見出し画像

「離婚調停は自分だけでもできるの??」

はじめに

当事務所では離婚に関するご相談を多くいただきます。
その中で、「離婚調停は弁護士を入れずに自分だけでできますか?」という質問をいただくことが多くあります。
今回はこの疑問にお答えしようと思います。

離婚調停ってなに??

夫婦で離婚について話し合ったものの、合意ができなかった場合、家庭裁判所での「調停」で解決を求めることが可能です。
この家庭裁判所での調停を簡単に説明すると、家庭裁判所で、調停委員2名の仲介のもとで話し合いを行うことを言います。

申し立てをした人(申立人)が調停委員に話をし、その後、申立人と交代で相手方が入り、調停委員から話を聞きます。そして相手方は自分の意見を調停委員に伝え、相手方と交代した申立人は調停委員から話を聞く・・・
という工程を繰り返し、お互いの主張を整理していくのです。

このように調停委員を介して話し合いができるので、「離婚調停」(夫婦関係調整調停と言いますが、分かりやすい表現にします)は自分一人でも対応できるのではないか、と考える方も多くいらっしゃいます。

離婚調停は弁護士を入れずにできるの?

では、この調停は弁護士を入れずに対応することはできるのでしょうか。
結論から言えば、自分だけで対応できる場合もあるけれども、納得できる結果になるかどうかはまた別、ということです。

先ほども述べたように、離婚調停は、調停委員を介して話し合いを進めていきます。交互に調停委員のいる部屋に入るので、顔を会わせることはなく、相手の話は調停委員を通じて聞くことになります。

調停委員の方は、公平で粘り強く話し合いを進めてくれますが、中には、無理やり調停を成立させようとしたり、相場とは離れた解決を提示する方もいます(実際にそのような対応を受けた相談者の方もいらっしゃいます)。

ご自分一人で対応する場合、これで調停を成立させて良いのかどうかをご自身だけで判断する必要があります。これはなかなか難しいと思います。

また今までは自分だけで調停に行っていた方から依頼を受けたケースでは、自分一人の時と弁護士が一緒に行った時では調停委員の態度が全然違って驚いた、という感想をいただいたことがあります(それも何件も・・・)。

このように、離婚調停の手続きをご自身で進めることは可能です。
ただ、実際に調停員から提示された条件で調停を成立させて良いのか、これが相場に沿った解決なのかどうかも、ご自身で判断する必要があります。

まとめ

いかがだったでしょうか。
調停手続き自体は弁護士をつけることなく対応することはできますが、その進行や対応についてはご自身で判断をすることが求められます。
今後の生活を左右しかねない問題ですから、より慎重に判断したいですよね。

そのため、調停手続については弁護士にご相談、ご依頼をされること、少なくとも調停を成立させる前に弁護士に相談をされることをお勧めします。

離婚・相続・遺産分割・後見・労災について、初回無料相談を実施しております。ZOOM相談も実施しておりますので、お気軽にご相談ください!