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HKK入院日記 1日目その2

2019年2月27日11:30頃に事故発生→スキー場駐在の山岳レスキューによって下山。待機所に運ばれる。

「ああ、やっと揺れが終わった」とホッとしているとカバーは開けられ、暖かい部屋の天井が見えました。体はガチガチに固定されています。

また別の隊員が声をかけて来ます。状況確認や症状を何度も確認されます。これはこの後病院でもずっと確認され続けます。「引き継がれないの?」とも思いましたが、伝達漏れの恐れもあるのでその都度本人に確認したほうが責任の所在もはっきりするのでベターなのかなと思い直しました。面倒だけど。

「顔色いいから、折れてはないかもしれないね!」と優しいお声がけもいただきましたが「ここでは精密検査できないから、今から救急車で病院にいきます」そう告げられました。「うわ、救急車か。北海道まで来て...。」

骨折すると出血を伴い、それにより貧血気味になり顔色が悪くなる傾向にあるようなのですが、その時は顔色も普通で意識もはっきりしていました。

妻🐼と友人2名も待機所に来てくれていました。僕はといえば、レンタルしているスノーボードを返却しなければと一生懸命で、履いているスノボ用ブーツを脱ぐことばかり考えていました笑

絶対固定なので苦しいのですが、なんとかブーツを脱がせてもらいました。リフト券もデポジットだから返却しないと預けた1000円が返ってこない!とも考えていてスノボウェアからなんとかリフト券を取り出し、友人に渡しました。

保険証を宿に置いてきているので、そのことの心配や札幌に戻るバスのチケットのことなどツアーの申込者だったのでいろいろ心配していましたね。「全部MASIKRA(というカバン)とDENVER(という財布)に入ってるから」などと言っていると救急車が到着。待機所に運ばれてから20分くらい経過していたように思います。

救急車の人にまた状況説明をして、固定された状態のまま救急車の中に運ばれました。この移動する時の揺れがとにかく痛い。固定されてるとはいえちょっとした衝撃はあります。その振動が発生するたびに腰のあたりがズキッとします。

スキー靴を履いたままの妻🐼が同乗してくれました。そのまま一緒にスキー場から車で20分ほどの所にある倶知安厚生病院に向かいます。揺れによる痛みを我慢しながら救急車のあの音を爆音で聞いていると病院に到着しました。

移動用ベッドに寝たまま院内に移動します。病院の天井が移り変わって行く様子を眺めながら、病院に無事到着したことに少し安心していました。

診察室に入り、また10分ほど待たされてレントゲンを撮ります。レスキュー隊員や救急隊員はかなり慎重に体をできるだけ動かさないように移送してくれていたのですが、この病院ではかなり乱雑に扱われてしまいました。「え?女性看護師2人だけでベッドからベッドに移すの?」「え、この感じでレントゲン台に?」「痛い痛い痛い痛い痛い」などと心で叫びながらレントゲン撮影を終えました。

また診察室に戻ります。待合室でスキーウェアでスキー靴を履いたままの妻🐼が心配そうに待機してくれていました。

診察室で数分待っていると部屋の看護師数名と奥にいる顔もまだよく分からない担当医がなにやらボソボソと話しています。担当医の声:「折れてるな」「CTも撮ろう」「骨盤か...」明らかに瞬時に場の空気が変わったことをはっきりと覚えています。

そしてまた移動です。ベッドから診察台への移動。これがほんとに痛い。
撮影後また診察室へ。移動中、妻🐼が見えたので「折れてるっぽい」と伝えると妻🐼は「あちゃーーー」という顔をしてうなだれていました。

診察室に戻るとCTの結果が出たようで、また一段階空気が代わり、途端に慌ただしくなりはじめました。担当医が携帯でどこかに電話をし始め、看護師たちもなにやらバタバタと準備をしているようでした。

担当医の声:「ヘリ、20分後くらい」

わし「ヘリ???????????????」

続く

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