【2日目】お金持ち近藤さん。

お金持ちの定義

①大事な人と生活していくお金がある

②本当に欲しいものや時間に使うお金が使える

③未来のためにどうしたらいいかがわかっている

(お金の不安がない)

④そのための努力を怠らない

⑤お金を憎まず、むしろ愛し愛されていると思い込んでいる

by 近藤さん


“お金持ち”と言われ続けた幼少期

小さい頃からお金持ちと言われ続けてきた。『いいな〜』と言われるたびに、子供ながらに何をもってお金持ちなのかと考え続けてきたように思う。

わたしのおじいちゃんがいわゆる土地持ちで、確かに家は、純和風の日本家屋が岩の上に立っていて大きな家だった。田舎では目立っていた。

だけど、お金持ちらしいのはおじいちゃんで、わたしではない。

小学生の時のお小遣いはリボン(少女漫画の寄せ集め、付録目当てに買っていた)と駄菓子を買ったら終わる。

コツコツ貯めたお年玉も、何故かお金を使ってしまうお兄ちゃんが羨ましくて、なんかアホらしくなって、何に使ったか覚えてもないものに使ってなくしてしまった。なので、貯金なし。

テクマクマヤコンが欲しくてしょうがなくて、お母さんにお願いしたけど買ってもらえなくて、偽物のテクマクマヤコンにシールを貼って、自分を誤魔化していたけれど、友達が羨ましかった。

わたしは全然お金持ちなんかじゃない!

それが幼少期いいなぁと言われるたびに感じていたこと。


けれど、食うに困っていた訳ではない。

着る服がなかった訳ではない。

そういう意味では、お金持ちの家に生まれた子ではあった。

初めてのお金の教育

中学校の頃、下校途中にある自転車屋さんのピンクの自転車に一目惚れした。

母に言うと『自転車ならあるでしょ』と全然可愛くない銀色のママチャリを指し、わたしの相手に困ったのか、普段あまり家にいなかった父と対峙することになった。

当時のわたしは父との接し方もよくわくらず、素直におねだりをしたりする関係性もなく、家にいては不機嫌な父と2人きりにされ、内心母を恨んでいた。

『自転車はいくら?』

『○○円』

『じゃあ、その○○円を手に入れるにはどうしたらいい?』

『え?』

当時のわたしからしたら、ウザい親父でしかない。だけど今思うとここからわたしのお金持ちへの英才教育が始まっていたようにも思う。

『家には、まだ乗れる自転車があるな』

『うん』

『それなのにお前は、新しい自転車が欲しいんだろう』

『うん』

『じゃあ何故その自転車が必要なのか、どうしてそんなに欲しいのか、そしてどうしたらその自転車が買えるのか考えなさい』


泣いた。

普通、父親は娘に甘いもんじゃないのか。

お母さんはいつもお兄ちゃんを贔屓する。

お父さんくらいわたしに甘くたっていいのに。

と、日頃の悲しみと要望を聞いてもらえなかった事が愛されていないような気がして悲しかった。

ただ、これがわたしが今、お金持ちと言われるようになるキッカケだと今は思う。

早く自分で稼げるようになりたい。

結局、ピンクの自転車はわたしの元へやってきた。

しかし、当時のわたしが父の質問に答えられた訳はない。

ただお父さんが、事実、わたしに甘かったのだ。

当時はそんな事も思えなかったけれど、きっと女の子だからピンクがいいだろうと言う親心だったと思う。

だけどそんな事も想像する余裕はなく、わたしの記憶には『責められた』『お願いを聞いてもらえなかった』そんな記憶だけが残り、早く自分で自由に使えるお金が欲しい。早く稼げるようになりたい。そんな思いだけが残った。

事実だけ見ると、甘やかされたお金持ちの子と言われても仕方がない。

お金が足りない

高校生になり、バイトが出来るようになった。この時も父と一悶着あったけれど、働くことに母が大賛成だったので、土日限定でバイトをしていた。

また短大へ進学した頃には、バイト三昧な毎日を送っていた。

やっと誰に何も言われずに使えるお金を稼がるようになった。働くのは楽しかった。バイト代のほとんどは服に消えた。

働き始めても口癖は『お金がない』だった。

稼いでもあっという間になくなって、欲しいものがつかなかった。

そんなわたしは仕事の後にバイトをする。というダブルワークに踏み込んだ。

趣味は、貯金

気づけば通帳を眺めるのが趣味になっていた。初めての仕事が金融機関だったので、いやでもお金の知識が増えていった。

お金の不安というものは、ちゃんと数字で予測して計算すれば無くなるのだと知った。

なので計画的に、まずは生きるのに困らない資金を貯め、そして余裕を持てるように遊びの資金というのも貯めていった。

次第にお金を愛するようになった。知らなかったらわからなかった事を知ることで、わたしやすく数字という成果で答えてくれる仕事も、お金も好きになった。

好きになると段々と使うのがもったいなくなって、どんどんと溜め込むやうになった。

この頃、20代前半。

いや、それなりに恋に遊びに楽しんだはずだけど、こうやって書いてみるとすでに隠キャを確立している自分にビックリ。

お金を使うのは気持ちいい

仕事は好きだったけれど、職場の人間関係がうまくいかず、仕事を辞めることにした。

仕事を辞めるのに何か大義名分がないといけないと思い込んでいたわたしは、“やりたいこと”を探すようになった。

気になる資格の資料を請求したり、手当たり次第いろんな勉強を始めた。

この手の習い事や資格取得にはかなりお金がかかったけれど、ダブルワークで貯め込んだお金がどんどん減っていっても不思議と嫌な気持ちにはならなかった。

興味があること、自分のためにお金を使えるって嬉しい。

学生時代の見栄やカッコつけのために服にお金を使っていた消費感とは全く違う快感だった。

よくいう、自己投資のお金の使い方をこの時期にマスターした。

稼ぎ方と気持ちの変化

その後色々ありながらも、好きなことや得意なことでお金を稼ぐように自然となっていった。

勤めていた時のような安定もない、収入も減った。

だけどお金への不安がなく、今、何をどうすべきかがわかっている。

好きな人と仕事ができるようになったので、その人から預かったお金を無駄にしたくなくなって、より自分が本当に欲しいもの、自分が本当に付き合いたい人間関係にお金を使うようになった。

自分が大事にしたいもの、家族や心を守るために産褥期には家事代行を頼み.産後1ヶ月から仕事をしようとベビーシッターを頼んだ(ベビーシッターは実際お金ではなくて得意な事を提供することで支払った)


わたしは○○

誰かよりたくさん稼いでいることがお金持ちなら、わたしはお金持ちではない。

大きなお屋敷に住んでいることがお金持ちなら、わたしはお金持ちじゃない。

ブランド物をたくさん纏っていることがお金持ちなら、わたしはお金持ちじゃない。

不要なものまで欲しいと思ったままに買い込み、たくさん物を持っていることがお金持ちなら、わたしはお金持ちじゃない。


ただ

大事な人と生活していくお金があって

本当に欲しいものや時間に使うお金が使えて

未来のためにどうしたらいいかがわかっていて

そのための努力を怠らず

それでいてお金を憎まず

むしろ愛し愛されていると思い込んでいる(笑)

そんなわたしがお金持ちに見えるのなら、わたしがお金持ちであることを受けいれよう。









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