指定されずに法定外公共物とされている道路もあります。

また、道路には電信柱が建っていたり、上水道や下水道などと言ったライフライン設備が格納されるなど、移動以外の生活インフラの側面も併せ持っています。
公道は、公共施設として広い方々が安全に利用できるよう、道路の機能や安全性を保持する必要があるため、公道は、道路法によって道路の管理や利用に関する決まりが定められています。上下水道と言った生活インフラについても、道路の安全確保のために管を埋設する深さなども政令で定められています。

3.道路構造について

公道を新設、改築する際は、道路の一般的技術基準を定めた道路構造令(道路法の政令)に基づいて造られます。
道路構造令は、安全で円滑な交通環境の確保する観点で、車道や歩道の標準的な幅員を種別ごとに規定します。
種別というのは、道路が地方部か都市部に位置しているかに加え、その道路が自動車専用道路かそれ以外かで第1種から第4種に分別され、それぞれの計画交通量から等級が細別されます。(例:都市部の主要な自動車専用道路の場合は第2種第1級)
公道を造る際は、計画する道路で定めた種別毎に道路構造令に定められた基準に基づいて計画することが求められます。

引用元:国土交通省HP
引用元:国土交通省HP

4.最後に

今後も道路のことについて書いていこうと思います。少しマニアックな内容になってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました。

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