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熊本地震から3年

3年前の4月、熊本を震度7の地震が襲いました。私の体験したことを、思い出しながら綴っていきます。

前震

2016年4月14日木曜日。夜9時のNHKニュースを見ていると揺れが起こり、ほどなく緊急地震速報が出ました。場所は熊本県。最大震度7の地震で、熊本市内の私の住む地域では震度6弱。

私にも家族にもケガはなく、家の中のものも全て無事でした。ニュースでは内容を変更して被害状況を放送しており、翌日から行く予定だった旅行はキャンセルしました。

旅行するために取った有給でしたが、そのまま休むことにして熊本城を見に行きました。崩れた石垣がなだれ込んで通行禁止の道路。繁華街アーケード内のお店はほとんどが休業。でもまだどこか他人事だったその日の夜中、2度目の大地震に襲われました。

本震

16日土曜日の深夜1時過ぎ、「また余震かぁ…」と思って布団から出らずにいるとスマホから緊急地震速報が。揺れが更に激しくなり、「家が壊れる」と思い、取るものも取らずに庭へ出ました。
両親も愛犬も無事で、その夜は庭にレジャーシートを敷いて毛布に包まって野宿しました。何度も余震が起こり眠れない中、ラジオのニュースから聞こえたのは「今のが本震で、14日は前震だった」ということ。
震度6強。6弱とは比べ物にならないくらいの揺れでした。震度7を体験された方に話を聞いたところ、部屋中の家具が飛んだそうです。

幸いなことに本震でもケガや家屋倒壊はなく停電もすぐに復旧したため、ニュースで被害状況を知ることが出来ました。そこに映されたのは、ボロボロになった熊本城。見慣れた景色が一瞬でなくなってしまうという、当たり前だけど普段意識していなかったことが現実におこりました。

ラピュタの道

ライダーの方々が見つけられて、インスタグラムで人気に火が付いた阿蘇のラピュタの道。こちらも道が崩れて侵入禁止になっています。
こちらは2枚とも2015年の写真です。

行幸坂

熊本城へ進む道。生活道として普通に使っていた道路は、3年たった今でも通行止めです。しかし去年から、桜が満開の週末だけ一般開放されています。
震災直後、崩れた熊本城を見るたびに泣いていました。ボロボロの城を記録として残しておきたいと思いつつも、シャッターを切れるようになったのは8月になってからでした。

変わらないものなどないのだから今を大切にすること

今年の秋に熊本城特別公開があるようです。
https://kumamoto-guide.jp/kumamoto-castle/news/detail/328
まだ仮設住宅に住まれている方も大勢いらっしゃるし、道路もボコボコしているところもたくさんあります。”もう3年”であり、”まだ3年”。それでも着実に前に進んでいます。
被災経験をマイナスだけと捉えず、今を大切にして写真に残していこうと思っています。

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