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Bリーグ2018-19シーズンの予測をやっていました:ポストシーズン振り返り編

Bリーグの予測をポストシーズンでもやっていたよ,という振り返り記事です.レギュラーシーズン編は↓.

予測結果とその評価

予測方法と予測指標はレギュラーシーズンと同じなのでそちらをご参照ください.予測結果を示します.節別の動向.B1,B2の順に示します.

ポストシーズンはレギュラーシーズンの後に続けてデータを示しています.

B1では,1-36節:レギュラーシーズン,37節:残留PO,38節-40節:チャンピオンシップのQF, SF, およびF.

B2では,1-32節:レギュラーシーズン,33節:プレイオフ1回戦,34節:プレイオフ決勝および3位決定戦.

ポストシーズンは27試合(残留POの短縮第3戦を含む)が行われ,予測正解率は19/27=0.704でした.B1のみだと13/18=0.722,B2のみは6/9=0.667でした.

京都の岡田選手の以下のツイートで気になって,レギュラーシーズンとポストシーズンの予測正解率の差を計算してみました.

上記のツイート以降10試合が新たに行われ,3年分通算での予測正解率は65/87=0.747でした.レギュラーシーズンとポストシーズンの差についてはあるようなないような・・・・というぼんやりとした状況です.現時点では.

公式順位の矛盾

ここからは私がBリーグ1年目から一貫して主張していて,論文(下記リンク)のテーマにもした内容です.

端的に言うと,「B1チャンピオンシップのトーナメント配置は,1位から8位が実力順に並んでいることを前提としているが,順位の決定条件は実力順にチームを並べることを意図していない」というものです.この仮説の検証のために,以下の二つの予測手法の精度を比較します.

・公式順位が高いほうが勝利する.(以下表中,Official ranking)

・得失点を反映させた実力評価値(レーティングと定義)が高いほうが勝利する.(以下表中,Proposed)

Bリーグ,2016-17シーズンからの3シーズンのポストシーズンについての予測正解数を示します.

提案手法の予測精度が0.747であることは既に示しました.注目すべきは二つの手法で見解が異なった14試合で,このうち提案手法の予測が正しかったのが12試合,公式順位どおりは2試合のみでした.特に今年は第7シードのアルバルク東京が上位シード相手に5勝1敗でした.

この結果を検定すると(帰無仮説を「二つの予測手法の予測精度は等しい」としたマクネマー検定を行う),p=0.0162となり,5%水準と取れば帰無仮説を棄却するべき,つまり「二つの予測手法の予測精度が等しいと仮定するとこんなに予測精度に差がつくのはおかしい!,と結論付けられます.

ポストシーズンをさまざまな都市で開催したい,という興行的な意図があるのはよくわかります.ただ,大会形式があまり目立ってしまう(影響が大きすぎてしまう)のも適切ではないかな,とも思います.選手・ファン・関係者がみな納得して幸せになれる,持続した発展のための大会形式が設計されることを切に願っております.私個人としては今シーズンも予測を通して大変楽しませていただきました.

# 来年も同じ予測をするかは現時点では未定ですが;;

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