放課後、魔法少女【創作】

オッス!アタシ、加賀美(かがみ) ほづみ。ごく普通のセレブソルジャーだ。ある日、なんか汚い臭いユニコーンのとんがりに、魔法少女にしてあげるから、命だけはと言われて魔法少女になっちゃったぜ!正直あんまり、魔法は役に立たないけどステッキは殴るといい音がするからお気に入りだぜ!

「・・・ちょっと、いいかな」
某ショッピングモール、フードコート。今日は、なんだか微妙に重い空気でスタートしました。先攻は、マキ選手。勇気を振り絞って、発言を始めました。
「あぁ、なんだよ。なんか、文句あんのか?」
ほづみ選手、マキ選手のやる気を見事に削ぐ返し。マキ選手、かなりビビっています。
「えっ、あー。なんでもないです」
マキ選手、見事に殺られた。もう、一切発言はしないできない。ノックアウトされた様子。フードコートの無料水を、ひたすらに飲んでいます。
「いや、なに?なんかあったから、話しかけたんだろ?言えよ」
ほづみ選手、マキ選手の撤退が気に入らなかった様子。むしろ、返すべきだったようです。ほづみ選手から放たれる、戦闘力がぐんぐん上がっていきます。
「だって、文句言うって言ってたから。その」
マキ選手。完全に冷静さを失いました。まさかの失言。これは、ほづみ選手の怒りを買うぞ。マキ選手、汗がすごいです。
「うん、言うけどさ。言いかけてやめられるほうがムカつく。なに?気になるんだけど」
もう逃げられない。ほづみ選手、完全にマキ選手の背後に回った。これは、マキ選手腹をくくるしかない。この後、マキ選手がどう出るのか、会場は注目しております。
「じゃあ、その。今日の給食、カレーうどんなかなか美味しかったね、なんて」
マキ選手、失策だ!なんか完全に話を反らそうとして、失敗しています。給食の話題より、暴力の話題のほうがほづみ選手食いつく気がするのですが、マキ選手いかんせん普通の小学生なため話題が思い付かなかったのでしょう。マキ選手、完全に死を覚悟するしかありません。
「はぁ?まぁ美味しかったけど。だから?」
はい、その通りです。私だってこう返しますってか、誰でもこう返すしかありません。会場、今極寒マイナス恐らく南極より冷えております。
「ご、ごめん、ちょっと水汲んでくるね。ほづみ、いる?」
マキ選手、一旦体勢を立て直す様子です。逃げずに立ち向かおうとしているところは称賛に値しますが、この作戦無事にいくのでしょうか?
「いらないけど、マキはやく戻ってこいよ」
ほづみ選手、逃げたらどうなるか分かってるやろな?パンチでました。マキ選手、これは戻ったら言わなくてはいけないぞ。
「ウメコさんは?」
マキ選手、時間稼ぎです。無意味な時間稼ぎです。
「私のは、いいよ」
ウメコさん選手、なぜだ。今日に限ってなぜか普通にしゃべっている。恐らく、昨日ちょっと夜更かしをしてしまい今日は、いつもより1時間くらい寝坊したせいでしょうか、まだ体力が微妙に余っているようですね。HP5と言ったくらいでしょうか、直にすらいむになります。とか言ってる間に、マキ選手水を汲んで帰って、来ていない。なんと、珍しくフードコートで買い物をしている!!なんと、月末まで後10日ほどあるのに買い物をしている!!ちなみに、お小遣いは学年×100らしいので500円。ここで、ジャンボたこやきチーズ味(250円)は痛い。マキ選手、まさかあの作戦でしょうか。これは、吉と出るか凶と出るか見物ですね。
「遅くなって、ごめんたこやき食べたくなっちゃって。先食べてていいかな?」
「食べれば?」
時間稼ぎがちょっと効いたみたいですね、ほづみ選手の怒りがちょっと沈んだようです。マキ選手、これはうまくかわせるか?
「いつまでも待ってるからな」
ダメでしたー!ほづみ選手、案外執念深い。絶対に逃がさないタコの足のように、マキ選手を絡めとります。たこやきだけに。マキ選手、一瞬怖じけずにますが気にせずに美味しそうにたこやきを頬張っています。辺りには、ソースとチーズの混ざった絶妙な香ばしい臭いが漂います。
「・・・おい、マキ」
たこやきがラスト2個となったところで、ほづみ選手マキ選手に、声をかけます。なにやら、じっと睨んでいます。
「ほづみ、良かったら食べない?もうお腹いっぱいで」
おーっと、マキ選手やはりあの作戦に出たようだ!これは、所謂賄賂作戦賄賂作戦です。たこやきの美味しさで、ほづみ選手の気持ちを和らげようとしています。
「おっ、いいのか?ありがとな」
作戦に見事に引っ掛かりました。ほづみ選手!!まんまと美味しそうにたこやきを食べています!マキ選手、逆転勝利となるか?しばらく、ほづみ選手が美味しそうにたこやきを食べている映像をお楽しみください。まぁ、あの悪魔もこういう時は年相応のちょっと上品なくらいの女の子になるんですね。この時がずっと続けばいいのですが、さぁどうなるか。
「はぁー、うまかったー。めっちゃいけるなこのたこやき」
「う、うん。おいしいよね、安いしデカイし」
「でさ、ほづみちょっと言いづらいんだけど」
おっと、マキ選手このまま逃げ切るかと思ったら自分から切り出してきた。どういうことだー!!
「なんだ?」
「歯に、青のりついてるよ」
「えっ、ちょ無理無理~!!」
まさかのマキ選手、逆転勝ちです!ほづみ選手のセレブなお嬢様としてのプライドが歯に青のりに耐え切れなかったのか、赤面してトイレへ走っていきました。なんとも、かわいい一面があったものですね。ほづみ選手ファンのみなさん、しっかり目に焼き付けましたか?マキ選手、今のうちに家へ帰宅するようです。王者、勝者の風格に溢れています。
「ねぇ~、マキちゃん。交換日誌、いつ渡してくれるの~?」
「えっ」
なんと、ここに来て体力が限界を迎えた、すらいむウメコ選手の激しいパンチが来てしまったー!!
「ねぇねぇ~」
「えっと、それは、その・・」
「その~?」
「ご、ごめんなさい。失くしました、じゃあ帰ります!!」
マキ選手、最悪のオチを着けて、試合終了ー!!のちに、ウメコ選手からほづみ選手に伝えられて、マキ選手しっぽり反省させられるのは、またいつか。解説は、私とんがりでお送りしました。

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